タイトルコード |
1000100863052 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
異性装の冒険者 |
書名ヨミ |
イセイソウ ノ ボウケンシャ |
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アメリカ大衆小説にみるスーパーウーマンの系譜 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
山口 ヨシ子/著
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著者名ヨミ |
ヤマグチ ヨシコ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
彩流社
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出版年月 |
2020.12 |
本体価格 |
¥4200 |
ISBN |
978-4-7791-2729-8 |
ISBN |
4-7791-2729-8 |
数量 |
360,38p |
大きさ |
20cm |
分類記号 |
930.29
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件名 |
小説(アメリカ)-歴史
女性(文学上)
性差
服装
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注記 |
文献:巻末p17〜33 |
内容紹介 |
なぜ18世紀末〜19世紀のアメリカ大衆小説に「異性装の女性冒険者」が数多く登場したのか。パンフレット小説と新聞連載小説を分析し、その系譜と少女向け小説やダイムノヴェルへの影響を探る。図版も豊富に収録。 |
著者紹介 |
アメリカ文学研究者。神奈川大学名誉教授。著書に「ワーキングガールのアメリカ」「ダイムノヴェルのアメリカ」「女詐欺師たちのアメリカ」など。 |
目次タイトル |
第一章 少女が男装する理由 |
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キャピトーラ・ブラックとは ベストセラー小説から演劇の舞台へ 「私たちの小さくも勇敢なキャップ」 「女性小説」を超える特徴 『国富論』と『見えざる手』 中産階級層の反応 ジャンルとしての少女冒険物語 冒険と異性装 名目上の男装 ハックの女装とキャップの男装 「小さな反抗者」 もう一つのベストセラー小説 難局を切り抜ける武器としての機知 反抗するヒロインを描く戦略 斬新なヒロイン対「真の女性」 奴隷解放と女性解放 ジェンダーを超える男性キャラクター 黒人奴緑への視線 女性たちの連帯 |
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第二章 元祖スーパーウーマンとしての女性冒険者 |
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パンフレット小説の女性冒険者たち パンフレット小説とは パンフレット小説の読者層 パンフレット小説の販売方法 男性権力に屈せず愛を貫く娘-『コンスタンティウスとパルチェラの物語』 「死ぬより他に逃れる手段が考えられない」難局 ヒロインの身体的・精神的強さ 『アーサー・ゴードン・ピムの物語』の一シーンの原型となる逸話 絶体絶命の危機を生き抜く覚悟と機転 役割分担の交換 女性の純潔性 自立と主体的な生き方を追求した結果としての「幸せな結末」 ブラウンの勇敢なヒロインたち 女性戦士物語-『女水兵ミス・ルーシー・ブルーアの冒険』 売春婦から国民的英雄へ 娼婦体験に鍛えられた勇気 「小さな」男性へ決闘を挑むヒロイン 自立と個の充実を求めた報いとしての「幸せな結末」 女性戦士物語の原型 女性戦士の社会的背景 女性冒険者の元祖としての二人のハンナ 女性戦士物語のもう一つの原型『女性兵士の回想録』 アメリカ女性としてのサンプソン 「勇敢な女性のヒーロー的行為」 サンプソンとジャンヌ・ダルク サンプソンとインディアン捕囚体験物語 二人のハンナの体験物語『女性兵士の回想録』から女性戦士物語へ-『女性戦士ミス・レオノーラ・シドンズの苦しみと稀にみる驚くべき冒険の興味深い物語』 |
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第三章 パンフレット小説にみる男装のキャリアウーマンと悪漢に恋する女性冒険者 |
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女性放浪者の就職活動-『女性放浪者事実にもとづき彼女自身が書いた興味深い物語』 危険を避けるための男装 最後の選択としての水夫 死を賭して純潔を守りぬく決意 一八二六年版『女性放浪者』 男装することの罪悪感 若き女性孤児の冒険-『ミス・エマ・コールの人生と苦難彼女の人生そのままの物語』 孤児から売春婦へ 女性が一人生き抜くための男装 パンフレット小説の海賊ものとトウェインの冒険物語 インディアン対海賊 『アンクル・トムの小屋』のエヴァ救出シーンの原型と思われるシーン 女性孤児よりも豊かな人生が送れたはずの男性の逸話 孤児の少女が新聞少年として登場する背景 悪漢に恋する少女-『海賊の花嫁ミス・コーディリア・トンプソンの素晴らしい冒険』 魅惑的な悪漢像と悪漢に惹かれる少女 「暗黒の冒険もの」 パンフレット小説のヒロインが男装する理由 男装の女性冒険者の物語が人気を博した理由 |
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第四章 メキシコ戦争と「黒いヒロイン」 |
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メキシコ戦争時のアメリカ大衆小説 冒険と恋愛 戦場のロマンス コモンリーダーの誕生 女性読者を獲得する努力 輸送システムと郵送システムの改良 アメリカ人職業作家の興隆 パンフレット小説と週刊物語新聞の連載小説 ビジネスとしての物語出版 バントラインによる戦場のロマンス 戦場のロマンス『志願兵』『マグダレーナ』の特徴 復讐の物語 「高貴で」「勇敢な」アメリカ兵 異なったタイプの女性の対比 「白さ」が鍵となるロマンス アメリカ兵によるメキシコ人像 「黒い」メキシコ人、「黒い」悪漢 裏切り者は「カトリック移民」 インディアンや黒人の登場人物が暗示するもの 戦争批判 戦場のロマンスにおけるメキシコ人女性像 「弱い」メキシコ人男性の反動として戦闘に挑むメキシコ人女性 「親切な」メキシコ人女性 女王性の強調 フェミニストからフェミニンへ 国家侵略と女性の身体 |
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第五章 キャピトーラから南北戦争の女性戦士へ、そしてジョー・マーチ、ダイムノヴェルの女性冒険者たちへ |
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キャピトーラの大人版『ブリトマート男嫌い』 女性戦士としてのブリトマート 南北戦争中のパンフレット小説が描く女性戦士 ポーリーン・クッシュマン-南北戦争の女性スパイ サラ・エマ・エドモンズ-南北戦争の女性兵士 女性が男装せず志願するとき 「南部美女」のゲリラ戦闘員 「真の女性」の真価 南北戦争と恋愛小説 フェミニズム対センティメンタリズム キャピトーラ、ブリトマートからジョー・マーチへ 政治的主張を描かない戦時中の小説 「女の子のような男の子」ローリーの原型 ローリー像の修正 中産階級の読者に向けた「おてんば娘」 サウスワースのヒロインからダイムノヴェルの女性冒険者たちへ 少女探偵-『ニューヨーク・ネル少年のような少女探偵』 西部のアマゾン-ダイムノヴェルのカラミティ・ジェイン キャピトーラ、追剝になる-『フロンティア探偵シィエラ・サムのもくろみ』 「おてんば娘」のワーキングガール |