タイトルコード |
1000101185401 |
書誌種別 |
図書(児童) |
書名 |
東大ファッション論集中講義 |
書名ヨミ |
トウダイ ファッションロン シュウチュウ コウギ |
叢書名 |
ちくまプリマー新書
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叢書番号 |
467 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
平芳 裕子/著
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著者名ヨミ |
ヒラヨシ ヒロコ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
筑摩書房
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出版年月 |
2024.9 |
本体価格 |
¥900 |
ISBN |
978-4-480-68493-6 |
ISBN |
4-480-68493-6 |
数量 |
254p |
大きさ |
18cm |
分類記号 |
383.1
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件名 |
ファッション-歴史
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学習件名 |
ファッション |
内容紹介 |
衣服に起源はあるのか。ファッションは何を意味するのか。シャネルはなぜ評価されるのか。12のテーマを通じて文化や芸術としてのファッションを解説し、歴史と未来に問う。2023年東京大学で開催の特別講義を書籍化。 |
著者紹介 |
東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授。著書に「まなざしの装置」など。 |
目次タイトル |
それでもファッションを研究する-イントロダクション |
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ファッションは浅い!? なぜファッションは学問として認められなかったのか? ある時代に限られた気まぐれな流行 「芸術作品としては不十分」と考えられていた 「女性」と結びつけられてきたファッション 盛り上がるファッション研究 |
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集中講義 1日目|西洋のパラダイム |
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第1講 裁断と縫製-衣服に起源はあるのか |
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服を着るのはなんのため? 根源的な行為 一枚の布から衣服を作るには 「体に合わせた服を作る」という思想 布の裁ち方はいかに広まったのか 裁断技術で魅せたデザイナーたち 裁断と縫製を理想とする西洋の価値観を塗り替える |
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第2講 言葉と学問-ファッションは何を意味するのか |
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服なのか、現象なのか? 「ファッション」という言葉の由来 礼儀作法を身につけた身体 王さまのひだ襟はなんのため? 「うつろいやすいもの」の誕生 過去への注目と「服飾史」のはじまり みんなが持っているものを欲しいと思うのはなぜか 産業革命後のパラダイム |
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第3講 作法と流行-ファッションはなぜ女性のものとなったのか |
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「男性は着飾るべきではない」という社会通念 ジュエリーとストッキングで着飾るヘンリー八世 ハイヒールを履いたルイ一四世 華やかな装飾に男女差はなかった 貴族的価値を否定する実用的な服 男たちはスーツで仕事へ、女たちは着飾り留守を預かる 暇に興じる有閑夫人たちのドレス いまだその枠組みは揺らいでいない |
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集中講義 2日目|近代がもたらしたもの |
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第4講 自由と拘束-女性の身体は解放されるのか |
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身体を縛りつけるコルセット コルセットなくしてドレスを着ることはできなかった 女性たちは外へと飛び出し始める 近代化と装飾や拘束からの解放 シャネルは女性服に実用性をもたらした 若々しくエネルギッシュなスタイル ファッションの自由は獲得されたのか? |
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第5講 モデルと複製-ファッションデザインの近代 |
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服に「デザイン」という概念が生まれたのはいつ? あらかじめ完成見本を作り、デザインの決定権を握る 複製技術の時代 雑誌メディアがパターンを拡散する コピー商品の登場 既製服の需要の高まり、歓迎される斬新なアイデア 「標準的な体型」のために作られた衣服 |
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第6講 メディアとイメージ-衣服がファッションになるとき |
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服はただそこにあるだけでは流行とはならない 異文化への好奇心を駆り立てた「見聞録」 ファッション誌の誕生 アメリカでもパリの流行が知りたい! パターン(型紙)というメディア 写真に添えられた「言葉」こそがファッションをつくる デジタルメディアはファッションの本質を変えたか? |
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集中講義 3日目|創造性への問いかけ |
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第7講 展示と鑑賞-ミュージアムのファッション展 |
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「美術館をブティックにするつもりか?」 収集展示品としての衣服 アメリカの既製服への貢献 メトロポリタン美術館に服飾部門が誕生 名編集長ダイアナ・ヴリーランドの辣腕 「世界観」を提示する 日本のファッション展のあゆみ 死すべきファッションに息を吹き込む? |
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第8講 身体と表象-ファッションとアートの接近 |
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異なる領域にありながら密接な関係にある 芸術作品のなかで描かれるファッション 芸術家による衣服のデザイン アヴァンギャルドの芸術家たち 舞台芸術のなかのコスチューム 「身体」を問いはじめたアート ファッションシステムへの異議申し立て 欲望と産業構造の上に成り立つクリエイション |
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第9講 名と言説-シャネルはなぜ評価されるのか |
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二〇世紀で最も重要なデザイナー 活動的でオリジナルなスタイル 見向きもされなかった素材で常識を覆す 隠遁と復帰 なぜアメリカはシャネルとその「コピー」を歓迎したのか 「シャネルスーツ」はアメリカの理想を概念化した |
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集中講義 4日目|歴史と未来をつなぐ |
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第10講 女性と労働-お針子像は消えたのか |
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ミロのヴィーナスがその手に掲げていたものは? 過酷な労働に従事する「お針子」 「伝統的な仕事を守る存在」として美化される女性 劣悪な労働環境は今なお続く問題 その服は本当に必要なのか? 「縫う女性」のイメージがまとうノスタルジア |
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第11講 日本と近代-洋服とはなんだったのか |
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なぜ「洋服」が当たり前になったのか 近代化を目指した明治政府のプロジェクト 女性たちは洋髪を取り入れながらも和服を着続けた モダンの風が吹く大正時代 戦争が女性たちにズボンを穿かせた 戦後文化と洋服への情熟 |
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第12講 批評と研究-ファッション学からファッションスタディーズへ |
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鷲田清一の<服を着る「私」の考察> 時代を洞察する文化批評の役割を果たした ファッション研究の曲がり角 二一世紀日本のファッション研究 拡がっていくファッションスタディーズ |
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あとがき |