タイトルコード |
1000100147314 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
媒介者としての国木田独歩 |
書名ヨミ |
バイカイシャ ト シテ ノ クニキダ ドッポ |
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ヨーロッパから日本、そして朝鮮へ |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
丁 貴連/著
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著者名ヨミ |
テイ キレン |
出版地 |
東京 |
出版者 |
翰林書房
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出版年月 |
2014.2 |
本体価格 |
¥5600 |
ISBN |
978-4-87737-362-7 |
ISBN |
4-87737-362-7 |
数量 |
484p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
910.268
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件名 |
朝鮮文学-歴史
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個人件名 |
国木田 独歩 |
内容紹介 |
韓国近代文学の「起源」に深くかかわる国木田独歩を手がかりとして、彼が植民地下の朝鮮文壇に受容された背景とその特徴、韓国文学にもたらした意味について検証。同時に「媒介者」としての日本近代文学の姿を浮き彫りにする。 |
著者紹介 |
1960年ソウル生まれ。筑波大学大学院文芸言語研究科博士課程修了。博士(文学)。宇都宮大学国際学部教授。専門は比較文学比較文化、日本文学、韓国文学。 |
目次タイトル |
序章 朝鮮文壇と独歩 |
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1 東アジアの近代と日本留学 2 一九一〇年代の日本文壇と独歩ブーム、そして留学生 3 李光洙の啓蒙文学と独歩の「少年もの」 4 『創造』派の文学運動と独歩の一人称小説 5 一九三〇年代のジャーナリズムと独歩 6 植民地朝鮮の国語教育と日本文学ブーム 7 時代を越え、世代を越えて読み継がれる独歩文学 8 本書の目的と構成 |
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第Ⅰ部 |
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第一章 恋愛、手紙、そして書簡体という叙述形式 |
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1 自由恋愛と近代化 2 「おとづれ」と「幼き友へ」 3 方法としての書簡 4 書簡体小説という叙述形式と日本近代文学 5 自由恋愛の実践と書簡体小説ブーム |
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第二章 一人称観察者視点形式と「新しい人間」の発見 |
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1 新しい文学の「見本」としての独歩文学 2 独歩の一人称の語り手から田榮澤の一人称観察者視点形式へ 3 「春の鳥」と「白痴か天才か」 4 子供の発見 5 一人称小説のブームと他者への関心 |
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第三章 近代文学の「成立」と枠小説、そして「恨」 |
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1 媒介者としての独歩文学 2 枠小説「ペタラギ」の源泉としての「女難」 3 「近親相姦」というモチーフと儒教文化 4 モチーフとしての運命観 5 近代文学の成立と「恨」 |
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第Ⅱ部 |
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第四章 もう一つの「少年の悲哀」 |
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1 「追憶文学の季節」と独歩の「少年もの」 2 李光洙の「少年もの」 3 時代の「悲哀」としての「少年の悲哀」 4 少年の「悲哀」の背後に潜む社会の陰影 5 もう一つの「少年の悲哀」 |
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第五章 愚者文学としての「春の鳥」 |
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1 ワーズワースの詩心から白痴教育へ 2 「白痴」少年、六蔵と七星 3 白痴教育 4 愚者文学としての「春の鳥」 5 「白痴」と「天才」、そして近代化 |
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第六章 帰郷小説が映し出す様々な故郷 |
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1 故郷、異郷、そして帰郷小説 2 様々な「故郷」 3 「故郷」からの脱出 4 「故郷」の中の女たち 5 異郷としての釜山 6 鉄道と汽車旅行、そして帰郷小説という新しい小説ジャンル |
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第七章 傍観者としての語り手 |
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1 「貧民」の発見 2 都市下層民の憂鬱 3 傍観された貧困の現場 4 <新中間層>と中流意識、そして傍観者へ 5 新たな都市文学の台頭 |
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第八章 <余計者>と国家 |
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1 近代社会と知識人 2 「号外」と「留置場で会った男」 3 <余計者>という知識人の像 4 <余計者>と他者意識、そして国家 5 植民地と知識人小説の流行 |
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終章 もう一つの小民史 |
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1 日清戦争とジャーナリズム、そして従軍文士 2 「旅順虐殺」と独歩 3 日清戦争の事実を知らされていない人たち 4 日清戦争と異国体験、そして朝鮮 5 日清戦争直前の日本の現実と貧民窟ルポルタージュ 6 新たな出稼ぎの場となった日清戦争 7 もう一つの「小民史」 8 独歩文学へのオマージュ |