タイトルコード |
1000100929235 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
説話の東アジア |
書名ヨミ |
セツワ ノ ヒガシアジア |
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『今昔物語集』を中心に |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
高 陽/著
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著者名ヨミ |
コウ ヨウ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
勉誠出版(発売)
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出版年月 |
2021.10 |
本体価格 |
¥12000 |
ISBN |
978-4-585-39004-6 |
ISBN |
4-585-39004-6 |
数量 |
29,433,18p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
913.37
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件名 |
今昔物語
中国文学-歴史
説話文学
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注記 |
文献:p423〜429 |
内容紹介 |
東アジアの漢文諸資料から「今昔物語集」に至るまで、図像資料などともあわせて、その表現過程の変遷を比較検証。説話の源流とその変容・展開を軸に、説話文学の世界を東アジアから読み解く。 |
著者紹介 |
1981年生まれ。清華大学人文学部外文系准教授。専門は日本と東アジアの説話文学。 |
目次タイトル |
序章 今昔物語集の東アジア世界はどのように形成されたか |
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一 構成-三国観の形成 二 出典資料-偽経から説草へ 三 説話世界-東アジアの五台山 |
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第一編 須弥山と天竺の説話世界 |
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はしがき |
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第一章 須弥山と天上世界 |
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はじめに 一 『日本須弥諸天図』と『法界安立図』 二 『法界安立図』の中国古典引用 三 国土観とハーバード本の『日本須弥諸天図』の中華意識 四 金沢文庫本瑜祇塔図との類似点 五 仏教須弥山天上地下と中国基層信仰の天上地下 六 ハーバード本『日本須弥諸天図』にない「須弥山図」-三千大世界と須弥芥子 結び |
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第二章 東アジアの須弥山図 |
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はじめに 一 四輪と地獄の形象 二 日宮と月宮について 三 須弥山頂の図像 四 建築の図像様式 五 須弥山の形について 六 最上部の図像の差違 七 ハーバード本の龍をめぐる 結び |
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第三章 須弥山と芥子 |
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一 仏教の空間-須弥山から「芥子納須弥」の喩へ 二 「芥子納須弥」への疑問 三 「芥子納須弥」の文学表象 |
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第四章 天竺神話のいくさをめぐって |
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はじめに 一 『今昔物語集』の説話から 二 須弥山をめぐる 三 阿修羅と帝釈天の住処 四 阿修羅の身体、日と月 五 帝釈天と阿修羅の戦いの原因 六 帝釈天が引き返す理由 七 阿修羅の逃げ場所 八 極大と極小の反転 九 須弥山の舞台にいる金翅鳥と阿修羅と龍 十 中国の例から-中国文献における帝釈天と阿修羅の記述 十一 帝釈天と阿修羅の戦いの図像に関して 結び |
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第五章 天竺無熱池の説話と図像 |
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はじめに 一 『大唐西域記』の無熱池-四方獣と須弥山図との関連 二 ハーバード本『日本須弥諸天図』の無熱池 三 無熱池の東アジアにおける伝播と享受 四 『玄奘三蔵絵』に描かれた「無熱池」の庭園 結び |
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第六章 仏伝の鉢説話考 |
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一 『釈氏源流』の特徴とその絵の特徴-「四王献鉢」を手がかりに 二 『釈氏源流』の鉢説話 三 仏伝の鉢説話 四 語られる仏伝 五 難陀教化の資料 結び |
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第七章 『大唐西域記』と金沢文庫保管の説草・『西域記伝抄』 |
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はじめに 一 『大唐西域記』の中国における研究状況 二 『大唐西域記』と唱導世界 三 金沢文庫保管『西域記伝抄』の書誌 四 『大唐西域記』との本文関係 五 抄出の方法 六 書き込みに関して |
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第八章 『大唐西域記』と金沢文庫保管の『西域伝堪文』 |
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はじめに 一 『西域伝堪文』の書誌 二 見返しの書き込み 三 序文の引用と注釈 四 対句への着眼 五 「事」形式の表題 六 対話問答の引用 七 巻五以降の引用をめぐって |
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第九章 悪龍伝説の旅 |
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一 『大唐西域記』と日本中世の唱導 二 『大唐西域記』と『西域記伝抄』 三 『大唐西域記』と『弁暁説草』1 四 『大唐西域記』と『弁暁説草』2 五 弁暁の語りと玄奘の旅 |
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第二編 説話の受容と変容 |
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はしがき |
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第一章 『今昔物語集』における「聖」「聖人」の用語意識 |
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一 聖人の意義と条件 二 『今昔物語集』における「聖」と「聖人」 三 『今昔物語集』天竺部における聖人 四 震旦部における「聖人」説話 五 本朝部における「聖」と「聖人」説話 結び |
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第二章 日本中世の孔子説話 |
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はじめに 一 『今昔物語集』の孔子説話 二 『今昔物語集』の「聖人」の位相と孔子像 三 『今昔物語集』以後の孔子説話・仏菩薩の化身として 結び |
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第三章 『今昔物語集』における僧の天界往還夢説話 |
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はじめに 一 夢説話の意義 二 一つの特殊な往生の夢説話 三 玄海説話と僧感説話の比較 四 玄海説話の同文的類話 五 玄海説話の時間叙述 六 呂翁説話との比較 結び |
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第四章 鳥としての天狗の源流考 |
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はじめに 一 鳥としての天狗像の先行研究 二 『今昔物語集』における天狗譚 三 『今昔物語集』天狗譚をめぐる先行研究と比較文学からの視点 四 中国に伝わったインドの天体神話 五 「天狗」のインドから中国への伝播 六 中国から日本へ 七 日本文学に現れる天狗 結び |
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第五章 女犯聖人説話考 |
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はじめに 一 南方熊楠による研究の検討と補足 二 道教説話と平安不動信仰展開史の関連 三 当該説話の同時代性 |
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第六章 后と聖人 |
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はじめに 一 天狗になった聖人 二 鬼になった聖人 三 菩薩になった聖人 結び |
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第七章 説話文学から大衆文学へ |
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第三編 南方熊楠と説話世界 |
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はしがき |
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第一章 南方熊楠の比較説話をめぐる書き込み |
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一 問題の所在 二 熊楠の書き込みの具体相 二 熊楠の読みの視角 三 書き込みの意味するもの |
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第二章 南方熊楠の書き込みに関する研究 |
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一 問題の所在 二 南方熊楠『太平広記』における書き込みの様相 三 書き込みと論文との関連 四 説話学の課題へ |
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第三章 南方熊楠と宋代の『夷堅志』 |
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はじめに 一 『夷堅志』と熊楠所蔵本 二 熊楠本『夷堅志』の書き込みの全貌 三 論考への展開 四 書き込みの意味するもの |
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第四章 南方熊楠と『聊斎志異』 |
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一 研究の経緯 二 熊楠所蔵の『聊斎志異』-押上中将との関係 三 熊楠の書き込み 四 熊楠論考との関係 結び |