タイトルコード |
1000100784045 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
『女工哀史』を再考する |
書名ヨミ |
ジョコウ アイシ オ サイコウ スル |
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失われた女性の声を求めて |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
サンドラ・シャール/著
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著者名ヨミ |
サンドラ シャール |
著者名原綴 |
Schaal Sandra |
出版地 |
京都 |
出版者 |
京都大学学術出版会
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出版年月 |
2020.2 |
本体価格 |
¥6200 |
ISBN |
978-4-8140-0231-3 |
ISBN |
4-8140-0231-3 |
数量 |
9,495p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
586.0921
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件名 |
繊維工業-日本
女性労働-歴史
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注記 |
文献:p469〜488 |
内容紹介 |
大正時代の女工の苛酷な労働と生活を描いた「女工哀史」。当事者への聞き取り調査から見える女工たちの主体的な<声>を基に、彼女たちの肯定的な労働意識を解明。苛酷な条件下に置かれた女工という従来の歴史観の是非を問う。 |
著者紹介 |
ストラスブール大学(フランス)言語学部准教授(博士後期課程の研究指導資格取得)。京都大学大学院文学研究科特任教授。 |
目次タイトル |
序論 |
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第一節 日本の製糸業に暗い影を落とした「女工哀史」的な視点の発生 第二節 <女工哀史言説>という眼差しの修正の試み 第三節 <女工たちの声>の分析による「女工哀史」的視点の再検討 第四節 普通の声なき人々に声を与えること 第五節 本書の構成について |
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第一部 日本の製糸業 |
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第一章 戦前までの日本の製糸業の発展 |
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第一節 日本における初期の製糸労働者 第二節 近代的な製糸業へ-「富国強兵」と官営富岡製糸場 第三節 機械製糸業の発達と出稼ぎ型労働者 第四節 第一次世界大戦から昭和恐慌にかけての製糸業 第五節 第二次世界大戦下の製糸業-軍需産業への転換の時代 |
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第二部 <糸ひき歌>の分析-製糸女工の失われた歌声を求めて |
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第二章 <糸ひき歌>とは何か |
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第一節 糸ひき歌という総称 第二節 糸ひき歌の由来 第三節 糸ひき歌の成立 第四節 糸ひき歌の歌唱とその機能 第五節 糸ひき歌の伝達 第六節 糸ひき歌の主題と言葉遣い |
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第三章 糸ひき歌と製糸工場へ働きに行くこと |
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第一節 「うちが貧乏で十二の時に売られて来ました」 第二節 「いい娘」-親に対する義務を果たす女性のイメージ 第三節 「男は軍人・女は工女」-国のために働く女性のイメージ 第四節 歌から女工の教化へ |
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第四章 糸ひき歌と製糸工場における労働の世界 |
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第一節 女工と労働-工場の「いやな煙突」 第二節 女工と賃金-「糸は気まかせ気は糸まかせ」 第三節 女工と上司 |
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第五章 糸ひき歌と製糸工場における生活世界 |
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第一節 工場内の生活様式 第二節 工場の食べ物-「ギスじゃあるまいし瓜ばかたべて」 第三節 女工と工場内における風紀 第四節 女工と工場から想う故郷 |
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第六章 糸ひき歌と製糸女工の自己表象 |
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第一節 工場内の自己表象 第二節 女工と戦前日本の社会の女工観 |
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第三部 製糸女工の聞き取り調査の分析 |
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第七章 ライフ・ヒストリーに即した製糸女工の<声>の分析 |
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第一節 <ライフ・ヒストリー>という総称 第二節 明治後期から昭和初期を生きた七〇名の声 第三節 語り手を探し出す コラム 「外国人女子学生」によるインタビュー |
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第八章 製糸工場に出るということ |
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第一節 就職理由 第二節 女工になることに対する認識 |
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第九章 製糸女工と工場労働の世界 |
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第一節 「私達は働くっきりだった」 第二節 工場での歌-歌われなくなっていた「糸ひき歌」 第三節 女工と工場内のヒエラルヒー 第四節 女工と報酬・消費生活 |
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第十章 工場生活(寄宿生活)の記憶 |
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第一節 辛いこと 第二節 楽しいこと |
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第十一章 製糸女工と労働争議という抵抗形態 |
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第一節 製糸女工を組織することの困難 第二節 語り手と労働組合・労働争議 |
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第十二章 製糸女工の経験についての表象 |
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第一節 女工の経験と「女工哀史」的な社会観に対する認識 第二節 「苦労すること」・「辛抱すること」の重要性と意義 |
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結論 |
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附論 |
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1 女工の募集方法 2 戦前の機械製糸工程 3 女工の労働時間 4 女工の賃金制度 5 製糸工場内の寄宿舎の設備と衛生 6 女工の教育 |
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付録 |
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1 糸ひき歌 2 労働争議に関連する糸ひき歌 3 聞き取り調査の語り手 |