東部図書館 ４月 「名作映画鑑賞会」のお知らせ

『みすゞ』　2001年/日本/105分　

■スタッフ
　監　　督：五十嵐　匠
　脚　　本：荻田　芳久
　音　　楽：寺嶋　民哉
　撮　　影：芦澤　明子
　照　　明：金沢　正夫

■キャスト
　田中　美里
　中村嘉葎雄
　永島　暎子
　寺島　　進
　イッセー尾形

■ストーリー
　母の再婚先の下関へ移ったテル（金子みすゞ）は、そこで書店の店番をしながら詩を書き始める。みすゞのペンネームで投稿した作品は西条八十の目に留まり、次々と雑誌に掲載される。そんな中、店の奉公人葛原とテルの縁談話が進み、二人は店の２階で新婚生活を始める。新婚生活が始まってもテルは詩作を続け、葛原は遊郭通いの放蕩三昧の生活を送る。詩作や投稿仲間との文通も禁じられ、遊郭通いが絶えない夫との立ち行かない生活にテルは・・・

■豆知識
　みすゞが弟の上山正祐（雅輔）に手渡した3冊の手帖に書かれた詩が、1984年に『金子みすゞ全集』として発表された。「小さいもの、弱いもの、いのちなきものにさえ、いのちをみる、深いやさしさに満ちた」※みすゞの詩は、多くの人たちの心をとらえた。そして、みすゞの詩の世界を絵本にしたり、詩に曲をつけるなど様々な活動へ発展していった。その中の一つに「ネパールみすゞ小学校建設基金」の設立がある。みすゞの詩に出会えた喜びを、ネパールの人たちと分かち合いたいと、みすゞファンの浄財で２つの小学校が建設された。その後、「ネパールみすゞ基金」と名称を改め、小学校支援とともに、無医地域で病気に苦しんでいる人たちのための医療キャンプへと活動を広め、救急車「みすゞジャパン号」の寄付、健康チェック、目の手術などの支援も行っている。また、『星とたんぽぽ』は、ネパール語訳され、小学校5年生の副読本として使用されている。みすゞの心は、いろいろな所で大きくこだまし続けている。
（参考・引用文献：※『日本児童文学大事典　１』（大日本図書）　『童謡詩人　金子みすゞ』(JULA））