タイトルコード |
1000100718364 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
<宮澤賢治>という現象 |
書名ヨミ |
ミヤザワ ケンジ ト イウ ゲンショウ |
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戦時へ向かう一九三〇年代の文学運動 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
村山 龍/著
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著者名ヨミ |
ムラヤマ リュウ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
花鳥社
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出版年月 |
2019.5 |
本体価格 |
¥5800 |
ISBN |
978-4-909832-04-7 |
ISBN |
4-909832-04-7 |
数量 |
8,384p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
910.268
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個人件名 |
宮沢 賢治 |
注記 |
文献:p347〜360 宮澤賢治受容関連年表:p361〜380 |
内容紹介 |
<宮澤賢治>という文学的現象と<世界全体>という認識の更新作業、さらにそれをつなぐ要素としてのエスペラント、プロレタリア文学、統制など、さまざまな観点をつなぎ合わせることで、現象としての文学を明らかにする。 |
著者紹介 |
1984年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学大学院文学研究科国文学専攻後期博士課程単位取得退学。博士(文学、慶應義塾大学)。法政大学文学部日本文学科助教。 |
目次タイトル |
序論 読みのメカニズムはいかに駆動するか |
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第一節 <崩壊>する日常と文学の言葉 第二節 東日本大震災と<宮澤賢治> 第三節 太平洋戦争と敗戦 第四節 <崩壊>から浮かび上がる<宮澤賢治>のメカニズム 第五節 本書の構成 |
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第一部 <世界全体>再創造の時代 |
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第一章 エスペラントは日本近代文学にどう受容されたか |
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第一節 言語の中の人びと 第二節 解体/統合する言語 第三節 日本における言語と抑圧 第四節 「緑の野」の戦略・一-モデル問題からみるテーマ性- 第五節 「緑の野」の戦略・二-エスペラント利用の意味- 第六節 デラシネの日本-近代-文学 |
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第二章 <世界全体>をつくり直そうとするプロレタリア文学運動 |
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第一節 プロレタリア文学と<世界全体>の関わり 第二節 プロレタリア文学としての「川」 第三節 語り手の意識した「実験心理学」 第四節 <運動>の起点にあった個別性 第五節 誰のための<運動>か 第六節 環世界の中の個人 第七節 プロレタリア文学運動の先にあるもの |
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第三章 モダニズム文学が開いた大東亜共栄圏への通路 |
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第一節 モダニズムの<伝統>回帰 第二節 春山による戦闘的詩論-『詩と詩論』の時代- 第三節 T・S・エリオットへの注目-その<伝統>観を中心に- 第四節 エリオットとの融合-『新領土』の時代- 第五節 <伝統>と西田幾多郎 第六節 モダニストたちの大東亜共栄圏 |
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第四章 統制と自由、二つの顔を持つ文藝懇話会 |
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第一節 文藝懇話会の存在 第二節 文芸院構想の発案と反応 第三節 「文藝懇話会参考資料」の存在 第四節 内務省内部への批判の浸透 第五節 「統制」の指し示す意味 |
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第五章 <地方>的であることの相克 |
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第一節 <地方>という視角 第二節 『岩手日報』学芸欄という場 第三節 紛糾する<地方>性 |
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第二部 一九三〇年代に<宮澤賢治>はどのように現れ、機能したか |
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第六章 賢治没後の作品公表史 |
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第一節 没後から文圃堂版全集まで 第二節 『宮澤賢治名作選』と松田甚次郎 第三節 十字屋書店版全集の刊行 |
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第七章 一九三四年以後の賢治受容のメルクマール |
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第一節 文藝春秋講演会への注目 第二節 文藝春秋講演会における横光利一の発言 第三節 一九三四年前後の横光の思想 第四節 横光の発言が与えた賢治受容への影響 |
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第八章 初期受容における評価の変遷 |
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第一節 『春と修羅』の同時代評 第二節 草野心平による賢治礼賛 第三節 『宮澤賢治追悼』のもたらしたもの 第四節 芸術家としての<宮澤賢治> 第五節 近代的知性への反抗者 第六節 宗教への接続 第七節 戦前における二つの『宮澤賢治研究』 第八節 変容する<宮澤賢治> |
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第九章 横光利一と保田與重郎による再創造 |
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第一節 <日本的なもの>と宮澤賢治受容 第二節 横光利一の「原理」 第三節 保田與重郎の「ルネツサンス」 第四節 再創造される<宮澤賢治> |
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第一〇章 <宮澤賢治>がもたらしたユートピア |
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第一節 宮澤賢治と農民文学 第二節 昭和期農民文学運動の出発 第三節 昭和期農民文学運動のアナキズム的色彩 第四節 宮澤賢治における農民意識と文学 第五節 ユートピアの原型 |
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最終章 宮澤賢治による文学的再創造 |
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第一節 賢治テクストの示すもの 第二節 <世界全体>を再創造するために 第三節 テクストのなかの四次元 第四節 <世界全体>と文学的営為 |