タイトルコード |
1000100606299 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
歴史小説のレトリック |
書名ヨミ |
レキシ ショウセツ ノ レトリック |
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マンゾーニの<語り> |
叢書名 |
プリミエ・コレクション
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叢書番号 |
88 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
霜田 洋祐/著
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著者名ヨミ |
シモダ ヨウスケ |
出版地 |
京都 |
出版者 |
京都大学学術出版会
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出版年月 |
2018.3 |
本体価格 |
¥4900 |
ISBN |
978-4-8140-0150-7 |
ISBN |
4-8140-0150-7 |
数量 |
10,289p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
970.2
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個人件名 |
Manzoni Alessandro Francesco Antonio |
注記 |
文献:p261〜270 |
内容紹介 |
ゲーテも絶賛したという、イタリア近代文学の傑作とされる歴史小説「婚約者」。語り手が用いる2種類の「我々」や、「聞き手」への執拗な呼びかけ、引用技法の分析から、マンゾーニ独特の<語り>の仕掛けに迫る。 |
著者紹介 |
1984年生まれ。大分県出身。京都大学大学院文学研究科博士課程(イタリア語学イタリア文学専修)研究指導認定退学。日本学術振興会特別研究員PD(東京大学)。 |
目次タイトル |
第1章 『婚約者』の成り立ち |
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1.『婚約者』という作品(小説のあらまし) 2.『婚約者』の語りの形式:語り直される物語 3.『婚約者』の三つのテクスト:一つの物語、3篇の小説 4.『婚約者』の言語:現実を描く新しい言葉遣い 5.イタリア最初の「近代小説」 6.歴史小説ブームと『婚約者』 7.マンゾーニの詩学における「事実性」の意味 8.本書の意義 インテルメッツォ1 ゲーテの賞賛と歴史嫌い |
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第2章 「発見された手稿」と虚実の判別可能性 |
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1.読まれる史劇と「パラテクスト」による事実の提示 2.「匿名手稿」への言及と実在の人物の想像上の言動 3.小括:史実と虚構の滑らかな接続と判別可能性 インテルメッツォ2 マンゾーニ一家のフィレンツェ旅行と「アルノ川での洗濯」 |
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第3章 「語り手」による一人称の使い分け |
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1.「私」か「我々」か:従来の二項対立 2.「我々」の分類:「共感の一人称複数」の発見 3.2種の「我々」が果たす異なる機能 4.小括:<人称=人格>のある語りと事実の陳述 |
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第4章 「聞き手」への執拗な呼びかけ |
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1.作者と読者の新たな関係 2.聞き手を含む「我々」と呼びかけの頻度 3.小括:近代的読者像とマンゾーニ詩学の交差 インテルメッツォ3 声に出して読みたい(?)イタリア語 |
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第5章 「歴史叙述」における引用のレトリック |
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1.歴史部分の“歴史叙述らしさ” 2.引用の技法と「真実効果」 3.小括:小説の“設定”がもたらした論述的な歴史叙述 インテルメッツォ4 『汚名柱の記』の今日性と怒りのレトリック |
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第6章 「創作部分」における現実性の強調 |
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1.メタ物語的・メタ文学的言説を通じた「現実性」の強調 2.『婚約者』における「現実性」の示唆 3.小括:“現実に似た”創作部分と「ロマネスク」との対決 インテルメッツォ5 カワイイだけではない、ゴニンの挿絵 |
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第7章 「反文学」的かつ「反歴史」的な歴史小説 |
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1.既存の文学・歴史からの脱却 2.例外者、例外的事象の役割 3.小括:現実の全てを描き込む新しい表現 |
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結び |