タイトルコード |
1000100495099 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
アメリカ思春期文学にみる<少年の旅立ち> |
書名ヨミ |
アメリカ シシュンキ ブンガク ニ ミル ショウネン ノ タビダチ |
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ハック,オズ,ライ麦畑,ゲド戦記から現代文学まで |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
吉田 純子/著
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著者名ヨミ |
ヨシダ ジュンコ |
出版地 |
京都 |
出版者 |
阿吽社
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出版年月 |
2017.3 |
本体価格 |
¥2500 |
ISBN |
978-4-907244-29-3 |
ISBN |
4-907244-29-3 |
数量 |
273p |
大きさ |
21cm |
分類記号 |
909.3
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件名 |
児童文学
小説(アメリカ)
男性(文学上)
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注記 |
「少年たちのアメリカ」(2004年刊)の改題増補改訂版 |
注記 |
文献:p259〜271 |
内容紹介 |
アメリカの19〜21世紀の代表的思春期文学を取りあげて、主人公に体現される男らしさがどのようなイデオロギーをもち、国家アメリカの男性性とどう関連しているかを、作品発表当時の社会・文化的文脈において読み解く。 |
著者紹介 |
立命館大学大学院文学研究科修士課程修了。神戸女学院大学、立命館大学及び同大学院で非常勤講師。著書に「アメリカ児童文学家族探しの旅」「新・家族さがしの旅」など。 |
目次タイトル |
序章-まえがきに代えて |
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本書のテーマ 各章の概要について 思春期とは? 思春期文学とは? 「男」は作られる アメリカの物語 イデオロギー教化装置 |
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第Ⅰ部 |
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第1章 オズの悩める男たち |
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アメリカの基準点 多様な『オズ』の解釈 「旅」をジェンダー化する ドロシーの旅の意義 かかしの自信喪失 ブリキ仮面の男の悩み 期待の重圧に苦しむライオン ペテンの暴露を恐れるオズ ボームの立ち位置 |
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第2章 文明・野性の境界線上の少年たち |
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セルフ・メイド・マンのトウェイン グッド・バッド・ボーイ 共同体における監視と処罰 境界線 逸脱する身体 他者の同化と隔離 ハックの批判精神 文明の外に「ずらかるlight out」 |
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第3章 猿に育てられたイギリスの貴公子 |
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「アメリカの神話」は続く 『類猿人ターザン』のジェンダー 野性を母とする少年 男の闘争本能 春機発動期のターザン 原始の女ジェーン 夢追い男バロウズ |
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第4章 影を殺した少年 |
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50年代-<皮肉>の時代 「平和の園」再訪 デヴォンの森の「アダム」 幸運なる転落 少年が男になるとき イノセンスの終わり 内なる他者との遭遇 姿の見えない敵 不安・皮肉・逆説の男性性 |
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第Ⅱ部 |
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第5章 <ゲド戦記>の男らしさの見直し |
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はじめに-「ゲド戦記」シリーズについて 男性性の影との戦い アメリカを覆う影 女性性と触れあう 対話による男らしさの再構築 ゲドが代役に出会う 新しい男の予兆 70年代アメリカ 再生する男らしさ 男の混成主体 中心勢力ハード人の世界観を批判する 「アメリカの物語」の終わりの始まり まとめ-「ゲド戦記」の男らしさは変わり続けてきた |
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第6章 男らしさの<宇宙>をかき乱す |
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男子校が戦場となるとき 「男性運動Men's Movement」の始まり 男らしさの探求物語 体制順応主義への反抗 権力と男らしさ 「従順な身体」の作り方 仮面を被った男 アメリカン・ヒーローの死 大地の母は死んだ チョコレート戦争を越えて <ワイルドマン>は救世主か? |
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第7章 チーズになった少年 |
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はじめに-『ぼくはチーズ』について 三つの物語 「ナンバーズ」ゲーム なぜ「ナンバーズ」をするのか もう一つの物語 9.11以降の文脈で読む『ぼくはチーズ』 |
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第8章 アジア、女性と和解する |
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父・息子の物語 闇の奥へ 漁夫王の城 モルガン・ル・フェ 聖杯の仲間 もう一人のブロートン 絆の回復 |
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第Ⅲ部 |
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第9章 スラムからヴェトナム戦争へ |
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類型的黒人像 視界不良 無力さ 銃をめぐる葛藤 もう一人の自分 生き延びて 国家の物語 傍観者 天使の戦士 官僚主義の戦争 テト攻勢 たこつぼ壕 ヴェトナム戦争戦没者慰霊碑「ザ・ウォール」 |
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第10章 ゲイとして生きる |
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はじめに-同性愛の男性性 父親探しの「旅」 心理療法的な出会い 「金色の繭」が破れるとき 『キャッチャー・イン・ザ・ライ』との比較 映画『顔のない天使』との違い 90年代アメリカでゲイに目覚める 制度の言説が作るゲイ 物語による解放 ゲイ解放連動-1969年から1990年代へ |
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第11章 障害者として生きる |
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はじめに-自閉症を描いた小説 なぜ自閉症を取りあげるのか 自閉症の動物科学者テンプル・グランディン 救貧農場に囲いこまれた障害者たち-『北極星をめざして』 「あばれモン」と呼ばれた男 一人前になりたかった男 障害者を抱える家族-『白鳥の夏』 喪失と回復の物語 自閉症の人は自分を語れるのか 水頭症の少年みずからを語る-『はみだしインディアンのホントにホントの物語』 白人居住地の高校へ転校 半分インディアン・半分白人 医学モデルと社会モデル アスペルガー少年の冒険物語-『マルセロ・イン・ザ・リアルワールド』 マルセロの内的葛藤 リアルな世界での男らしさ マルセロの選択 救済者マルセロ おわりに-障害者の男らしさはどのように変化してきたのか |
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あとがき-セルマからストーンウォールまで“From Selma to Stonewall” |