タイトルコード |
1000100292643 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
戦時期における日本語・日本語教育論の諸相 |
書名ヨミ |
センジキ ニ オケル ニホンゴ ニホンゴ キョウイクロン ノ ショソウ |
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日本言語文化政策論序説 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
田中 寛/著
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著者名ヨミ |
タナカ ヒロシ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
ひつじ書房
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出版年月 |
2015.2 |
本体価格 |
¥12000 |
ISBN |
978-4-89476-741-6 |
ISBN |
4-89476-741-6 |
数量 |
20,715p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
810.9
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件名 |
日本語
言語政策-歴史
日本語教育(対外国人)-歴史
日中戦争(1937〜1945)
太平洋戦争(1941〜1945)
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内容紹介 |
戦時下における日本語の態様を探る試み。熾烈さを増す国際情勢の渦中で、日本語論がどのように展開していったかを追究し、あわせて国民的な教訓、涵養にどう支援されていったのかを検証する。 |
著者紹介 |
東京外国語大学大学院外国語学研究科修了。大東文化大学外国語学部教授、同大学院外国語学研究科教授。日本ペンクラブ会員。著書に「はじめての人のための日本語の教え方ハンドブック」など。 |
目次タイトル |
序論 戦時期における日本語・日本語教育論の諸相 |
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1.漂流する日本語論の現況 2.日本語論の「源流」と「歴史」遺産をもとめて 3.本研究の出発点と射程、立場 4.総力戦、戦時体制下の日本語 5.時局と日本語、錬成 6.本書の構成 |
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第1部 中国大陸における日本語の進出 |
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第1章 「東亜新秩序建設」と日本語の大陸進出 |
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1.「支那事変」から「東亜新秩序建設」へ 2.日本語宣撫工作の実態 3.日本語の大陸進出 4.『宣撫工作資料』にみる日本語教育 5.大陸進出と日本語教科用書(1)-教科用書の変遷- 6.大陸進出と日本語教科用書(2)-『日本語會話讀本』を例に- 7.中国占領地における日本語教育の実態-教育施設の一端- 8.日本語教育訓練所の実態-冀東地区の場合- 9.占領地区における日本語教育の記憶 10.結語-日本語教育史研究の中の歴史認識- |
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第2章 中国大陸における宣撫日本語教育の断面 |
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1.はじめに 2.宣撫官の誕生 3.宣撫官のみた戦場の日常 4.松永健哉『日語学校』の記憶 5.宣撫工作の本質 6.岸田國士のみた日本語学校 7.宣撫官の歌にみる「人間愛」の虚実 8.宣撫班日本語教科書『日本語會話讀本』 9.「軍用支那語会話」と中国語学研究者の戦時協力 10.おわりに |
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第3章 北京近代科学図書館における日本語普及事業 |
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1.はじめに 2.北京近代科学図書館の研究活動 3.日本語教本にみる日本及び日本語の思想 4.『初級日文模範教科書』全3巻の概要 5.『高級日文模範教科書』全3巻の概要 6.『日文補充讀本』巻一〜巻三の概要 7.『日文補充讀本』巻四〜巻六の概要 8.その他の日本語教本、日中文学の紹介 9.おわりに |
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第2部 「五族協和」「王道楽土」のなかの日本語 |
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第1章 『満洲補充讀本』にあらわれた帝国の言語思想と異文化認識 |
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1.はじめに 2.第一期各巻の目次と内容 3.第二期各巻の目次と内容(1) 4.第二期各巻の目次と内容(2) 5.おわりに |
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第2章 満洲帝国国民優級学校『國民讀本』の日本語思想 |
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1.はじめに 2.国民優級学校について 3.『國民優級學校日語國民讀本』第二巻の概要 4.『國民優級學校満語國民讀本』の概要 5.『大満洲國讀本』に描かれた現実 6.<補説(1)>日本語教科書版図の実相 7.<補説(2)>中国呼称「侵華奴化教育」をめぐって 8.おわりに |
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第3章 建国大学における理念と実相 |
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1.はじめに 2.建国大学の創設と建学精神 3.建国大学研究院の機構と研究活動 4.皇道主義教育思想の嚮導 5.『研究院月報』にみる日本語論、言語観 6.対極する歴史見解-「異文化間教育」の可能性をめぐって- 7.建国大学編纂日本語教科書にみる日本語観 8.おわりに-“歴史の共有”という観点- |
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第3部 戦場の日本語、銃後の国語 |
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第1章 『満洲國の私たち』に描かれた真実 |
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1.はじめに 2.「生活記」の意図したもの 3.綴り方教育と「アジア的人間像」の創成 4.「生活記」の中の真実(1)-「協和」の日常- 5.「生活記」の中の真実(2)-「協和」のつぼみ- 6.「生活記」の中の真実(3)-高邁なる「協和」- 7.おわりに |
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第2章 戦争が遺した日本語(1) |
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1.はじめに 2.戦争と少国民の「綴り方」 3.『戦地の子供』に描かれた戦場の虚実 4.「大義としての戦争」観の美化 5.小川未明の戦場描写と少国民錬成 6.おわりに |
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第3章 戦争が遺した日本語(2) |
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1.はじめに 2.「警務・憲兵支那語」、「陣中会話」から「軍用支那語」へ 3.「軍用支那語」の実相と展開 4.『支那語早わかり』の実相と展開 5.おわりに-言語の<観察>と<監視>の姿態- |
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第4部 「大東亜共栄圏」下の日本語普及政策 |
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第1章 「大東亜共栄圏」下の植民地文化政策 |
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1.信頼と不信-歴史感情の交錯する時空間- 2.多文化・多言語社会における共生の歴史的意味 3.<宣撫・文化工作>から<文化建設事業>へ 4.日本語の「大陸進出」から「南方進出」へ 5.興亜の虚構と現実-「アジヤ」讃歌の果てにあるもの- 6.おわりに-歴史「共和」の問題提起として- |
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第2章 南方諸地域における日本語教育の展開 |
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1.はじめに 2.近代日本における言語観と世界認識 3.日本語論にみるアジア認識 4.「大東亜通用語」としての日本語 5.「日本語基本文型」と「日本語基本語彙」への傾斜 6.言語ユートピアとしての「文化言語」への眺望 7.資料<1>南方圏における日本語普及の実態 8.資料<2>新聞記事に見る日本語進出の実態 9.「明朗アジアの建設」 10.おわりに |
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第5部 戦時期の諸雑誌にみる日本語・日本語教育論 |
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第1章 放送が果した日本語普及・日本語政策論の一断面 |
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1.はじめに 2.前期(昭和3年〜昭和11年)にみる国語・日本語論の生成 3.中期(昭和12年〜昭和15年)の日本語政策論 4.後期(昭和16年〜昭和18年)にみる日本語論の展開と消長 5.おわりに |
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第2章 『RŌMAJI-SEKAI』(『ローマ字世界』)にみる海外日本語進出論の展開 |
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1.はじめに 2.『RŌMAJI-SEKAI(ローマ字世界)』にみる日本語進出論 3.大東亜共通文字としてのローマ字日本語進出・普及論 4.日本語の進出・普及は何を目指したか 5.ローマ字による日本語普及の一大階梯 6.おわりに |
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第3章 『カナノヒカリ』にみる海外日本語進出論の展開 |
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1.はじめに 2.戦時期初期の『カナノヒカリ』 3.中国大陸への日本語の進出と『カナノヒカリ』 4.『ニッポンノコトバ』の中国大陸への進出 5.『カナノヒカリ』にみる南方への日本語進出論 6.おわりに |
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第6部 <大東亜語学>という東南アジア諸語の研究 |
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第1章 戦時期日本におけるタイ語研究 |
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1.はじめに 2.<大東亜語学>としてのタイ語研究 3.タイ語学習・研究文献の概要 4.<大東亜語学>の本質-日本語教育との関わりのなかで- 5.戦時期タイにおける日本語教育の実態 6.結びにかえて-追憶の彼方から- |
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第2章 戦時期日本における東南アジア諸語の研究 |
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1.はじめに 2.安南語(ベトナム語)研究の実態 3.馬来語(マライ語・マレイ語・マレー語)研究の実態(1) 4.馬来語(マライ語・マレイ語・マレー語)研究の実態(2) 5.ビルマ語研究の実態 6.その他の言語研究の実態 7.「大東亜語学」叢書の刊行について 8.戦時下の語学学習書の出版状況について 9.おわりに |