タイトルコード |
1000100506604 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
日本のサル |
書名ヨミ |
ニホン ノ サル |
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哺乳類学としてのニホンザル研究 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
辻 大和/編
中川 尚史/編
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著者名ヨミ |
ツジ ヤマト ナカガワ ナオフミ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
東京大学出版会
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出版年月 |
2017.5 |
本体価格 |
¥4800 |
ISBN |
978-4-13-060233-4 |
ISBN |
4-13-060233-4 |
数量 |
4,328p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
489.95
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件名 |
さる(猿)
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内容紹介 |
生態学、行動学、認知科学など、多様な分野の気鋭の研究者がニホンザル研究の最前線を論じる。伝統的な日本の霊長類研究の歴史をふまえて、これからのニホンザル研究を展望し、新しい野生動物学の地平を拓く。 |
著者紹介 |
1977年北海道生まれ。京都大学霊長類研究所助教。農学博士。専門は哺乳類学。 |
目次タイトル |
序章 日本の哺乳類学とニホンザル研究の過去から現在 |
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1 ニホンザル研究-黎明期から拡張期へ 2 本書企画のコンセプト-京都大学だけではないサル研究 3 本書の概要と執筆者,ならびに出身研究室紹介 4 日本の哺乳類学との関係 |
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Ⅰ ニホンザル研究の再考 |
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第1章 食性と食物選択 |
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1.1 霊長類の採食生態学 1.2 食物選択の基準 1.3 消化吸収能力 1.4 サルの採食生態学の展望 |
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第2章 毛づくろいの行動学 |
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2.1 毛づくろいの研究法 2.2 毛づくろいの機能 2.3 利他行動としての毛づくろいの進化 2.4 毛づくろいの互恵性に見られる柔軟性 2.5 毛づくろいの互恵性における行動戦術 2.6 社会構造による制約と今後の課題 |
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第3章 亜成獣期の存在に着目した社会行動の発達 |
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3.1 霊長類の生活史 3.2 母娘関係の生涯発達 3.3 他個体との関係の発達的変化 3.4 社会行動の発達 3.5 今後の展望 |
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第4章 行動の伝播,伝承,変容と文化的地域変異 |
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4.1 日本の霊長類学と文化,およびその定義 4.2 行動の伝播,伝承,および変容 4.3 文化的地域変異 4.4 文化霊長類学から文化哺乳類学へ |
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第5章 オスの生活史ならびに社会構造の共通性と多様性 |
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5.1 オスの一生と社会構造の地域変異 5.2 群れオスの順位と親和的関係 5.3 群れ外オスによるグループ形成と群れ外オスの社会関係 5.4 オスの移籍に関わる要因 5.5 オスの多様な生活史の理解へ向けて |
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Ⅱ ニホンザル研究の新展開 |
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第6章 中立的・機能的遺伝子の多様性 |
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6.1 中立的な遺伝マーカーから見た多様性 6.2 機能的な遺伝子の多様性 6.3 遺伝子研究の展望 |
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第7章 四足歩行や二足歩行による身体の移動 |
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7.1 生きていくためには,歩き続けなければならない 7.2 四肢のすべてを使った移動方法 7.3 二足歩行 7.4 霊長類学と神経生理学とが出会うところ |
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第8章 コミュニケーションと認知 |
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8.1 サルの社会行動を支える心理基盤としてのコミュニケーションと認知の研究 8.2 養育行動を支える認知基盤と「かわいいと感ずるこころ」の起源 8.3 「ヘビを恐怖と感ずるこころ」は生得的といえるのか? 8.4 野生ザルの社会行動の研究を通じて期待される展開-脱擬人化と擬人化のはざまで |
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第9章 群れの維持メカニズム |
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9.1 群れの特徴とメンバー間の社会関係 9.2 群れのメンバーが凝集するメカニズム 9.3 群れのメンバーの広がり |
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第10章 寄生虫との関わり |
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10.1 無視されがちなムシ 10.2 寄生虫とはどのような生き物か 10.3 外部寄生虫 10.4 内部寄生虫 10.5 寄生虫の影響力 |
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第11章 他種との関係 |
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11.1 さまざまな種間関係 11.2 サルとほかの動物の種間関係 11.3 サルと植物の種間関係 11.4 今後の展望と課題 |
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Ⅲ 人間生活とニホンザル |
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第12章 動物園の現状と課題 |
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12.1 飼育の歴史 12.2 飼育の現状と問題点 12.3 問題点に対する取り組み 12.4 今後の展望 |
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第13章 共存をめぐる現実と未来 |
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13.1 広がる軋轢 13.2 サルの分布拡大と問題発生 13.3 人間社会の空洞化と問題発生 13.4 未来を創造する |
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第14章 福島第一原発災害による放射能汚染問題 |
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14.1 原発の爆発と放射能汚染 14.2 研究のきっかけ 14.3 被ばく量の推定 14.4 健康影響 14.5 低線量長期被ばく影響の考え方 14.6 放射能による生態系影響は評価できるか 14.7 生態系をモニタリングするための視点 |
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終章 これからのニホンザル研究 |
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15.1 ニホンザル研究の「いま」 15.2 研究対象としてのサルの強み 15.3 なにをすべきか |