タイトルコード |
1000101089868 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
口述筆記する文学 |
書名ヨミ |
コウジュツ ヒッキ スル ブンガク |
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書くことの代行とジェンダー |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
田村 美由紀/著
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著者名ヨミ |
タムラ ミユキ |
出版地 |
名古屋 |
出版者 |
名古屋大学出版会
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出版年月 |
2023.8 |
本体価格 |
¥5800 |
ISBN |
978-4-8158-1129-7 |
ISBN |
4-8158-1129-7 |
数量 |
6,304,5p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
910.26
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件名 |
日本文学-歴史-近代
女性問題
身体障害者
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内容紹介 |
ディスアビリティやケアが絡み合う空間で、筆記者、特に女性の役割は不可視化されてきた。大江健三郎、桐野夏生らの作品をも取り上げ、書くことの代行に伴う葛藤とジェンダー・ポリティクスを鋭く分析する。 |
著者紹介 |
奈良県生まれ。総合研究大学院大学文化科学研究科博士後期課程修了。国際日本文化研究センター機関研究員。博士(学術)。 |
目次タイトル |
序章 口述筆記する文学 |
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1 口述筆記とはなにか 2 <もう一人の書き手>を問う 3 <書かれた作品>から<書かれつつある現場>へ 4 本書の構成と概要 |
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第Ⅰ部 ディスアビリティをめぐる交渉 |
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第1章 ペンを持てない男性作家 |
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1 書くことのディスアビリティ 2 谷崎潤一郎と口述筆記 3 口述筆記のジェンダー・ポリティクス 4 リテラシーをめぐる評価と<書かせる>こと 5 署名と実像のはざまで |
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第2章 「書く機械」になること |
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1 筆記者・伊吹和子 2 書く行為の代行とジェンダー 3 「書く機械」になるという戦略 4 作家であること、作家になること 5 <選別>の論理 |
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第Ⅱ部 書くことの協働性とケア |
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第3章 ケアとしての口述筆記 |
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1 作家の労働空間とその編成 2 ケアのニーズへの応答 3 性役割の反転 4 関係を編み直す 5 <書く身体>に伴走する |
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第4章 <書かせる>でもなく、<書かされる>でもなく |
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1 武田泰淳と武田百合子の評価 2 歩くことと書くこと 3 自律的な主体像を疑う 4 <書かせる>と<書かされる>のあいだ 5 他者性と依存性 |
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第Ⅲ部 言葉を媒介することとジェンダー |
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第5章 <媒体>となる身体 |
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1 <媒体>としての筆記者 2 女性筆記者の立場性 3 「戦争未亡人」の性 4 書記機械であることを裏切る身体 5 <媒介/霊媒>としての女 |
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第6章 再演される言葉 |
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1 言葉の媒介者 2 批判者としての女性 3 自己批判の演劇 4 声の文字化と女たちの連帯 5 憑坐として語ること |
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第Ⅳ部 代行のポリティクス |
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第7章 創造性から逃れる |
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1 <書く>ことと<書き写す>こと 2 「無精卵」の読まれ方 3 創造性を欠いた書き手たち 4 単為生殖としての書くこと 5 強制的異性愛の綻び 6 暴力の痕跡を書き写す 7 <書き写す>ことの先へ |
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第8章 書きかえられる物語 |
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1 二つの「残虐記」 2 戦後空間のなかの「残虐記」 3 語り手は何を黙殺するのか 4 もう一つのクィアな欲望 5 「言葉」と「想像力」の物語 6 事件を語り直すこと 7 想像力の両義性 8 「傷」をめぐる攻防 |
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終章 ペンを持たない時代の口述筆記 |
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1 書字の機械化と身体性 2 モチーフとしての口述筆記 3 交差するフレーム |