著者 一勇斎 国芳/画
刊行年 弘化~嘉永
歌舞伎「東山桜荘子」(ひがしやまさくらそうし)の場面を描いた錦絵。「東山桜荘子」は三代目瀬川如皐の作で、義民として知られる佐倉惣五郎を「浅倉当吾」の名に置き換え、惣五郎の実録本や講釈と、柳亭種彦の『偐紫田舎源氏』(にせむらさきいなかげんじ)を組み合わせて作られている。歌舞伎では数少ない農民劇である。
著者 橋本貞秀(玉蘭斎貞秀)/画
刊行年 弘化4年(1847)~嘉永5年(1852)
イワシ漁の大漁で賑わう銚子の様子が描かれている。「万祝」とは、大漁の際に船主や網主が関係者を招いて開く祝宴で配られた祝い着をいい、広く大漁祝いという意味でも使用される。この作品では、祝い着を着た漁師は見られず、後者の意味で用いられていると思われる。貞秀は幕末の絵師の重鎮であり、特に風景画に秀で、日本各地をパノラマ風の鳥瞰図で描いている。