タイトルコード |
1000101053273 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
「水子供養」の日台比較研究 |
書名ヨミ |
ミズコ クヨウ ノ ニッタイ ヒカク ケンキュウ |
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死者救済儀礼の創造と再構築 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
陳 宣聿/著
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著者名ヨミ |
チン センイツ |
出版地 |
京都 |
出版者 |
晃洋書房
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出版年月 |
2023.2 |
本体価格 |
¥7300 |
ISBN |
978-4-7710-3713-7 |
ISBN |
4-7710-3713-7 |
数量 |
11,305p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
385.7
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件名 |
供養
妊娠中絶
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注記 |
文献:p279〜300 |
内容紹介 |
これまで、台湾の「水子供養」は日本から伝来したものと言われてきたが、それは本当だろうか? 日本と台湾の比較研究により「メイド・イン・ジャパンの水子供養」を再考するとともに、現代社会における胎児観の変化を紐解く。 |
著者紹介 |
東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。文学博士。大谷大学真宗総合研究所東京分室PD研究員。 |
目次タイトル |
序章 「水子供養」の国際比較研究の試み |
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日本の水子供養研究とその成果 問題の所在:世界の「水子供養」研究をめざして 本書の視座:現代社会における<民間信仰> 定義と用語説明 比較の軸:「水子」、「嬰霊」の現代的特徴 本書の見取り図 台湾の歴史について |
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第Ⅰ部 通時的概観 |
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第1章 日本における水子供養 |
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1-1 前近代日本における堕胎と間引き 1-2 子返しの民俗 1-3 儀礼の背景:戦後日本の人口政策、医療技術と出産環境 1-4 胎児を弔う儀礼と「水子供養」の発生 1-5 日本を席巻した「水子ブーム」 1-6 水子供養の現在を考える おわりに |
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第2章 前近代中国における胎児のいのち |
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2-1 中国における嬰児殺しと堕胎 2-2 善書が語る子殺しの罪 2-3 輪廻転生と夭逝した子の運命 2-4 産死者としての胎児 おわりに |
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第3章 嬰霊慰霊が生じる前 |
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3-1 人生儀礼からみる生命観 3-2 記録された夭逝した子ども 3-3 出生前:胎神に関する信仰 3-4 出生後:大人になれなかった子どもたち 3-5 夭逝した子どもの遺体処理 3-6 後継ぎのない死者の救済:過房と冥婚 おわりに |
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第4章 戦後台湾社会における嬰霊慰霊の発生と変容 |
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4-1 「嬰霊」の表象について 4-2 儀礼の背景:戦後の台湾社会の家庭計画、堕胎(中絶)、出産環境について 4-3 1970年代〜1980年代中盤:「堕胎児の霊」の登場 4-4 1980年代後半〜1990年代初期:「嬰霊」の広がり 4-5 1990年代末〜2000年代以降:中絶反対運動と嬰霊慰霊の普及 おわりに |
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第Ⅱ部 儀礼の現場 |
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第5章 日本における水子供養の諸相 |
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5-1 「神仏への信仰」と「死者への救済」 5-2 起業家的宗教家:紫雲山地蔵寺の「水子供養」概念の形成 5-3 起業家的宗教家:紫雲山地蔵寺の水子供養の儀礼実践 5-4 檀那寺:「水子地蔵像」の建立と祭祀空間の形成 5-5 檀那寺:水子供養の儀礼実践 おわりに |
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第6章 Made in Japan?嬰霊慰霊の「日本伝来説」再考 |
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6-1 問題の所在:「嬰霊慰霊は日本伝来」という定説 6-2 日本伝来説を再考する:「嬰霊供養の元祖廟」龍湖宮を通して 6-3 龍湖宮の出版物からみる「嬰霊」の概念の形成と展開 6-4 龍湖宮における儀礼実践の様相 6-5 越境する知識と「民間知識人」の役割 おわりに |
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第7章 台湾における嬰霊慰霊の諸相 |
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7-1 台湾の宗教事情 7-2 漢民族の宗教的宇宙観と宗教施設「廟」 7-3 調査対象:民間知識人たちの廟と地域中心の公廟 7-4 民間知識人たちの廟:独創的な儀礼を作り上げる 7-5 地域中心の公廟:「伝統」の死者救済儀礼と胎児霊の特徴 おわりに |
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終章 水子供養と嬰霊慰霊の比較研究 |
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水子供養と嬰霊慰霊以前の生命観 現代社会における胎児の生命観の変遷 海を越える「水子の祟り」 日本伝来説をくつがえす:死者救済儀礼の構造の比較から |