タイトルコード |
1000101097378 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
河鍋暁斎の挑戦 |
書名ヨミ |
カワナベ キョウサイ ノ チョウセン |
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狂画で拓いた新時代 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
定村 来人/著
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著者名ヨミ |
サダムラ コト |
出版地 |
東京 |
出版者 |
東京大学出版会
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出版年月 |
2023.8 |
本体価格 |
¥9200 |
ISBN |
978-4-13-086066-6 |
ISBN |
4-13-086066-6 |
数量 |
5,443,7p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
721.9
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個人件名 |
河鍋 暁斎 |
注記 |
文献:p423〜437 河鍋暁斎略年譜:p439〜443 |
内容紹介 |
幕末明治期に活動した絵師・河鍋暁斎は、本画の領域へも狂画の要素を取り込むことによって独自のスタイルを確立した。暁斎の画業を大きく3つに分け、それぞれの時代に暁斎がどのように狂画に取り組んだのかを考察する。 |
著者紹介 |
東京生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程学位取得。イスラエル・ゴールドマン・コレクション・キュレーター。大英博物館アジア部客員研究員。 |
目次タイトル |
序章 河鍋暁斎と狂画 |
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一 狂画軽視の傾向とその問題点 二 本書の目的と先行研究 三 本書の構成 四 狂斎の「狂」 五 狂画とは |
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第Ⅰ部 狂斎としての形成期 |
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第一章 「狂斎」以前 |
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一 ギメ東洋美術館蔵《竹生島詣》 二 《竹生島詣》の造形的特徴と画題 三 イスラエル・ゴールドマン・コレクション蔵《月下唐美人図》 四 《月下唐美人図》の画題 五 その他の初期作品との比較 六 狩野派の本画から離れて |
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第二章 能狂言画が橋渡しをした版画の世界 |
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一 『絵本大和錦』と関連作品 二 『絵本大和錦』の落款と制作時期の検討 三 図に見られる変化 四 狂言画における滑稽の要素 |
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第三章 幕末の狂画 |
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一 新たな考察および解釈を加えることのできる作品 二 暁斎作として新たに検討に加えるべき作品 三 暁斎による幕末風刺浮世絵の特徴 |
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第四章 狂画としての春画 |
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一 暁斎の春画制作 二 筆禍事件と春画 三 揶揄する笑い 四 逆転による笑い |
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第Ⅱ部 狂斎から暁斎へ |
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第五章 新しさへの関心 |
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一 西洋木版の挿絵の学習と応用 二 『通俗伊蘇普物語』の狂画化 三 教科書の挿絵 四 再びジェームズ本に立ち返って |
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第六章 現実世界と絵空事の交差点 |
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一 イスラエル・ゴールドマン・コレクション蔵「幾世かがみ」 二 河鍋暁斎記念美術館蔵《見立七福神之内 花見弁天図》 三 『くまなき影』 四 富裕層の子ども供養と出版事業 五 《地獄極楽めぐり図》に見られる狂画的笑いと現実の要素 |
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第七章 蛙、鬼、鴉の表象に見られる自己投影 |
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一 狂画の伝統と今を生きる蛙たち 二 「蛙の面に水」 三 「酒仲画鬼」 四 「画鬼」 五 「<鴉>思」と「万国飛」 六 イソップ物語と鴉 |
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第Ⅲ部 晩年の暁斎 |
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第八章 『暁斎画談』の成立 |
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一 底本イスラエル・ゴールドマン・コレクション本の書誌 二 暁斎の画業における『画談』の位置づけとその成立 三 異本の存在 四 『画談』に影響を与えた近世絵本 五 「古今」の世界観 |
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第九章 流派を超えて |
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一 開かれた絵手本 二 内容的広がり 三 外篇の半生記と自画伝 四 『画談』の中の狂画 |
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第十章 筆意と写生の合致 |
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一 『画談』内篇における「筆意」 二 対立概念としての「筆意」と「写真」および「写生」 三 『画談』外篇における「写生」 四 真図と画図 五 様々な「写生」 六 筆意の学習と写生の訓練の統合 |
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終章 「本」と「狂」の融合 |
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一 各部の要約とまとめ 二 新しい時代の絵のかたち 三 狂画が引き寄せた近代 四 今後の課題 |