タイトルコード |
1000100101151 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
フィヒテの社会哲学 |
書名ヨミ |
フィヒテ ノ シャカイ テツガク |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
清水 満/著
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著者名ヨミ |
シミズ ミツル |
出版地 |
福岡 |
出版者 |
九州大学出版会
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出版年月 |
2013.9 |
本体価格 |
¥7800 |
ISBN |
978-4-7985-0111-6 |
ISBN |
4-7985-0111-6 |
数量 |
485,25p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
134.3
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個人件名 |
Fichte Johann Gottlieb |
注記 |
文献:巻末p13〜25 |
内容紹介 |
ナチズムの先駆者、狂信的ナショナリズムのイデオローグという通説を粉砕し、「自由への教育」「国家の廃棄」を謳った巨人フィヒテ。彼が提唱した共和主義、「生き生きとした相互作用」の現代的意義を明らかにする。 |
著者紹介 |
1955年対馬生まれ。日本グルントヴィ協会(教育市民運動ネットワーク任意団体)幹事。九州女子大学、筑紫女学園大学非常勤講師。著書に「生のための学校」など。 |
目次タイトル |
序論 |
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一 「制限」の思想家フィヒテ 二 近年の代表的な研究 三 本書の目的と構成 |
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第一部 イエナ期フィヒテ哲学の基本理念 |
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第一章 生における使命 |
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一 フィヒテの開始点としての『イエナ大学公開講義』(一七九四年) 二 生の哲学者としてのフィヒテ 三 『学者の使命についての講義』に見る「人間の使命」 |
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第二章 フィヒテの「精神」概念 |
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一 カントの「精神」概念 二 フィヒテの「精神」概念 三 相互の活性化されたコミュニケーションとしての「精神」概念 |
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第三章 イエナ期フィヒテの「社会」の思想 |
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一 国家の廃棄 二 公共的な「小社会」という理念 三 フィヒテの「身分」論 四 制限の中の自由と相互作用 |
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第一中間考察 「自由による自由の自己制限」 |
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一 『全知識学の基礎』における自我の三原則論 二 『自然法の基礎』序論における権利概念 三 『新方法による知識学』における自我の制限 |
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第二部 イエナ期フィヒテの社会哲学 |
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第一章 カントとの「継承と差異」 |
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一 カントの問題提起 二 フィヒテの回答 三 カント自身の回答 四 適法性と道徳性の区別 |
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第二章 フィヒテの『自然法の基礎』における権利概念 |
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一 承認による個体の導出 二 権利関係の前提としての身体と感性界の導出 三 人格のもつ「本源的権利」 四 フィヒテの所有権概念 五 人格と物件の相互承認 |
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第三章 フィヒテの「自然法」における国家論 |
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一 法律と権力、共通意志の形成 二 公共体と主権 |
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第四章 ヘーゲルのフィヒテ自然法への批判 |
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一 ヘーゲルの批判 二 フィヒテの立場からの反批判の可能性 |
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第五章 国家と経済 |
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一 『自然法の基礎』における生存権・労働権の保障 二 『封鎖商業国家』での権利保障 三 「封鎖商業国家」という政策 四 カントとの対比 |
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第三部 中期フィヒテの社会哲学 |
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第一章 後期思想への重要な媒介としての『道徳論の体系』 |
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一 『道徳論の体系』における他なる理性的存在者の演繹 二 「使命」と一つの理性 三 フィヒテの「社会」概念 |
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第二章 身分と相互作用 |
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一 『道徳論の体系』における義務論 二 法的状態の内面的動機としての義務 三 身分の相互作用と相互尊敬の義務 四 フィヒテとフリーメイソン 五 『フリーメイソンの哲学』における「小社会」論 |
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第三章 個体を生かす類 |
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一 生き生きとした相互対話 二 個と全体の一致 三 『現代の根本特徴』における「絶対国家」論 |
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第四章 フィヒテの世界市民主義的愛国心 |
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一 時代の激流の中で 二 『愛国者とその反対』の基本論点 |
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第五章 『ドイツ国民に告ぐ』におけるフィヒテの社会哲学 |
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一 アビザデー論文への批判 二 フィヒテとユダヤ人 三 ゲルナーの「民族」概念 四 歴史的文脈から見る「ドイツ国民」概念 五 フィヒテの国民教育論 六 フィヒテの「都市の論理」 七 形而上学的存在としての「ドイツ国民」 八 ドイツ国民の共和国と人民主権 |
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第二中間考察 『一八一〇年の意識の事実』における共同性と個体 |
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一 普遍的な思惟における個体化 二 他者の実効性の産物の知覚=「べきでない」 三 究極目的からの規定 四 個体の重視 |
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第四部 後期フィヒテの社会哲学 |
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第一章 監督官制度と主権の根拠 |
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一 フィヒテは監督官制度を否定したのか? 二 法の構成は神の世界統治である 三 監督官制度の可能性 |
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第二章 フィヒテの戦争論 |
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一 戦争についてのこれまでのフィヒテの見解 二 二つの戦争演説 三 「真の戦争の概念について」における国家観と自由の概念 |
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第三章 「自由への教育」 |
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一 教育としての権利概念 二 教師集団の統治 三 「自由への教育」 |
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第四章 『国家論』における宗教と国家 |
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一 フィヒテは神政政治を主張したのか? 二 「旧世界」の権威宗教と国家 三 「新世界」のキリスト教と国家 四 キリスト教国家による「自由への教育」 五 『現代の根本特徴』におけるキリスト教と国家の関係 六 理性の宗教 |
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結語(エピローグ) |