タイトルコード |
1000101141974 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
統治されない技法 |
書名ヨミ |
トウチ サレナイ ギホウ |
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太湖に浮かぶ<梁山泊> |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
太田 出/著
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著者名ヨミ |
オオタ イズル |
出版地 |
京都 |
出版者 |
京都大学学術出版会
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出版年月 |
2024.3 |
本体価格 |
¥5500 |
ISBN |
978-4-8140-0523-9 |
ISBN |
4-8140-0523-9 |
数量 |
17,512p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
222.21
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件名 |
江蘇省-歴史
水上生活者
漁民
太湖
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注記 |
文献:p461〜473 |
内容紹介 |
中国・太湖流域の歴史を湖上民の視点から描きなおす。彼らはいかなる「統治されない技法」を用い、避難・移動先の太湖に「国家に抗する社会」を構築したのか、共産中国のもとでいかに変容していったのかを復原する。 |
著者紹介 |
愛知県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。博士(文学)。著書に「中国近世の罪と罰」「関羽と霊異伝説」など。 |
目次タイトル |
序章 太湖流域の「網船鬼」とは何者か? |
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一 はじめに 二 理論的枠組み 三 研究方法 四 太湖流域を中心とした湖上民研究の現在 五 東・東南アジアにおける非定住の水上民に関する研究 六 本書の目的と構成 |
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第Ⅰ部 明清・民国期の太湖流域と船上生活漁民 |
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第一章 「湖寇」「湖匪」「湖賊」 |
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一 太湖流域の自然・社会・経済環境 二 歴史文献のなかの「湖寇」「湖匪」「湖賊」の活動 三 清代における湖上民の漁撈と犯罪 四 太湖流域の湖上民と幹線水路の警備 五 太湖流域の「統治しがたい人びと」 六 おわりに |
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第二章 湖面の占有、ローカル・コモンズ、オープン・アクセス |
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一 「避難地帯」としての太湖流域と湖面をめぐる権利関係 二 中近世(宋〜明代)における内水面漁業と権利関係 三 清代・中華民国期の太湖流域における内水面の権利関係 四 おわりに |
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第三章 統治を試みる近代国民国家 |
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一 近代国民国家による太湖流域漁民の統治の試み 二 「郷鎮戸口調査表」の概要 三 「郷鎮戸口調査表」に見える太湖流域漁民と陸上世界 四 「郷鎮戸口調査表」に見える老宅鎮社会 五 おわりに |
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第Ⅱ部 湖上民集団「社」「会」と宗教的紐帯 |
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第四章 消えないエスニック・グループ |
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一 太湖流域の湖上民(漁民)はどこから来たのか? 二 「本地幇」「蘇北幇」「山東幇」の区別 三 インタビュー記録に見る本地人・蘇北人・山東人意識 四 表象としての「魚鷹(鵜飼い)」 五 おわりに |
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第五章 「網船会」に集まる小集団「社」「会」 |
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一 参与観察、宗教活動、湖上民の小集団 二 神霊と廟会 三 太湖興隆社徐家公門の場合 四 嘉興南六房老長生分会と平望北六房の場合 五 おわりに |
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第六章 湖上民の信仰する神霊 |
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一 歴史文献とインタビューからの湖上民の信仰世界への接近 二 劉猛将(劉王、上天王) 三 楊爺廟 四 上方山大老爺(五通神) 五 太君神 六 おわりに |
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第Ⅲ部 湖上民集団の「香頭」と“避難・移住の記憶” |
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第七章 太湖流域の「香頭」と「香客」 |
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一 ライフヒストリーの手法を用いて太湖流域漁民を描く 二 「香頭」徐貴祥氏のライフヒストリー 三 太湖興隆社と「香頭」 四 徐家公門と「香頭」 五 華北農村の事例との比較検討 六 おわりに |
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第八章 「香頭」・首長・シャーマン |
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一 「神漢」「神職」としての「香頭」の職務 二 賛神歌歌手としての「香頭」 三 「香頭」継承の記憶装置としての神像・神像画 四 おわりに |
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第九章 「香頭」の賛神歌、「非物質文化遺産」、創り出された「伝統」 |
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一 賛神歌から太湖流域漁民(湖上民)を考える 二 非物質文化遺産(無形文化財)申請書に見る「香頭」と賛神歌 三 口碑資料に見る「香頭」と賛神歌 四 おわりに |
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終章 「網船鬼」の湖上世界を包摂する国家の統治 |
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一 漂泊と捕魚の船上生活 二 漁民協会・捕撈大隊の成立 三 一九六八年の「漁業的社会主義改造(漁改)」と漁業村の成立 四 承包(請負)責任制への転換 五 「湖上のゾミア」としての太湖に浮かぶ「梁山泊」 |