タイトルコード |
1000100379332 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
北宋絵画史の成立 |
書名ヨミ |
ホクソウ カイガシ ノ セイリツ |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
塚本 麿充/著
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著者名ヨミ |
ツカモト マロミツ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
中央公論美術出版
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出版年月 |
2016.4 |
本体価格 |
¥28000 |
ISBN |
978-4-8055-0758-2 |
ISBN |
4-8055-0758-2 |
数量 |
704,26,7p |
大きさ |
26cm |
分類記号 |
722.25
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件名 |
中国画-歴史
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注記 |
文献:p699〜704 北宋三館秘閣年表稿:巻末p1〜26 |
内容紹介 |
文化国家・北宋の生み出した“北宋絵画史”の成立と変容の過程を明らかにする。北宋三館秘閣の成立、北宋観書会の変遷、郭煕山水と皇帝御書の意味などのほか、同時代の遼・高麗・日本との文物交流についても論述する。 |
著者紹介 |
1976年福井市生まれ。南京師範大学美術学院、國立台湾大学藝術史研究所に留学。東北大学博士(文学)取得。東京大学東洋文化研究所准教授。 |
目次タイトル |
はじめに 「美術」から「文物」へ-「交流史」を結節点とした方法論的な若干の考察- |
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はじめに 第一節 なぜ交流が問題となるのか 第二節 日本の中国絵画史研究と交流史研究 第三節 美術史学と歴史学 第四節 「文物」という概念・交流の世界と本書の構成 おわりに 北宋文物の場所・鑑賞者とその消失から再生まで-「文物」から「美術」へ |
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序論 近代における「中国美術史」の成立とその認識-矢代幸雄・滕固・シックマン- |
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はじめに 第一節 最初期における「美術史」記述 第二節 中国の近代知識人と美術史 第三節 滕固『唐宋絵画史』(一九三三)と中国芸術史学会の成立(一九三七)まで 第四節 矢代幸雄と滕固-起点としてのロンドン中国芸術国際展覧会 第五節 その後の「中国芸術史学会」 第六節 矢代幸雄とシックマン 第七節 ロンドン・北京/東京・カンサス 第八節 中国初期山水画史へのまなざしとそのコレクション形成 おわりに 「美術史」以前-近代の中国美術コレクションと美術史家の誕生 |
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第一章 漢魏六朝から隋・唐の文物収蔵と文物観の変遷 |
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第一節 文物と中国社会 第二節 漢代宮廷における文物収蔵-天人感応の場としての宮廷と文物- 第三節 魏晋南北朝-法書名画と目録の誕生 第四節 隋の建国理念と佛教、宮廷コレクション おわりに 唐から宋へ-宮廷文物制度の完成と継承 |
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第二章 北宋初期三館秘閣の成立とその意義 |
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はじめに 第一節 北宋初期三館秘閣の成立(九六〇-九九二) 第二節 佛教文物の収集と開封 第三節 啓聖禅院の構成とその意味 第四節 高文進「弥勒菩薩像」と奝然の入宋請来文物 第五節 大相国寺の荘厳とその鑑賞者 おわりに 北宋皇帝の新しい首都と文物 |
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第三章 北宋宮廷文物公開の場と鑑賞者 |
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第一節 真宗朝の観書会-秘閣・龍図閣・太清楼- 第二節 仁宗朝の観書会-三朝の顕彰- 第三節 宋朝の文物展観と館職 第四節 観書会から曝書会へ 第五節 北宋における瑞物の収集と展示 第六節 秘書省、宣和・保和殿と徽宗朝の文物宣示 第七節 「清明上河図巻」の展観とその淡彩表現 おわりに 宮廷文物・場所の消失と北宋絵画の記憶 付論 蔡襄「謝賜御書詩表巻」と宋代宮廷の刻碑文化 附:年表 北宋三館秘閣六閣における文物観賞 |
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第四章 郭煕山水の成立とその意味 |
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はじめに 第一節 帝都開封とその画家たち 第二節 郭煕の生年 第三節 郭煕「早春図」とその歴史意識 第四節 郭煕山水の高麗への下賜の歴史背景とその意義 おわりに 李郭派への長い歩み |
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第五章 宋代皇帝御書の機能と社会-孝宗「太白名山碑」(東福寺蔵)をめぐって |
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第一節 「太白名山碑」概要 第二節 宋代皇帝御書の変遷と孝宗書風 第三節 皇帝御書と宋代の社会 第四節 「太白名山碑」と南宋禅院 おわりに 「太白名山碑」の変容 附:年表 宋代御書の流通主要年表 |
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第六章 北宋三館秘閣と東アジアの文物交流世界 |
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はじめに 北宋三館秘閣成立と東アジア 第一節 遼との文物交流と北宋三館秘閣 第二節 高麗宮廷コレクションの成立と北宋三館秘閣 第三節 日本の文物交流と「海外書」 おわりに 東アジアの蔵の交流と文化形成 |
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第七章 李公年「山水図」(プリンストン大学美術館蔵)と北宋後期李郭派の展開 |
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はじめに 第一節 作品の現状と落款印章について 第二節 李公年の伝記に関する若干の補足 第三節 李公年の月光表現と李郭派山水の展開 第四節 『宣和畫譜』にみる李公年への批評語の分析 おわりに 朝鮮李郭派への展望 |
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第八章 明・清時代における李成と郭煕-宋代画家像の受容と変容の一例として- |
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はじめに 郭煕山水の特殊性 第一節 『林泉高致集』の流伝と言葉-郭煕、第一の歴史化- 第二節 郭煕山水の展開(1)-物語の舞台としての李郭派山水・崇高性と故事性- 第三節 郭煕山水の展開(2)-図様の継承- 第四節 版本による李郭派理解 第五節 石濤「盧山観瀑図」と袁派 おわりに 近代社会と李郭派の再発見にむけて |
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第九章 二つの趙令穣-「秋塘図」「湖荘清夏図巻」とその受容史について- |
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はじめに 第一節 北宋太祖五孫・趙令穣について 第二節 「秋塘図」と「湖荘清夏図巻」 第三節 趙令穣と近代日本 おわりに 「“中国絵画”の歴史」をめぐって |
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終章 宋画の描写と空間理解-「雪中帰牧図」「蜀葵遊猫図」「萱草遊狗図」を例として- |
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はじめに 宋画へのまなざし 第一節 「雪中帰牧図」と宋画の精神 第二節 「蜀葵遊猫図」「萱草遊狗図」と宋画の描写 おわりに 名画伝説 |
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付章 宋・元画のなかの器物表現-画中の古物表現とその意味を中心に- |
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はじめに 画中器物への視座 第一節 器物表現と画意 策二節 古物を描く 第三節 イリュージョンとしての古物表現 おわりに 画中器物と古物の世界 |
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おわりに-文物がつくる社会 |