タイトルコード |
1000101054903 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
抄物の言語と資料 |
書名ヨミ |
ショウモノ ノ ゲンゴ ト シリョウ |
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中世室町期の形容詞派生と文法変化 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
山本 佐和子/著
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著者名ヨミ |
ヤマモト サワコ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
くろしお出版
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出版年月 |
2023.2 |
本体価格 |
¥6800 |
ISBN |
978-4-87424-932-1 |
ISBN |
4-87424-932-1 |
数量 |
19,452p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
810.24
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件名 |
日本語-歴史
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注記 |
文献:p392〜414 |
内容紹介 |
中世室町期の「抄物」に見られる言語現象を手がかりに、15世紀後半〜16世紀の日本語や、古代から現代にいたる日本語の史的変遷を考察。さらに、言語から抄物の歴史的・文化的背景を論じる。 |
著者紹介 |
富山県富山市生まれ。京都府立大学大学院文学研究科国文学・中国文学専攻博士後期課程修了。博士(文学)。同志社大学文学部准教授。 |
目次タイトル |
序章 |
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はじめに 一 抄物の概要 二 抄物の研究概況 三 言語研究と資料研究を併行する意義 |
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Ⅰ 新シク型形容詞の派生 |
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第一章 「きぶい(酷)」の語誌 |
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一 問題の所在 二 「きぶい」の意味用法 三 「きびしい」との関わり 四 抄物以後の「きぶい」 まとめ |
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第二章 「いかめい」の語誌 |
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一 問題の所在 二 「いかめしい」の意味用法 三 「いかめい」の意味用法 四 「いかい」の意味用法 五 「いかめい」と「いかめしい」「いかい」の関わり まとめ |
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第三章 新シク型形容詞の派生について |
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一 問題の所在 二 ク活用形容詞からの派生 三 他の品詞からの派生 まとめ |
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第四章 形容詞の活用型と意味分類 |
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はじめに 一 「ク活用-属性」「シク活用-感情」説の変遷 二 「主観的な感情」「客観的な属性」説の系譜 三 形容詞の意味分類と「形容詞文」 四 「形容詞文」とモダリティ 今後の課題 |
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Ⅱ 語の変化と文法変化との交渉 |
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第五章 「ツベイ」と「ツベシイ」 |
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はじめに 一 「ツベシ」の成立と展開 二 シク活用「ツベシイ」の形成 おわりに |
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第六章 モダリティ形式「ラシイ」の成立 |
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一 問題の所在 二 形容詞派生接辞「ラシイ」の特性 三 前接部分の形態的変化 四 初期の「活用語+ラシイ」の特性 五 「名詞節+ラシイ」の影響 おわりに |
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第七章 中世室町期における「ゲナ」の意味・用法 |
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一 問題の所在 二 モダリティ「本体把握」「推定」 三 抄物における意味・用法 四 派生接辞の史的変化 五 まとめと今後の課題-モダリティ形式の成立再考 |
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第八章 モダリティ形式「サウナ>ソウダ」再考 |
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はじめに 一 「サウナ」に関する先行研究 二 名詞に後接する用法の変遷 三 「サウナ」の史的変化-変化における「名詞+サウナ」の位置づけ まとめと今後の課題 |
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第九章 中世室町期における「ねまる」の意味・用法 |
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一 問題の所在 二 本動詞「ねまる」 三 補助動詞用法「テネマル」 四 「ねまる<存在>」と「テネマル」の広がり 五 補助動詞用法成立の要因 おわりに |
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Ⅲ 抄物の史的展開 |
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第一〇章 建仁寺両足院蔵「杜詩抄」の成立をめぐって |
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はじめに 一 両足院蔵「杜詩抄」の概要 二 内容、言語上の特徴 三 「杜詩抄」の作成者 四 仮名抄と室町期の文化 おわりに |
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第一一章 「杜詩抄」の文末表現「〜ヂャ」について |
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はじめに 一 文末表現「〜ヂャ」の分布と「杜詩抄」の先行抄 二 文末「〜ヂャ」に関する先行研究 三 「杜詩抄」における文末表現「〜ヂャ」 四 文末表現「〜ヂャ」が用いられる理由 おわりに |
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第一二章 五山・博士家系抄物における濁音形<【ゾウ】>について |
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はじめに 一 問題の所在 二 濁音形の認定 三 「杜詩抄」における「ゾウ」の使用状況 四 五山・博士家系抄物における<候><【ゾウ】> 五 濁音形<【ゾウ】>の史的変遷 おわりに |
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第一三章 中世室町期の注釈書における「〜トナリ」の用法 |
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はじめに 一 問題の所在 二 「〜トナリ」に関する問題と先行研究 三 和書の注釈書における「〜トナリ」 四 注釈書における定型表現「〜トナリ」の機能 おわりに |
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Ⅳ 抄物研究の可能性 |
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第一四章 「彭叔守仙抄古文真宝抄」の諸本について |
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はじめに 一 「古文真宝」とその抄物 二 「彭叔守仙抄」の成立について 三 作成に関わった人々-彭叔守仙と畠山義総 四 「彭叔守仙抄」の内容と文体の特徴 五 「彭叔守仙抄」の受容について 六 「古文真宝後集」と「古文真宝抄」の版行をめぐって まとめと今後の課題 |
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第一五章 大阪府立中之島図書館蔵『<増刊校正王状元集注分類>東坡先生詩』の書誌的考察・翻刻 |
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一 書誌的考察 二 翻刻 |
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第一六章 京都大学文学研究科図書館寿岳文庫蔵「古則聞書零本」解題・翻刻 |
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一 解題 二 翻刻 |
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終章 「私抄」と称する抄物について |
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<付録>抄物の利用法 |
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はじめに-深刻な「抄物アレルギー」の実態 一 日本語史資料としての「抄物の取扱説明書」 二 口語資料としての研究史 三 抄物を資料とした言語研究の事例 おわりに |