タイトルコード |
1000100348112 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
インド英語文学研究 |
書名ヨミ |
インド エイゴ ブンガク ケンキュウ |
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「印パ分離独立文学」と女性 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
大平 栄子/著
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著者名ヨミ |
オオヒラ エイコ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
彩流社
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出版年月 |
2015.12 |
本体価格 |
¥4500 |
ISBN |
978-4-7791-2129-6 |
ISBN |
4-7791-2129-6 |
数量 |
317,67p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
930.299
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件名 |
インド文学
小説(インド)
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注記 |
インド英語文学作品年表:巻末p15〜26 分離独立関連作品:巻末p27〜31 文献:巻末p33〜67 |
内容紹介 |
「インド英語文学」とは何か、誕生の背景、研究の歴史を論述。インド本国でも体系的研究がされていない「分離独立文学」全体を概観し、主要作品を分析する。近年、目覚ましい女性作家の活躍と、女性の身体表象も考察。 |
著者紹介 |
都留文科大学文学部英文学科教授。専門はインド英語文学、イギリス文学。著書に「嵐が丘研究」など。 |
目次タイトル |
序章 |
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第一部 インド英語文学概観-ジェンダーと政治 |
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第一章 インド英語文学とは何か |
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1 インド英語文学をめぐる状況 2 インド英語文学の定義・名称・出自 3 インド英語文学誕生の背景 4 インド英語文学の系譜・流れ |
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第二章 インド英語文学の特徴と諸問題 |
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1 他者の言語としての英語と英語文学 2 女性作家の活躍・女性の「身体」の表象 3 政治的テーマ-国家アイデンティティ創造への希求 4 マイノリティ-宗派・カースト・ジェンダー 5 インド英語文学を捉える視点・文脈 |
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第二部 印パ分離独立小説-引き裂かれるアイデンティティ |
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第一章 分離独立文学研究の現状と課題 |
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1 分離独立小説の全体像 2 M・K・ナイクの研究 3 九〇年代以降の英語文学研究 4 本格的な分離独立研究書 5 ゴーシュの『シャドウ・ラインズ』についての研究-ナショナリズムと歴史の発掘 6 『真夜中の子供たち』についての研究-ラシュディの歴史観 7 ジェンダーの視点からみる、シドハワの『アイス・キャンディ・マン』 |
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第二章 『真夜中の子供たち』以前の分離独立小説 |
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1 分離独立のトラウマ 2 ラシュディ以前の分離独立小説の全体像 3 四〇年代に執筆された分離独立小説 4 五〇年代の分離独立小説 5 ウルドゥー文学作家、マントーの分離独立小説 6 六〇年代の分離独立小説 7 七〇年代の分離独立小説 8 英訳された地方語の分離独立小説 9 ラシュディ以前の分離独立小説の特徴 |
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第三章 『真夜中の子供たち』以降の分離独立小説-記憶と歴史の再構築 |
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1 現代英語文学に占める分離独立小説の重要性 2 ラシュディ、ゴーシュ、ケサヴァンの分離独立小説 3 ダスの『良き家族』と八〇年代以降の分離独立小説 4 ジェンダーの視点をもつ分離独立小説 5 英訳された地方語の分離独立小説 6 『真夜中の子供たち』以降の分離独立小説の特徴 7 ピーアの自伝『戒厳令の夜』 |
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第四章 ジェンダーと共犯性-パブシ・シドハワの『アイス・キャンディ・マン』 |
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1 ビルドゥングスロマンとジェンダーの視点と加害者の存在感 2 少女の性の覚醒 3 アイス・キャンディ・マンの変貌 4 映画『大地』との比較 |
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第五章 ナルシシズムの挫折の物語-サルマン・ラシュディの『真夜中の子供たち』 |
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1 自己と国家統合の夢 2 挫折の起源としての「穴あきシーツ」 3 「穴」の魔力に囚われたサリーム 4 サリームの記憶喪失 5 サリームの近親相姦的愛 6 自己を捨てる語り手サリーム |
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第六章 境界線の魅惑と恐怖-アミターヴ・ゴーシュの『シャドウ・ラインズ』 |
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1 「国境線の魔力」に囚われた祖母 2 議論を呼ぶキャノン化されたテクスト 3 他者を映す「鏡」としての語り手 4 自己の中の「さまざまな声」とともに生きる語り手 5 トリディブの死の意味 6 結末がもたらす評価の分裂 |
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第七章 ディアスポラと分離独立-ミーナ・アローラ・ナヤクの『ダディの物語』 |
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1 父の物語を発掘する娘のビルドゥングスロマン 2 父の罪を背負う娘 3 父の愛した国インドの啓示 4 罪でつながるシャム双生児としての父と娘 5 境界侵犯的欲望 6 父との同一視の呪縛からの解放 7 平和の手段としての暴力 |
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第八章 インド建国「神話」の創生-アーザードの回想録とスジャータ・サブニースの『運命の岐路』 |
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1 『ジンナー-印パ分離独立』の反響 2 歴史研究における争点 3 パキスタン建国の犯人探しへの熱狂 4 アーザードの回想録 5 サブニースの『運命の岐路』 |
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第三部 インド英語文学の女性たち-性・身体・ディアスポラ |
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第一章 孤立する女性の身体-シータの娘たち、アニタ・デサイの『燃える山』と『断食と饗宴』他 |
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1 挑戦的南アジアの女性たち 2 インドにおける女性差別の実態 3 偶像視される女性役割モデルとしてのシータ 4 ナラヤンの『暗い部屋』 5 寡婦差別に挑戦する、バーラティ・ムーカジーの『ジャスミン』 6 アニタ・デサイの『燃える山』 7 アニタ・デサイの『断食と饗宴』 8 ロイの『小さきものたちの神』 9 シドハワの『パキスタンの花嫁』 10 女たちの密かな連帯の物語 |
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第二章 反逆する女性の身体-ギータ・ハリハランの女性たち |
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Ⅰ 「夜ごとの饗宴の名残」-反逆する身体と「享楽」 1 母と娘の物語 2 死者の残り香 3 汚れを帯びた身体への愛着 4 ルクマニの反逆と歓喜 5 「亡骸」への分析的視線と愛着 6 母の反逆の物語を創出する娘 Ⅱ 『夜の千もの顔』-血の饗宴 1 「血を流す身体」の表象 2 危険視される「血」を流す女の身体 3 「不妊」の差別的表象 4 トラウマの起源としての初潮体験 5 「姉妹」としての共同性を紡ぐ「血」のネットワーク 6 境界侵犯的脅威としての「血」と母性のイデオロギー 7 抵抗の拠点と自・他の物語を呼びこむ空間としての「血」の共同体 |
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第三章 歓喜に輝く女性の身体-アルンダティ・ロイの『小さきものたちの神』 |
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1 幼い双子の視点から語られる母の反逆的恋 2 抑圧される母のセクシュアリティ 3 歓喜に輝く女性の身体 4 二つのタブー視された愛 |
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第四章 ディアスポラの表象-キラン・デサイの『喪失の響き』 |
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1 『燃える山』と『喪失の響き』-もう一つの母娘物語 2 「チョーオユー」の表象するもの 3 ジェムバイの疎外された人生 4 『真夜中の子供たち』におけるカシュミールの表象 5 『嵐が丘』の家の表象 6 疎外の遺産を共有する希望の空間、チョーオユー |