タイトルコード |
1000100873558 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
壁塗り代換をはじめとする格体制の交替現象の研究 |
書名ヨミ |
カベヌリ ダイカン オ ハジメ ト スル カクタイセイ ノ コウタイ ゲンショウ ノ ケンキュウ |
|
位置変化と状態変化の類型交替 |
叢書名 |
ひつじ研究叢書
|
叢書番号 |
言語編第179巻 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
川野 靖子/著
|
著者名ヨミ |
カワノ ヤスコ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
ひつじ書房
|
出版年月 |
2021.2 |
本体価格 |
¥5800 |
ISBN |
978-4-8234-1062-8 |
ISBN |
4-8234-1062-8 |
数量 |
9,283p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
815.1
|
件名 |
日本語-構文論
|
注記 |
文献:p263〜272 |
内容紹介 |
「壁にペンキを塗る/壁をペンキで塗る」のような、現代日本語における位置変化動詞文と状態変化動詞文の交替現象を取り上げ、それがどのような原理で起こるのかを明らかにする。 |
著者紹介 |
1975年生まれ。群馬県出身。筑波大学大学院文芸・言語研究科言語学専攻(日本語学)修了。博士(言語学)。福岡女子大学文学部専任講師等を経て、埼玉大学大学院人文社会科学研究科准教授。 |
目次タイトル |
序章 本書の目的と概要 |
|
1.研究対象 2.本書で明らかにすること 3.構成 4.格体制の交替現象を研究することの意義 |
|
第1章 付着移入型壁塗り代換 |
|
1.はじめに 2.〜ニ〜ヲ形と〜ヲ〜デ形の意味類型:位置変化と状態変化 3.交替動詞と非交替動詞の違いを明らかにする方法 4.交替動詞の条件 5.交替が起こる仕組み 6.まとめ 補節1:壁塗り代換における事態の類型化 補節2:条件の記述方法に関する本書の考え方 |
|
第2章 餅くるみ交替 |
|
1.はじめに 2.壁塗り代換と餅くるみ交替:2つの交替パターン 3.格成分の対応の仕方はどのようにして決まるのか 4.壁塗り代換と餅くるみ交替の両方を起こす動詞 5.まとめ |
|
第3章 交替動詞と非交替動詞の間 |
|
1.はじめに 2.「詰める」 3.「覆う」 4.「囲う」 5.まとめ |
|
第4章 離脱型壁塗り代換 |
|
1.はじめに 2.「テーブルを片付ける」はメトニミーか 3.離脱型壁塗り代換が起こる仕組み 4.まとめ |
|
第5章 満ち欠け代換 |
|
1.はじめに 2.〜ニ〜ガ形と〜ガ〜ニ形の意味類型 3.壁塗り代換との共通点 4.壁塗り代換との相違点 5.まとめ |
|
第6章 位置変化動詞文と状態変化動詞文の交替現象の全体像と体系 |
|
1.はじめに 2.交替動詞の条件と交替の成立原理:「意味類型の階層モデル」による説明 3.現象の全体像 4.交替の型はなぜ3つなのか 5.Ⅱ型とⅢ型に「餅くるみ」タイプがないのはなぜか 6.まとめ |
|
第7章 「意味類型の階層モデル」の特徴と有効性 |
|
1.はじめに 2.Pinker(1989) 3.Levin(2006) 4.Iwata(2008) 5.本書の枠組みとの比較 6.まとめ |
|
第8章 なぜ壁塗り代換はヴォイスのカテゴリーに入らないのか |
|
1.はじめに 2.先行研究、及び論点の整理 3.事態の同一性 4.格形式の交替 5.動詞の語形 6.自他同形と壁塗り代換はどのように区別されるか 7.まとめ |
|
第9章 交替動詞と多義語の違い |
|
1.はじめに 2.交替動詞は多義語なのか 3.交替動詞と多義語の違いは何か 4.本書とは異なる見解 5.複数の交替を起こす動詞:「埋める」「巻く」「あふれる」 6.まとめ |
|
終章 本書のまとめ |
|
付章1 位置変化動詞文における格成分の語順 |
|
1.はじめに 2.先行研究 3.内省に基づく予測 4.調査 5.考察 6.まとめ |
|
付章2 壁塗り代換に関する疑問に対して |
|
疑問1:壁塗り代換のような事例は、単なる偶然なのではないか。 疑問2:交替動詞とされる動詞でも交替を起こさない場合がある。だから、交替動詞と非交替動詞の区別などないのではないか。 疑問3:「壁にペンキを塗る」と「壁をペンキで塗る」で意味が異なるのであれば、「交替現象」とは言えないのではないか。 疑問4:〜ニ〜ヲ形と〜ヲ〜デ形の意味の違いは、「部分的」か「全体的」かにあるのではないか。 疑問5:「庭に花を植える/庭で花を植える」「犬に鎖をつなぐ/犬を鎖でつなぐ」のような事例は、壁塗り代換や餅くるみ交替に入らないのか。 疑問6:壁塗り代換は、修辞法の「代換」とどのような関係にあるのか。 |