タイトルコード |
1000100879454 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
転向者・小川未明 |
書名ヨミ |
テンコウシャ オガワ ミメイ |
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「日本児童文学の父」の影 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
増井 真琴/著
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著者名ヨミ |
マスイ マコト |
出版地 |
札幌 |
出版者 |
北海道大学出版会
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出版年月 |
2020.12 |
本体価格 |
¥8000 |
ISBN |
978-4-8329-6864-6 |
ISBN |
4-8329-6864-6 |
数量 |
8,447,30p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
910.268
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個人件名 |
小川 未明 |
内容紹介 |
「日本児童文学の父」と称される小川未明。その童話以外の文業を積極的に論の対象に据えることで、明治・大正・昭和という三代を生きた文人の、埋もれた横顔を照射する。生誕から晩年に至る、未明の写真も数多く掲載。 |
著者紹介 |
1987年茨城県生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士後期課程早期修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(PD)。 |
目次タイトル |
序論 本書の課題 |
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一、小川未明研究史の現状と課題 二、本書の目的と方法 三、本書の特色と意義 四、本書の構成と概要 |
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第Ⅰ部 詩業 |
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第一章 漢詩 |
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はじめに 一、血肉化する漢籍 二、雑誌『中学世界』への投書 三、飯田庄八宛書簡(1) 四、飯田庄八宛書簡(2) 五、未明漢詩の技巧と思想 六、日本近代漢詩史上の位置 小括 |
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第二章 口語自由詩 |
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はじめに 一、詩集『あの山越えて』 二、テキストの異同 三、「淋しい暮方の歌」 四、日本近代詩史上の位置 小括 |
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第Ⅱ部 社会主義 |
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第三章 ユートピアンの夢 |
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はじめに 一、革命待望 二、日本社会主義同盟の創建 三、童話「時計のない村」 四、変奏される時計童話 五、未明の童話観 小括 補節 輝ける大正童話 |
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第四章 反テクノロジーという基層 |
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はじめに 一、マルクス主義への共鳴 二、小説「血の車輪」 三、同時代の汽車・鉄道表象 四、他作家との比較 小括 |
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第五章 革命的知識人の挫折 |
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はじめに 一、未明の知識人批判 二、小説における展開・破綻 三、「童話作家宣言」解釈史の陥穽 四、知識人と革命 小括 |
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第Ⅲ部 国家主義 |
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第六章 転向者の軌跡 |
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はじめに 一、社会主義の影響 二、「ブルジョアを脅威せよ!」 三、国家主義の影響 四、「アジア共同体が真理なのであります」 五、日本近代転向史上の位置(1) 小括 |
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第七章 満洲事変下の後退 |
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はじめに 一、社会主義思想の持続 二、童話「青空の下の原つぱ」 三、転向の萌芽 四、文学者と満洲事変 小括 |
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第八章 国民精神総動員運動への傾倒 |
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はじめに 一、高揚するナショナリズム 二、童話「僕も戦争に行くんだ」 三、雑誌『お話の木』の児童表象 四、文学者と日中戦争 小括 |
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第九章 日本少国民文化協会への結集 |
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はじめに 一、「児童読物改善ニ関スル指示要綱」から日本少国民文化協会設立まで 二、日本少国民文化協会での発言・行動 三、童話「頸輪」 四、文学者と大東亜戦争 小括 |
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第Ⅳ部 戦後民主主義 |
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第一〇章 再転向者の軌跡 |
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はじめに 一、戦後民主主義の影響 二、「戦争が悪いのだ!」 三、日本近代転向史上の位置(2) 小括 |
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第一一章 反転するイデオロギー |
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はじめに 一、海鷲と陸鷲 二、童話「兄の声」 三、秘匿された聖戦賛美 四、文学者と敗戦 小括 |
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第一二章 老いゆきてなお国士 |
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はじめに 一、警世する老国士 二、童話「ふく助人形の話」 三、知識人と民族 四、童話伝統批判 小括 |
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結論 本書の成果 |
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一、詩業 二、社会主義 三、国家主義 四、戦後民主主義 五、小川未明の転向とは何だったのか |