東部図書館 １月 「名作映画鑑賞会」のお知らせ

『白銀は招くよ！』　1959年/西独/86分　

■スタッフ
　監督：ハンス・クヴェスト
　脚本：クルト・ナッハマン／ヘルムート・アンディクス
　原作：ヴォルフガング・エーベルト
　音楽：フランツ・グローテ

■キャスト
　トニー・ザイラー
　マルギット・ニュンケ
　ギュンター・フィリップ
　ガーリンデ・ロッカー
　ヘルガ・シュラック

■ストーリー
　12人の若い娘がスキーを楽しむ平和な村で、盗難事件が発生した。この事件は駐在所廃止のうわさを聞いた警察官が起こした偽装事件だったのだが、国家警察本部はスキーの名手フロリアンを調査に派遣した。彼は休暇かたがたチロルの村へやってくる。フロリアンは偽装を見抜いたが、警察官たちをとがめることもなくスキーを楽しむ。そして…
　主演のトニー・ザイラーは、1956年の冬季オリンピックでアルペン３種目（滑降、回転、大回転）の金メダルを独占し、世界を驚かせた。ほとんど絶壁のような斜面を流れるように降りていく姿や、片足だけのスキーを操って見事な曲線を描いてゆくさまは爽快である。

■豆知識
　冬のスポーツがオリンピックに登場したのは、1908年の第4回ロンドン大会で、男女のフィギュアスケートが行われた。その後冬季大会の単独開催を求める提案がＩＯＣ委員からなされ、1924年シャモニーで第1回冬季大会が行われた。第1回大会には、16ヶ国258人の選手が参加し、ノルディックスキー、スピードスケート、フィギュアスケート、アイスホッケー、ボブスレー、ミリタリーパトロール（バイアスロンの前身）、カーリングが実施された。日本の参加は1928年第2回サンモリッツ大会からで、スキーに7人の選手団が派遣された。この大会に参加した河野一郎氏は後に建設大臣となり、東京オリンピック担当相を兼任した。
（参考：日本オリンピック・アカデミー編『オリンピック事典』、武田薫著『オリンピック全大会』）