タイトルコード |
1000100639027 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
「ファット」の民族誌 |
書名ヨミ |
ファット ノ ミンゾクシ |
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現代アメリカにおける肥満問題と生の多様性 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
碇 陽子/著
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著者名ヨミ |
イカリ ヨウコ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
明石書店
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出版年月 |
2018.7 |
本体価格 |
¥4000 |
ISBN |
978-4-7503-4704-2 |
ISBN |
4-7503-4704-2 |
数量 |
299p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
382.53
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件名 |
アメリカ合衆国-風俗
肥満症
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注記 |
文献:p282〜299 |
内容紹介 |
肥満の増加が社会問題となっているアメリカ。「太っている」とは誰のことを指し、それが意味するものは何なのか。気鋭の文化人類学者が、長期の現地調査に基づいて、肥満をめぐる問題から人間の多様なあり方を考える。 |
著者紹介 |
1977年福岡県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。明治大学政治経済学部専任講師。専門は文化人類学。 |
目次タイトル |
序章 現代アメリカの「ファット/肥満」の民族誌に向けて |
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はじめに Ⅰ.先行研究 1.人類学の対象としての肥満/ファット 2.フェミニズムのなかの太った女性 3.逸脱の医療化、社会問題論 Ⅱ.本書の視座 1.「肥満エピデミック」 2.「リスク社会」-「未来の操作可能性」と「未来の非決定性」の矛盾 3.「リスク社会」の新たな主体-「生物学的市民権」 4.新しい「人びとの種類(human kinds)」 5.ファット・アクセプタンス運動を理解するための本書の視座-「リスク社会」のアイデンティティ・ポリティクス? Ⅲ.フィールドワーク 1.本書の舞台-アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ・ベイエリア 2.フィールドワーク概要 3.本書の構成 4.用語の問題 |
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第1部 肥満・リスク・制度 |
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第1部導入 |
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第1章 集合のリアリティ・個のリアリティ |
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1.集合的事象としてのリスクと個人 2.錯綜する病因論と不確実性との対峙-「リスクの医学」の誕生と確率論的病因論 3.「肥満問題」とリスクの個人化 4.累積的リスクと「肥満になる」意思決定 |
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第2章 空転するカテゴリー |
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1.リスクの犯人探し-「貧困の肥満化」という問題 2.貧困の肥満化 3.公的扶助としての食料支援プログラムと肥満対策 4.引き受け手のないリスク 5.リスク・コンシャスなのは誰なのか-第2部に向けて |
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第2部 ファット・社会運動・科学 |
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第2部導入 |
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第3章 ファット・アクセプタンス運動の展開に見る「ファット」カテゴリーの特殊性 |
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1.遅れをとるファット・アクセプタンス運動 2.ファット・カテゴリーを精査するために 3.ファット・アクセプタンス運動の歴史 4.ファット・アクセプタンス運動のジレンマ 5.「ファット」とインターセクショナリティ |
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第4章 ファット・アクセプタンス運動とフェミニズムの「ぎこちない」関係 |
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1.女であるからファットなのだ 2.フェミニズムを乗り越えようとする人びと 3.スージー・オーバックとの同盟をめぐる出来事 4.ファットのなかの「多様性」-「ファット鶴プロジェクト(1000 Fat Cranes Project)」をめぐる人種差別批判 5.ファットであること、女であること、その自己規定の困難 |
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第5章 「ファット」であることを学ぶ |
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1.なぜ集うのか? 2.共同性について考えるために 3.「ファット」であることを学ぶ 4.折り重なった矛盾の交渉、そして、笑いによる自他の跳躍 5.運動を持続させる力 |
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第6章 ファット・アクセプタンス運動による対抗的な<世界>の制作 |
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1.<世界>を制作するということ 2.カテゴリーのもとに作られる<世界> 3.「Health at Every Size」の組織化と事実作製 4.制作中の<世界>と既存の世界 5.<世界>制作と世界間の通約(不)可能性 6.「徹底した相対主義」-「リスク社会」とファット・アクセプタンス運動の世界 |
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終章 多様性のために |
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1.本書で論じたこととファット・アクセプタンス運動のゆくえ 2.多様性のために 3.多様性のゆくえ |