タイトルコード |
1000100136874 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
パウル・ツェランと石原吉郎 |
書名ヨミ |
パウル ツェラン ト イシハラ ヨシロウ |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
冨岡 悦子/[著]
|
著者名ヨミ |
トミオカ エツコ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
みすず書房
|
出版年月 |
2014.1 |
本体価格 |
¥3600 |
ISBN |
978-4-622-07812-8 |
ISBN |
4-622-07812-8 |
数量 |
269p |
大きさ |
20cm |
分類記号 |
941.7
911.52
|
個人件名 |
Celan Paul |
注記 |
文献:p264〜269 |
内容紹介 |
ともに第二次大戦と収容所をくぐり抜けたパウル・ツェランと石原吉郎。二人の詩には、帰郷、死者など共通するモチーフがある。そうしたモチーフに沿って作品を対位法的に論じながら、非人間的なものに対抗する詩の倫理を探る。 |
著者紹介 |
1959年東京生まれ。明治大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。鶴見大学文学部教授。専門はドイツ文学、比較文学。著書に「植物詩の世界」など。 |
目次タイトル |
第一章 二つの帰郷 |
|
戦争を生き延びた二人の詩人 パウル・ツェランの詩「帰郷」 草稿が語ること-雪の丘と死者の目 メルクマールとしての詩人 石原吉郎の詩「サンチョ・パンサの帰郷」 アレゴリーに託されたもの |
|
第二章 かけがえのない死者 |
|
第一詩集の出版まで ツェランの詩「アーモンドを数えよ」 メタファーとしてのアーモンド 石原のエッセイ「ペシミストの勇気について」 石原の詩「五月のわかれ」 最もよき私自身 |
|
第三章 呪いと祈りもたずさえて |
|
ツェランの詩「テネブレ」 引用による詩の多層化 告発と共苦 石原の未刊詩篇「悪意」 石原の詩「位置」 最もすぐれた姿勢 |
|
第四章 連帯の磁場 |
|
強制労働という装置 ツェランの詩「掘り削られた心」 ツェランの詩「かれらのなかに土があった」 石原の詩「脱走」 失語という仮死 沈黙への打破 |
|
第五章 沈黙に生成された言葉 |
|
戦後現代詩の命題 「位置」の継承としての詩「麦」 石原の詩「花であること」 投壜通信としての詩 ブーバーとツェランの二人称 誰でもない者と無の対話「ほめうた」 |
|
第六章 詩は誰に宛てられているか |
|
ゴットフリート・ベンの「絶対詩」 ツェランの詩「あかるい石たち」と「花」 他者を求める言葉 単独者への止揚 石原の詩「しずかな敵」と「大寒の日に」 細い橋のようなもの |
|
第七章 光と風が問うもの |
|
共有された光の体験 安息日と詩「ハヴダラー」 糸と光のアレゴリー集合体 望郷の詩「陸軟風」 私を比喩とする風 詩「北冥」とルアハ |
|
第八章 人間と神 |
|
プネウマの受胎 息の転回としての詩 ツェランの詩「あなたの言葉の光線風に」 思想としての断念 洗礼と断念 石原の詩「海嘯」 |
|
第九章 何が不遜か |
|
ツェランの詩「糸の太陽たち」 エーリヒ・フリートの応答 人間たちの彼方の歌 オルフォイスのように 生き残ったものの不遜 石原の散文詩「構造」 栗原貞子の反発 |
|
第十章 あらゆる安息のかわりに |
|
第三次中東戦争とツェランの詩「思い浮かべよ」 記憶の現在化 住むことのできる土地 『光の強迫』最終三部作 第一の詩「曳航の時」 第二の詩「あなたはあなたのままであれ」 第三の詩「先だって働きかけるな」 |
|
第十一章 死はそれほどにも出発である |
|
聖書と単独者 中間時の詩 詩「全盲」と原罪 詩「盲導鈴」を照らす光 詩「疲労について」のパラドクス 論理の矛盾をのり越える戦慄 |