タイトルコード |
1000101229302 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
読書会の効用、あるいは本のいろいろな使いみちについて |
書名ヨミ |
ドクショカイ ノ コウヨウ アルイワ ホン ノ イロイロ ナ ツカイミチ ニ ツイテ |
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イングランド中部Tグループの事例を中心に |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
井川 ちとせ/著
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著者名ヨミ |
イカワ チトセ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
小鳥遊書房
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出版年月 |
2025.2 |
本体価格 |
¥4200 |
ISBN |
978-4-86780-067-6 |
ISBN |
4-86780-067-6 |
数量 |
526p |
大きさ |
19cm |
分類記号 |
930.27
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件名 |
英文学
読書会
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注記 |
文献:p453〜467 |
内容紹介 |
イングランド中部の読書会で、グループの協働により本がどのような意味を生成し、参加者たちの生活と読書がいかに絡み合うのかを実見。テクスト等の解釈を交えつつ、アカデミア内外の本のいろいろな使いみちに光を当てる。 |
著者紹介 |
お茶の水女子大学大学院博士後期課程単位取得退学。一橋大学大学院社会学研究科教授。専門は英文学。 |
目次タイトル |
はじめに 間欠的調和という希望 |
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序章 研究の背景 |
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1 読書会と読書会研究の現在 2 Tグループとは 3 本書執筆の経緯と調査方法 4 本書の構成と明らかにすること |
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第一章 分析的読みとミメーシス的読み |
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1 良い議論、悪い議論 2 『細雪』と『雪国』 3 『複数の死』をめぐる「良い議論」 4 物語の終焉? |
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第二章 新自由主義体制下の文学生産と受容のセラピー的転回? |
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1 作者の真実、読者の自己理解 2 『秘め事』 3 告白と自己理解 4 「道徳的選択や倫理的ジレンマ」と自己改善 |
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第三章 チックリット、貧困ポルノ、上昇移動小説 |
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1 詩学と統計学 2 チックリットか否か? 3 『ミー・ビフォア・ユー』-あなたと出会う前のわたし/あなたよりわたしが大事 4 思案するヒロイン、ソーシャルスキルを学ぶヒーロー 5 労働者階級の社会移動と脱悪魔化 6 上昇移動小説のプロパガンダ 7 「それまでの間」の文学表象 |
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第四章 ミッチ・アルボムの何がいけないのか? |
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1 本の好み、教育歴、社会的自信 2 難解なテクストの難解な解釈は高尚か? 3 読みづらい本、面白い本、ためになる本、わかりやすい本 4 フィールグッド産業? 5 よく練られたリスト 6 本の儀礼的機能、あるいは読むこと/読まないことという社会行為 7 わけのわからなさの正体 |
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第五章 ジャンルの創出、テクストの再編 |
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1 リチャード&ジュディ本、ブッカー賞候補、エアポート・ブック 2 スイッチを切って正気を保つ 3 ジャンルというナラティヴ 4 トラッシュ、ジャンク、ラビッシュ、グッド・バッド・ブック、旅する本 5 キャンディークラッシュ、ユダヤ性、文学受容の脱中心化 6 ダン・ブラウンの/と旅する本 |
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第六章 「情報を提供せよ、教育せよ、楽しませよ」-BBC的教養主義とノスタルジー |
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1 チニュア・アチェベ『崩れゆく絆』の回(二〇一四年九月一六日) 2 サスナム・サンゲラ『マリッジ・マテリアル』の回(二〇一五年四月一三日) 3 ナディン、ゴーディマー『バーガーの娘』の回(二〇一五年六月九日) 4 M・L・ステッドマン『二つの海の間の光』の回(二〇一五年八月一七日) 5 キャサリン・ベイリー『ブラック・ダイアモンズ』の回(二〇一五年一月一三日) 6 薔薇戦争、チューダー絶対王政、つねにすでに失われたイングランド 7 過去への逃避、普遍的価値という欺瞞 8 「不適切なものを、不適切な理由から、不適切な仕方で」読む |
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第七章 教育の功罪 |
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1 デリダ以前/以後 2 アカデミア内外の方法の類似 3 テクストの「わけがわかる」 4 強制の遅効 5 教師次第? 6 シラバスという名の押し付け 7 構造主義の衝撃 8 ニヒリズム、反知性主義、「伝統的な教育」回帰志向 9 文学は人生を変えるか |
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第八章 利他の共同実践 |
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1 <福祉の契約主義>の現場 2 シェアド・リーディング-読むことの共有 3 リーディング・エージェンシー-読むことの提供機関/行為主体性 4 ビーンストーク 5 耽溺、克己、潜在的利他の効用 6 セルフヘルプ、ビブリオセラピー、ライフハック 7 古くて新しい倫理学 |
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終章 懷疑とパラドクスの隘路を縫って |
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おわりに 寛容と厚意と本への愛 |