タイトルコード |
1000101049508 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
文学とラテンアメリカの風土 |
書名ヨミ |
ブンガク ト ラテン アメリカ ノ フウド |
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交錯する人と社会 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
高林 則明/著
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著者名ヨミ |
タカバヤシ ノリアキ |
出版地 |
大津 |
出版者 |
行路社
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出版年月 |
2023.2 |
本体価格 |
¥4500 |
ISBN |
978-4-87534-457-5 |
ISBN |
4-87534-457-5 |
数量 |
532p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
960.29
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件名 |
ラテン アメリカ文学
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注記 |
文献:p498〜524 |
内容紹介 |
「闇の祈禱」にみる歪められた母性と孤独、ペルー山岳地方の現実を描く「巣のない小鳥たち」など、ラテンアメリカのスペイン語圏の国々の、主に現代の小説作品について発表した論考をまとめる。コラム、作品紹介も収録する。 |
目次タイトル |
第一章 ラテンアメリカ文学と<魔術的リアリズム> |
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一 はじめに 二 これまでの経緯 三 二つの大きな解釈の流れ 四 幻想小説との異同をめぐって 五 <魔術的リアリズム>理解の鍵となる四つの小説の読解 六 結びにかえて 追記 |
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第二章 アグスティン・ヤニェス『嵐がやってくる』 |
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一 ヤニェスとメキシコ現代小説 二 教会の権威と因習的なモラル 三 潤いのない硬直した生活 四 作中人物にみる内からの破綻-女たちの葛藤 五 結びにかえて-転換期の地方社会 |
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第三章 カステリャーノスとアルゲーダスにみる語りの視点の問題 |
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一 はじめに 二 カステリャーノス『バルン・カナン』について 三 アルゲーダス『深い川』について |
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第四章 カステリャーノスにみる女性と家族 |
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一 はじめに-先住民インディオと文学におけるイメージ 二 ロサリオ・カステリャーノスとその小説世界 三 『バルン・カナン』の作品世界 四 『闇の祈禱』の作品世界 五 結びにかえて |
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第五章 カステリャーノス『闇の祈禱』にみる<歪められた母性>と<孤独> |
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一 はじめに 二 カタリーナ・ディアス・プイルハーの行動の軌跡 三 カタリーナにみる<孤独>と<挫折した母性> 四 結びにかえて 追記 ピネダの描く<幼児の磔刑殺害事件> |
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第六章 ロサリオ・カステリャーノス |
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一 大農園主の娘として 二 弟の死と罪の意識 三 首府での生活と父母の死 四 論文「女性文化について」 五 チアパスとの再会 六 結婚と息子ガブリエルの誕生 七 <母性>の探求-長編『闇の祈禱』の世界 八 夫婦生活の危機と新たな<生>の模索 |
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第七章 アストゥリアスとルルフォにみる<新たな現実> |
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一 はじめに 二 『トウモロコシの人間たち』の場合 三 <日常的>現実をつつみこむ<新たな現実>の存在 四 『ペドロ・パラモ』の場合 五 <死>と<非生>がおりなす作品内<現実> 追記 |
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第八章 アンヘル・F・ロハス『ヤンガナの大移動』 |
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一 エクアドル<一九三〇年世代文学>とアンヘル・F・ロハス 二 作品の構成と内容 三 共有地の強奪とコミュニティの崩壊 四 作品にみる事件の展開 五 作品の特徴と性格 六 結びにかえて-作品評価をめぐって |
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第九章 ハコメ『鷺はなぜ飛び去ってしまったか』 |
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一 インディヘニスモ小説の現在 二 ハコメの拓いた地平 三 疎外と孤立-インディオ知識人の苦悩 四 インディオの社会進出とかたくなな蔑視 五 インディオとしての存在確認のゆくえ |
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第一〇章 ヤネス=コシーオの小説世界 |
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一 エクアドル文学とヤネス=コシーオ 二 <開かれた>世界を求めるブルーナ 三 葛藤から自立へ-<化粧品>販売員マリアの場合 四 <物質文明>批判と<愛>の思想 五 自国の歴史への洞察と批判-女性と教会と政治 六 カリカチュアによる<売春制度>批判 七 結びにかえて |
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第一一章 バルデロマールと追憶のピスコ生活情景 |
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一 はじめに 二 バルデロマールと短編作品 三 少年の眼がとらえた民衆の生活と哀感 |
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第一二章 マット=デ=トゥルネール『巣のない小鳥たち』 |
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一 はじめに 二 作家クロリンダ・マット=デ=トゥルネール 三 用語をめぐる混乱と文学史上のマットの位置-<インディアニスモ小説>と<インディヘニスモ小説> 四 『巣のない小鳥たち』について |
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第一三章 ペルーのインディヘニスモ小説にみる<一つの形式>の完結 |
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一 はじめに 二 インディヘニスモ小説の性格 三 インディヘニスモ小説の<一つの枠組み>の定式化 四 『タングステン』について 五 『世界は広く無縁なもの』について 六 『すべての血』について |
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第一四章 アルゲーダス<初期短編集>の世界 |
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一 はじめに 二 アルゲーダスの短編作品について 三 短編集『水・生徒たち・少年の恋』の世界 |
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第一五章 短編にみるホセ=マリア・アルゲーダス(一) |
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一 アルゲーダスと作品「少年の恋」 二 作品のあらすじ 三 アンビバレントな<私=エルネスト> 四 憐憫と反発-クトゥとエルネストの関係 五 エルネストにおける<自己>の発見 六 郷愁につつまれた谷間の生活と少年時代 七 作品にみる人間関係 追記 <ビセカの農園>とアルゲーダスの家族関係 |
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第一六章 短編にみるホセ=マリア・アルゲーダス(二) |
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一 アルゲーダスと作品「カイタナおばさん」 二 作品のあらすじ 三 問題の所在 四 <カイタナおばさん>との出会いと別れ 五 ドニャ・カイタナにみる<信仰>と<母性> 六 <母性愛>の象徴としてのドニャ・カイタナ 追記 <カイタナ>のイメージとアルゲーダスの出自をめぐる論評 |
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第一七章 アルゲーダス『すべての血』の評価をめぐるノート |
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一 はじめに 二 アルゲーダスの創作姿勢について 三 ペルー学研究所での公開討論会 四 社会学者たちの批判とその意図 五 アンリ・ファーヴルによる批判 六 ブラボ・ブレサニの批判 七 アニバル・キハーノの批判 八 アルゲーダスと詩篇「学者先生への呼びかけ」 追記 <インディヘニスモ>をめぐるさまざまな見方 |
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第一八章 サバレタ『人生見習い』 |
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一 カルロス=エドゥアルド・サバレタと<一九五〇年の世代> 二 『インガル家の人々』から『人生見習い』への発展 三 『人生見習い』にみる都会と地方、コスタとシエラの対照 四 <チョーロ>青年の生活と意識の推移 五 揺れ動く政治・社会情勢と学生運動 六 マティルデに課せられた人生の試練と愛への目覚め 七 エドゥガルドの自己確立と意識の変化 八 ある青春の軌跡-結びにかえて |
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第一九章 ラウラ・リエスコ『ヒメーナの旅立ち』 |
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一 ラオロヤの町とラウラ・リエスコ 二 作品の構成とあらすじ 三 少女に寄り添う<語りの視点> 四 貧しきものや弱者に寄せる眼差し 五 のぞきみた大人の世界 六 ペルー社会の現実-コスタとシエラ 七 家族の歴史とインディオの運命-<他者>としての自己 追記 |
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第二〇章 ヘスス・ラーラ『スルミ』にみるワスカルの成長 |
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一 ボリビア現代史の転換点-<チャコ戦争>とヘスス・ラーラ 二 ウクレーニャ<農民組合>の誕生 三 作品『スルミ』のあらすじ 四 <農地改革>三部作について 五 <インディオ>とは誰(何)なのか?-変化する人間像 六 ラモン夫婦と息子ワスカルの成長 |