タイトルコード |
1000100156626 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
「語り」は騙る |
書名ヨミ |
カタリ ワ カタル |
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現代英語圏小説のフィクション |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
平林 美都子/著
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著者名ヨミ |
ヒラバヤシ ミトコ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
彩流社
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出版年月 |
2014.3 |
本体価格 |
¥2800 |
ISBN |
978-4-7791-1990-3 |
ISBN |
4-7791-1990-3 |
数量 |
228,22p |
大きさ |
20cm |
分類記号 |
930.27
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件名 |
小説(イギリス)
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注記 |
文献:巻末p10〜22 |
内容紹介 |
「語り」が「騙り」となって、どのようにフィクションの可能性を広げていくのか。現代英語圏小説から、アトウッド、バーンズ、イシグロなど、読者の「解釈を拒む」テクストを取り上げ、「語り」の不確かさに迫る。 |
著者紹介 |
名古屋大学博士後期課程満期修了。愛知淑徳大学文学部教授。博士(文学)。著書に「表象としての母性」など。 |
目次タイトル |
序章 「語り」というフィクション |
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リアリズムからモダニズムへの「語り」の変化 虚構の伝記 自伝風小説 自伝と不確定な記憶 信頼できない「語り」 「語り」とテクスト |
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第一部 人生の可能性を広げる「語り」 |
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第一章 物語生成のダイナミズム-マーガレット・アトウッドの「母の人生において意義のある瞬間」 |
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「語り」の視点の重層性 母の「声」 娘の「語り」 「語り」のダイナミズムとポストモダン |
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第二章 「今、ここ」の限界を超えよう-ジャネット・ウインターソンの『パワー・ブック』 |
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制度としての小説の解放 コンピュータとフィクション インタラクティヴな「リアリティ」 ウィンドウと多様な自己 ゴミ(過去)を捨ててストーリー(人生)を |
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第二部 信頼できない「私」の「語り」 |
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第三章 クイアな語り手-アニタ・ブルックナーの『英国の友人』 |
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信頼できない語り手 水の都ヴェネツィアと欲望を隠す語り手 「母」を求める クイアな語り手 クイアなヴェネツィア |
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第四章 「語り」の起源としての母-カズオ・イシグロの『わたしたちが孤児だったころ』 |
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起源を巡る記憶語り 第一人称語りの記憶 推理小説形式と起源探し 子ども時代への執着 母の喪失 起源のメタファとしての母 |
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第五章 自伝風小説の記憶騙り-ジュリアン・バーンズの『終わりの感覚』 |
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四十年後の記憶語り 時間認識-クロノスからカイロスへ 分裂する「私」 物語の時間と「語り」の時間 自己再帰性とアイデンティティ 記憶の修正 記憶物語という騙り |
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第三部 限定された視点 |
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第六章 「語り」とテクストの位相-キャサリン・マンスフィールドの「至福」 |
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限定された「語り」の視点 自己認識できないバーサ 夫を理解できないバーサ 幻想のレズビアン的欲望 テクストが語ること |
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第七章 赤く息づく卵から孵化する物語-マーガレット・アトウッドの「青ひげの卵」 |
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「青ひげ物語」の語り替え 「青ひげ物語」の白い卵 サリーにとってのエド(卵) インターテクスチュアルなバーサ 卵の視点とは |
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第四部 ジェンダーを揺さぶる「語り」 |
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第八章 ジェンダーのねじれ-E・M・フォースターの「紫色の封筒」 |
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解明されない謎 <父>不在の<父殺し>のプロット ジェンダーのねじれ-肉食か草食か 女性化への誘惑 男性化するハワード クイアな語り手 |
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第九章 混乱するジェンダーとセクシュアリティ-E・M・フォースターの「アザー・キングダム」 |
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読解の残余と「語り」 父亡き子と金 実利的世界観 英国的権威 男性性のほころび オイディプスから地霊へ |
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第五部 「語り」は騙る |
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第十章 ゴシックの家から非言語の部屋へ-ミシェル・ロバーツの『家の娘たち』 |
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ゴシック的物語 家父長制ゴシックの家 「父の娘」レオニー 「母」の回復 騙りと非言語 |