タイトルコード |
1000101207291 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
枕草子漢文受容論 |
書名ヨミ |
マクラノソウシ カンブン ジュヨウロン |
叢書名 |
研究叢書
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叢書番号 |
575 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
張 培華/著
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著者名ヨミ |
チョウ バイカ |
出版地 |
大阪 |
出版者 |
和泉書院
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出版年月 |
2024.11 |
本体価格 |
¥10000 |
ISBN |
978-4-7576-1107-8 |
ISBN |
4-7576-1107-8 |
数量 |
12,422p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
914.3
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件名 |
枕草子
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個人件名 |
清少納言 |
内容紹介 |
「枕草子」と漢文との関係を考察した、著者20年来の研究を集成。「なぜ「春はあけぼの」章段は四段になるのか?」など、未解明であった問題に新たな解釈を提示する。唐代の重要な「賦譜」全文の翻刻も収録。 |
著者紹介 |
中国出身。総合研究大学院大学博士後期課程修了。日本女子大学研究員・非常勤講師。専門は中古文学、中国古典文学。 |
目次タイトル |
序章 漢文の環境と『枕草子』の創生 |
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一 はじめに 二 一条天皇時代の漢文の営み 三 『枕草子』漢文受容の研究史 四 本書の狙いと構成 五 おわりに |
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第一部 『枕草子』の基層と漢文 |
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第一章 『枕草子』「春はあけぼの」章段考 |
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一 はじめに 二 「春はあけぼの」に見える和漢韻文の形式 三 「仮名序」と「春はあけぼの」の「対句」表現 四 唐『賦譜』「新賦」の四段と文字数 五 「春はあけぼの」と「新賦」の四段の文字数 六 おわりに |
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第二章 『枕草子』「心ときめきするもの」章段考 |
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一 はじめに 二 三系統一種本文に関する「唐鏡」の表現 三 研究史による「唐鏡」の解釈 四 平安文学における「唐鏡」及び「鏡」と漢籍の影響 五 唐代伝奇小説『古鏡記』による「暗い鏡」 六 おわりに |
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第三章 『枕草子』「文は」章段考 |
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一 はじめに 二 先行研究による問題点 三 萩谷説に関する問題について 四 『賦譜』に見える「古賦」と「新賦」の区別 五 『賦譜』成立及び日本への流入時期 六 おわりに |
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第四章 『枕草子』「九月二十日あまりのほど」章段考 |
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一 はじめに 二 「九月二十日」はいつの「年」なのか 三 「人歌よむかし」の「人」や「歌」 四 仮名文学における「窓」 五 「詩」の世界における「窓」 六 「窓」から射し込む「月光」 七 おわりに |
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第五章 『枕草子』「三条の宮におはしますころ」章段考 |
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一 はじめに 二 「青ざし」の先行の解釈 三 「青ざし」の実態 四 「青ざし」と「青刺」 五 薬草としての青刺の薊 六 おわりに |
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第六章 『枕草子』「雲は」章段考 |
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一 はじめに 二 先行研究の解釈と問題の所在 三 萩谷説の疑問 四 高橋の指摘の問題 五 沈約「朝雲曲」における「多異色」 六 おわりに |
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第二部 『枕草子』と『白氏文集』 |
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第七章 清少納言と白居易の詩的な寓意 |
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一 はじめに 二 「花や蝶や」の先行の解釈 三 「花や蝶や」と和漢文学の表現 四 定子「花や蝶や」と白居易「萎花蝶飛去」の寓意 五 おわりに |
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第八章 清少納言と白居易の詩的な意象 |
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一 はじめに 二 詩的な心象と意象 三 春の「柳」と「眉」の意象 四 秋の「雨」と「扇」の意象 五 「稚児」と「塵」の意象 六 おわりに |
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第九章 清少納言と白居易及び元【シン】の詩的な手法 |
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一 はじめに 二 「蚊の細声」と「蚊の睫」及び問題の所在 三 『枕草子』前後の文献における「蚊」の表現 四 白居易と元【シン】の詩作における「蚊」の「細い」イメージ 五 おわりに |
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第十章 『枕草子』「跋文」の「枕」と感傷詩 |
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一 はじめに 二 諸説の問題と解読のヒント 三 池田亀鑑の指摘に関する問題:季節的ずれ 四 清少納言と白居易の友人:伊周と元【シン】の左遷 五 定子からの「紙」と清少納言の「里」及び『枕草子』執筆 六 おわりに |
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第十一章 『枕草子』と『源氏物語』における『白氏文集』 |
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一 はじめに 二 『枕草子』と『源氏物語』における『白氏文集』総覧 三 「長恨歌」の引用から見た『枕草子』と『源氏物語』 四 「感傷詩」引用から見た『枕草子』背後の悲傷 五 おわりに |
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第十二章 『紫式部日記』における「真名書きちらし」考 |
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一 はじめに 二 先行「真名書きちらし」の解釈 三 「真名書きちらし」と「漢学の才をひけらかす」の変容 四 「真名書きちらし」と紫式部「書」の見る目 五 清少納言の『白氏文集』詩句書写の可能性 六 おわりに |
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第三部 前田家本『枕草子』の本文と漢文 |
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第十三章 前田家本『枕草子』本文再検証 |
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一 はじめに 二 「文は」章段の漢籍に関する齟齬 三 前田家本本文と三巻本本文との関係 四 漢詩文引用から見た前田家本と三巻本との接近 五 おわりに |
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第十四章 前田家本『枕草子』本文の特徴 |
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一 はじめに 二 「木の花は」の章段の「黄金の玉」 三 「菩提といふ寺に」の章段の「上中」 四 「六月廿余日ばかりに」の章段の「一葉」 五 おわりに |
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第十五章 前田家本『枕草子』「文は」章段再考 |
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一 はじめに 二 三巻本「五帝本紀」の問題 三 前田家本「こたいほんき」の啓示 四 「旧五代史」と「新五代史」及び「本紀」 五 おわりに |
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終章 まとめと展望 |
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一 はじめに 二 詩賦の方法と唐代伝奇及び類書の発想 三 『白氏文集』「感傷詩」の内在と『枕草子』背後の悲傷 四 前田家本の本文にしか見えない漢文の特質 五 おわりに |
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附編 周作人訳『枕草子』の経緯と実態 |
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一 はじめに 二 周作人と魯迅及び「周恩来」への手紙 三 周作人訳『枕草子』と「未出版」及び原因 四 出版社の「凡例」と底本の問題 五 周作人訳『枕草子』の心情と生活の実態 六 おわりに |