タイトルコード |
1000100974395 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
ユダヤ的叡智の系譜 |
書名ヨミ |
ユダヤテキ エイチ ノ ケイフ |
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タルムード文化論序説 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
市川 裕/著
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著者名ヨミ |
イチカワ ヒロシ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
東京大学出版会
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出版年月 |
2022.3 |
本体価格 |
¥5500 |
ISBN |
978-4-13-016044-5 |
ISBN |
4-13-016044-5 |
数量 |
12,440,12p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
199
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件名 |
タルムード
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内容紹介 |
ユダヤ教徒は神殿も聖地も失い、離散してなお信仰を守り、生き延び、さまざまな活動の足跡を歴史上に残すことがなぜできたのか。神の啓示の学習「タルムード・トーラー」の意義から考える。 |
著者紹介 |
1953年埼玉県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科宗教学・宗教史学専門課程博士課程単位取得退学。同大学名誉教授。著書に「ユダヤ教の精神構造」「ユダヤ人とユダヤ教」など。 |
目次タイトル |
序 信仰に徹することと啓蒙ということ |
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第一部 ラビ・ユダヤ教の成立とタルムード学の形成 |
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第一章 宗教と教育 |
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1 歴史的俯瞰からの問題提起 2 ラビ・ユダヤ教の理念と学問 3 タルムードの方法学 |
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第二章 一神教と<戒> |
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1 ラビ・ユダヤ教の戒律の意義 2 戒律の対象としての人間の思いと行い 3 口伝トーラー・ミシュナの法体系と事物の分類 4 戒律の目指すもの 5 ラビ・ユダヤ教の文化の「型」 |
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第三章 神殿供犠から啓示法へ |
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1 唯一神教の二つの流れ 2 ユダヤ教とイスラームの相互影響 3 自己定義する宗教の出現 4 宗教共同体の構成要素としての動物供犠の意義 5 神殿供犠が啓示法に包摂される過程 6 宗教共同体としての再生の青写真 7 ローマ帝国とユダヤ共同体における国家と宗教の関係 |
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第四章 タルムードの聖書解釈に込められたユダヤ賢者の実存的関心 |
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1 レヴィナスに学ぶタルムードの特徴 2 イスラエルの民の契約締結は強制か自発的か 3 ラヴァとはだれか |
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第五章 タルムード学の系譜 |
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1 ゲオニーム時代と知のあり方 2 北アフリカ 3 ムスリム・スペイン 4 アルプス・ピレネー以北 5 キリスト教スペイン 6 スペインからツファト(サファド)へ 7 ポーランドのアシュケナジーム |
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第二部 タルムード学の成立とユダヤ的生活様式の実現 |
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第六章 タルムードのテキストを読む |
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1 テキストの構成 2 子弟の教育に関するタルムードの議論 3 律法典の形成 |
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第七章 貧しさの中の感謝 |
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1 トーラーに従って生きるということ 2 トーラーに込められた食の意味と実践 3 食の戒律の発想法 4 中世の律法典における食の位置づけ |
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第八章 ユダヤ教の経済観念 |
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1 近代ユダヤ人の経済的資質と宗教 2 「平日のユダヤ人」のブルジョア的経済観念 3 ユダヤ法ハラハーの経済観念 4 離散ユダヤ社会の環境要因 |
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第九章 ユダヤ教の霊魂観 |
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1 ユダヤ教の日常的な意識と観念 2 死後の魂と死者の復活 3 殉教と人命 4 人間の成長と魂の完成 |
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第一〇章 悔い改めと和解 |
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はじめに 1 共生に対するユダヤ教的枠組み 2 ヤコブの悔い改めと和解に関する創世記注解 3 悔い改めと贖罪に関するミシュナの規定 4 グマラの論争 5 コラとその仲間の争いと和解の可能性 |
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第三部 近代タルムード学とユダヤ・アイデンティティの葛藤 |
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第一一章 レヴィナスとリトアニアのタルムード学の意義 |
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1 レヴィナスとタルムード研究の伝統 2 ヘブライズム概念の再考 3 リトアニア系イェシヴァにおけるタルムードの「生きた伝統」 |
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第一二章 ギリシアとの相克としてのユダヤ教史 |
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1 ユダヤ教史の文脈におけるタルムードの位置づけ 2 同化ユダヤ人とギリシア的学問 3 レヴィナスにとってのタルムード学の特徴 4 偶像崇拝との闘争としての批判精神 5 タルムード学の理念と方法 6 学問の対象の限定 |
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第一三章 ユダヤ教正統主義におけるコスモスとアンチコスモス |
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1 井筒俊彦の神秘思想論 2 ユダヤ教正統主義における人間と唯一神との関係 3 自我滅却の精神態度に向けた戒律の学習と実践 4 ユダヤ教正統主義の創造世界観 |
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第一四章 ユダヤ教正統主義から考える現代の国家・宗教関係 |
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1 近代国家建設と「ユダヤ教の政教分離」 2 イスラエルという国家をめぐる問い 3 ラビ・ユダヤ教の国家・社会論 4 ユダヤ教神学が直面した三つの選択肢 5 ユダヤ教正統主義から見た現代イスラエル国家の意義 |
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第一五章 ユダヤ教の現代メシア論 |
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1 近代ユダヤ人のアイデンティティをめぐって 2 ゲルショム・ショーレムとそのメシア論 3 エマニュエル・レヴィナスとそのメシア論 |
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第一六章 リトアニア系イェシヴァの精神を体現した四人の現代タルムード賢者 |
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1 近代ユダヤ教にイェシヴァが果たした役割 2 リトアニア系イェシヴァの教育理念 3 リトアニアのタルムード四天王と七つの学塾 4 リトアニア系イェシヴァの歴史的影響力 |
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結語 |
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1 ユダイズムの形成とヘレニズムの影響 2 近代リトアニアのタルムード学の復活 3 リトアニアのユダヤ三博士 4 東欧のタルムード四天王 |