タイトルコード |
1000100797057 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
国民国家と不気味なもの |
書名ヨミ |
コクミン コッカ ト ブキミ ナ モノ |
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日露戦後文学の<うち>なる他者像 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
堀井 一摩/著
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著者名ヨミ |
ホリイ カズマ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
新曜社
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出版年月 |
2020.3 |
本体価格 |
¥3800 |
ISBN |
978-4-7885-1678-6 |
ISBN |
4-7885-1678-6 |
数量 |
406p |
大きさ |
20cm |
分類記号 |
910.261
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件名 |
日本文学-歴史-明治時代
日本文学-歴史-大正時代
国民国家
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内容紹介 |
男たちを獣に変える女、寸断された兵士の死体、国家を蝕む伝染病-フロイト論を手がかりに、日露戦前・戦後の文学空間に取り憑く「不気味なもの」をたどりつつ、国民化の抑圧と民衆の抵抗の力学を活写する。 |
著者紹介 |
1977年新潟県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。同科言語情報科学専攻助教。博士(学術)。津田塾大学、法政大学非常勤講師。専門は日本近代文学、批評理論。 |
目次タイトル |
序章 |
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第一部 日露戦争と不気味なもの |
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第一章 国民の分身像 |
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1 「高野聖」の不気味さと近代性 2 近代国家と国民軍 3 宗朝と薬売り 4 宗朝と次郎 5 孤家の女と「代がはり」幻想 6 脱国民のヘテロトピア |
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第二章 日露戦争と不気味なもの |
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1 自己犠牲の物語としての『肉弾』 2 「大和魂」と軍人間の友愛 3 明治の「軍人精神」と『肉弾』 4 戦死の美学と不気味なもの 5 「肉断」のゆくえ |
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第三章 <銃後>の戦争表象 |
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1 旅順という物語場 2 「帝国臣民」のパロディとアイロニー 3 「仮対法」の修辞構造 4 <銃後>の戦争表象 5 「万歳」の反響と<銃後>の批評 |
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第四章 性差別に祟る亡霊 |
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1 「沼夫人」における恋愛幻想 2 日露戦時体制における軍人の妻の貞操規範 3 「不倫の恋」のコード 4 性差別に祟る亡霊 5 脱国民化する亡霊 |
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第五章 近代国家と殉死 |
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1 乃木殉死の波紋 2 不気味なものとしての殉死 3 乃木賛美論 4 武士道論と殉死 5 情動の共同体 6 乃木を媒介とした国民統合 |
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第六章 メランコリーを生成する「心臓」 |
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1 『心』における「ナショナリズム」と殉死 2 先生の「恋」と血のレトリック 3 ナルシスの恋 4 メランコリーと死の欲動 5 「国民哀悼」のメカニズム 6 殉死と国家イデオロギー |
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第七章 検閲のドラマ、ドラマの検閲 |
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1 検閲制度と「将軍」 2 軍隊における「秩序紊乱」 3 軍隊における「風俗壊乱」 4 検閲のドラマ、ドラマの検閲 |
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第二部 <大逆>事件と不気味なもの |
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第八章 社会主義という「伝染病」 |
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1 大逆事件の認識論 2 社会主義という「伝染病」 3 社会主義に対する「防疫」体制 4 「予言の自己成就」としての大逆事件 5 回帰する大逆 |
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第九章 「逆徒」の遡及的形成 |
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1 秘密裁判と小説的プロテスト 2 大逆事件の法廷 3 無政府主義の「信念」と司法権力 4 「逆徒」の遡及的形成 5 憑依する大逆 |
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第一〇章 神話の「抹殺」、歴史の「怪物」 |
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1 「思想的大逆」としての南北朝正閏問題 2 考証史学の「抹殺論」と皇国史観 3 『基督抹殺論』と「抹殺論」 4 「かのやうに」と「抹殺論」 5 天皇制と歴史の「怪物」 6 「抹殺論」と歴史的不気味なもの |
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第十一章 動物のアナキズム |
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1 大杉栄と芥川龍之介における動物の主題 2 大杉栄の動物論 3 人間/動物の境界としての羅生門 4 鴉の生存原理、肉食獣の生存原理 5 氾濫/反乱する<動物> |
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終章 |