タイトルコード |
1000101116534 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
新しい野間宏 |
書名ヨミ |
アタラシイ ノマ ヒロシ |
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戦後文学の旗手が問うたもの |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
尾西 康充/著
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著者名ヨミ |
オニシ ヤスミツ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
藤原書店
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出版年月 |
2023.11 |
本体価格 |
¥3000 |
ISBN |
978-4-86578-406-0 |
ISBN |
4-86578-406-0 |
数量 |
382p |
大きさ |
20cm |
分類記号 |
910.268
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個人件名 |
野間 宏 |
注記 |
文献:p365 野間宏略年譜:p368〜376 |
内容紹介 |
“生命科学”の誕生から、現在直面する“生命の危機”の時代を見通した野間宏の全体小説とは何か? 野間の代表的な文学作品を読み解きながら、野間がその作家生涯をかけて目指した理想を明らかにする。 |
著者紹介 |
兵庫県神戸市生まれ。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了。博士(学術)号取得。三重大学人文学部教授。著書に「『或る女』とアメリカ体験」など。 |
目次タイトル |
第1章 「暗い絵」論(1) |
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1 《象徴的去勢》 2 「仕方のない正しさ」 3 京大ケルン 4 布施杜生のこと 5 獄死という《現実的なもの》 6 《自由》と《隷従》をめぐるジレンマ |
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第2章 「暗い絵」論(2) |
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1 「学生評論」 2 生産力理論と《第三の途》 3 「統一戦線とファシスト大衆組織」 4 自己矛盾 5 《穴》のイメージ 6 戦中日記 7 「フロイド奴、フロイド奴」から「ブルジョア奴、ブルジョア奴」へ |
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第3章 人民戦線運動と《近代主義批判》 |
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1 反ファッショ人民戦線運動 2 「デア・ルーフ」 3 《近代主義批判》 4 「罪悪感コンプレックス」 |
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第4章 「顔の中の赤い月」論 |
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1 「絶対有の立場」をとる知識人 2 「他の人間の生存を見殺しにする人間」 3 他者の不在 4 「哀れな弱者」への転落 5 アンビバレントな死の欲動 |
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第5章 「崩解感覚」論 |
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1 「若い生命の導き手」 2 「自己矛盾的内部闘争としての苦悩」 3 「過去からの断絶」 4 「眩暈のような感覚」 5 「大きな奇妙な穴」 6 二重の《事後性(Nachträglichkeit)》 7 「焦燥感と虚無感」 |
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第6章 「真空地帯」論 |
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1 軍隊の非人間性 2 学徒出陣兵 3 軍法会議 4 「徒弟制度と軍隊制度が生んだ一つの典型的な人間」 5 「監獄がえりのバッチ」 6 「大衆と共感し、共応し合う世界」 7 私的制裁と軍法の起源 |
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第7章 「地の翼」論 |
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1 「一条の光線」 2 《モラルの運動》 3 「非合法活動に従っている人間」と「公然と動いている人間」 4 《党のため、従って革命のため》 5 《愛情の問題》 6 蔵原惟人との国民文学論争 |
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第8章 地域人民闘争 |
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1 「自己意識からの脱出」 2 コミンフォルムからの批判 3 新日本文学会の“中央グループ” 4 《政治の優位性》 |
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第9章 『青年の環』論(1) |
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1 《中融合体》の運動体 2 経済更生運動 3 水平社運動の“沈衰”と“凋落” 4 部落更生皇民運動 5 浪速区経済更生会 6 “国民融和”への道 |
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第10章 『青年の環』論(2) |
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1 「反社会性」 2 《承認をめぐる生死を賭した闘争》 3 滝川事件 4 “無産者との一体化”から“国民との一体化”へ |
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第11章 野間宏における一九六〇年代の政治と文学 |
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1 “血のメーデー事件” 2 要請書の提出 3 部分的核実験停止条約 4 声明の発表 |
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第12章 「わが塔はそこに立つ」論 |
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1 アンビバレントな宗教観 2 《反権力の象徴としての親鸞》像 3 「中之町」の人びと 4 五・二六宇治学生集会 5 「架空のあるかなきかの一点」 |
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第13章 「生々死々」論 |
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1 「欠如」と「全体性」 2 「首穴」 3 「現代の病気」 4 未完の全体小説 |