タイトルコード |
1000100235813 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
産業遺産の記憶と表象 |
書名ヨミ |
サンギョウ イサン ノ キオク ト ヒョウショウ |
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「軍艦島」をめぐるポリティクス |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
木村 至聖/著
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著者名ヨミ |
キムラ シセイ |
出版地 |
京都 |
出版者 |
京都大学学術出版会
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出版年月 |
2014.12 |
本体価格 |
¥3500 |
ISBN |
978-4-87698-546-3 |
ISBN |
4-87698-546-3 |
数量 |
13,272p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
709.193
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件名 |
文化財-長崎市
端島(長崎県)
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注記 |
文献:p243〜254 軍艦島関連書籍リスト:p255〜258 |
内容紹介 |
国家にとっては近代化の威信の証しであり、地域にとってはアイデンティティの源泉として扱われる軍艦島。独特の景観を持つ廃墟をめぐる重層的な「表象実践」(意味づけと活用の営み)を、世界の炭鉱遺産の比較の中で論じる。 |
著者紹介 |
1981年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。甲南女子大学人間科学部准教授。博士(文学)。専門は文化社会学、地域社会学。 |
目次タイトル |
序章 「遺産」化現象と現代社会 |
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一 産業遺産/近代化遺産への関心の高まり 二 文化遺産をめぐる社会的プロセス-本書の視点 三 社会的空間における表象実践-本書のキー概念と構成 |
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第一部 文化遺産とその表象 |
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1章 文化遺産とは何か |
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一 制度としての遺物-「文化財」と「文化遺産」 二 国家の装置か住民にとっての環境か? 三 文化遺産をとりまく様々なスケール |
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2章 廃墟から文化遺産へ |
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一 「痕跡」としての文化遺産/廃墟 二 廃墟の発見 三 文化遺産の誕生 四 文化遺産の変容 |
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3章 労働文化の文化遺産化とその問題 |
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一 「文化」としての炭鉱への注目 二 世界遺産と産業遺産 三 労働文化の遺産化とその実態 四 労働文化をめぐる「スケールの政治」 |
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第二部 炭鉱の記憶と遺構 |
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4章 日本の産炭地の経験をめぐって |
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一 地域社会という問題領域 二 旧産炭地域の空間類型 三 日本の炭鉱史 四 国策としての進出と撤退-炭鉱社会研究の立脚点 |
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5章 炭鉱遺構・遺物の展示と表象-歴史と事例 |
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一 博物館展示の分析から 二 海外における石炭産業・炭鉱社会の表象 三 国内における石炭産業・炭鉱社会の表象 四 「結果」としてのナショナリズム |
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補論 文化遺産保存の場における記憶のダイナミクス-社会学的記憶論の再検討を通じて |
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一 社会学的記憶論の再検討 二 ベンヤミンの記憶論 三 「廃墟ブーム」にみる無意志的記憶のあらわれ 四 現代社会における無意志的記憶-モノが提示する可能性 五 「痕跡」としての産業遺産 |
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第三部 軍艦島 |
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6章 「軍艦島」への多様なまなざし |
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一 端島=軍艦島の概要 二 軍艦島をめぐるまなざしの政治学 三 まなざしのヘゲモニーをめぐる葛藤-「装置」と「環境」 |
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7章 「地元」の創出-軍艦島と地域社会 |
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一 軍艦島の「地元」-高島町の盛衰 二 軍艦島の活用へ-取り組みの経緯 三 資源利用の正統性-「地元」意識の生成 |
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8章 地域社会における軍艦島の活用 |
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一 軍艦島ガイドツアー 二 軍艦島を「語る」人々 三 正統性の獲得=語り手の主体形成と物語の洗練 |
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9章 リスケーリングされる炭鉱の表象 |
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一 「九州・山口の近代化産業遺産群」が表象するもの 二 地域ごとの社会的文脈と葛藤 三 表象のリスケーリングと地域社会 |
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終章 産業遺産は社会に何をもたらすのか |
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一 文化遺産システムのリスクとその揺らぎ 二 処方箋としての表象実践 三 本書の事例が示唆する可能性と課題 |