タイトルコード |
1000100713191 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
源氏物語引用とゆらぎ |
書名ヨミ |
ゲンジ モノガタリ インヨウ ト ユラギ |
叢書名 |
新典社研究叢書
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叢書番号 |
310 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
中西 智子/著
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著者名ヨミ |
ナカニシ サトコ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
新典社
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出版年月 |
2019.5 |
本体価格 |
¥10000 |
ISBN |
978-4-7879-4310-1 |
ISBN |
4-7879-4310-1 |
数量 |
342p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
913.36
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件名 |
源氏物語
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個人件名 |
紫式部 |
内容紹介 |
「源氏物語」に見られる、物語の世界で描かれた出来事と外側の世界で進行している出来事との間で互いに影響しあう<ことば>に注目。その諸相、および重層的な意味内容について、和歌やうたことば表現を中心に検討する。 |
著者紹介 |
1979年東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科日本文学専攻博士後期課程満期退学。専攻は日本古典文学(中古)。博士(文学)。早稲田大学・亜細亜大学非常勤講師。 |
目次タイトル |
序 本書の目的と構成 |
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一 本書の目的 二 本書の題名-引用とゆらぎの創造性- 三 本書の構成 |
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第一部 「作り手」の営為と表現の磁場 |
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第一章 紫君および女三宮と<誘う女>の仮面 |
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一 平安中期の古歌復興状況 二 万葉的語彙の異質性 三 「入りぬる磯の」紫君 四 「月待ちて」女三宮 五 演出される<誘う女>像 |
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第二章 玉鬘における「根」と「寝」の重層的展開 |
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一 単一の素材による重層的造型 二 「みくり」の「根」 三 「竹」の「根」 四 「若草」の「根」・「あやめ」の「根」 五 「撫子(常夏)」の「根」 六 <ルーツ>と<官能性>の重なり |
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第三章 欲望の「くさはひ」としての玉鬘造型 |
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一 求婚譚の「くさはひ」としての玉鬘 二 物語における歌謡引用 三 風俗歌「鴛鴦」引用と「かりのこ」「橘」 四 万葉語としての「赤裳」 五 玉鬘求婚譚の終焉とエロスの行方 |
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第四章 朧月夜および玉鬘と<藤原氏の女>との恋 |
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市 同一素材の反復利用 二 催馬楽『貫河』-朧月夜の場合- 三 催馬楽『貫河』-玉鬘の場合- 四 「玉鬘」に遊ぶ「水鳥」 五 「ふち」への「身投げ」 六 手法としての素材反復 |
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第五章 浮舟と「世の中にあらぬところ」の希求 |
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一 反復される浮舟の<ことば> 二 三条の小家と「世の中にあらぬところ」 三 悲劇と喜劇の二面性 四 小野の山里と「世の中にあらぬところ」 五 エロスとタナトスの行方 |
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第六章 朝顔斎院および浮舟と<墓場の女>の情景 |
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一 散文における白詩「陵園妾」の受容 二 小野の山里と<墓場の女>達 三 桃園宮と<墓場の女>達 四 相対化される「妾」の造型 |
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第七章 浮舟の<老い>と梅香の記憶 |
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一 浮舟詠と『紫式部集』四六番歌 二 <紫式部>をめぐるテクストの相互補完性の問題 三 「さだすぎたる」女と梅香の<官能性> 四 手習巻の浮舟と<老い> 五 「画賛的和歌」と紅梅の記憶 六 嘆老歌の二面性の継承 |
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第二部 『源氏物語』交流圏としての彰子後宮 |
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第一章 『為頼集』と『源氏物語』 |
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一 藤原為頼から紫式部への贈歌 二 『源氏物語』の「作り手」と長篇化 三 紅葉賀巻の源氏詠との表現的類似 四 仮構の<恋>の諧謔性 五 源典侍挿話の「読み手」をめぐって |
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第二章 彰子および一条天皇による物語摂取 |
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一 『源氏物語』と藤原彰子 二 彰子と和泉式部の贈答歌 三 彰子による一条天皇哀傷歌 四 一条天皇による辞世歌 五 物語の権威化 |
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第三章 彰子方女房による物語摂取(一) |
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一 紫式部と伊勢大輔との贈答歌 二 伊勢大輔との交流について 三 『伊勢大輔集』清水寺参詣の折の贈答 四 『伊勢大輔集』「松の雪」に関する贈答 五 伊勢大輔の和歌における『源氏物語』受容 六 物語の共同的な記憶 |
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第四章 彰子方女房による物語摂取(二) |
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一 紫式部と上臈女房らとの贈答歌 二 和泉式部・赤染衛門の和歌 三 大弐三位賢子の和歌 四 「作り手」圏内の人々の記憶と連帯 |
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第五章 大斎院選子方による物語摂取 |
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一 『源氏物語』と大斎院選子 二 大斎院方サロンの和歌 三 『大斎院御集』に見える関連歌 四 距離と享受の深度 |
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結 本書のまとめと展望 |
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一 本書のまとめ 二 今後の展望-<ことば>のゆらぎと文学の創造をめぐって- |