タイトルコード |
1000100966223 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
横光利一と台湾 |
書名ヨミ |
ヨコミツ リイチ ト タイワン |
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東アジアにおける新感覚派の誕生 |
叢書名 |
ひつじ研究叢書
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叢書番号 |
文学編14 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
謝 惠貞/著
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著者名ヨミ |
シャ ケイテイ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
ひつじ書房
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出版年月 |
2021.12 |
本体価格 |
¥6200 |
ISBN |
978-4-8234-1109-0 |
ISBN |
4-8234-1109-0 |
数量 |
10,413p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
910.268
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件名 |
台湾文学-歴史
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個人件名 |
横光 利一 |
注記 |
文献:p379〜403 |
内容紹介 |
日本統治期台湾の文学に大きな影響を与えた横光利一。日本統治期において台湾人作家がいかに横光を受容したかを解明し、台湾文学史の中にこれまで看過されてきた「台湾新感覚派」の誕生を文学史に正しく位置づける。 |
著者紹介 |
1982年台湾生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。台湾・文藻外語大学日本語学科准教授。 |
目次タイトル |
序章 日本統治期台湾における新感覚派 |
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1 なぜ台湾における「新感覚派」か 2 東アジアにおける新感覚派の誕生のために |
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第一章 一九三二年-一九三六年横光利一受容の概観-楊逵と「純粋小説論」を中心に |
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1 文芸復興の台湾への波及 2 文芸大衆化との交差-「純文学・芸術派」の位相 3 台湾における「純粋小説論」論争と楊逵による受容 |
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第二章 明治大学での師事-横光利一「頭ならびに腹」と巫永福「首と体」 |
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1 文体模写の必要 2 新形式の主張-「頭ならびに腹」との「象徴」の類似 3 子僧の「反速度」論理を継承しながら身体の分裂を描く |
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第三章 構図としての「意識」の発見-横光利一「時間」と台湾最初の「意識の流れ」小説、巫永福「眠い春杏」 |
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1 「下層描写」という「苦節」-二人の文学反映論 2 新感覚派模写からの展開-物語内容としての「意識」の発見 3 「眠気」の系譜 |
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第四章 植民地的メトニミーの反転-横光利一「笑われた子」と翁鬧「羅漢脚」 |
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1 翁鬧は新感覚派か 2 変貌する植民地メトニミー |
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第五章 翻訳による権威の流用、そして中国新感覚派の誕生-横光利一「皮膚」と劉吶鷗「遊戯」 |
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1 青山学院卒業生劉吶鷗の上海行と中国新感覚派の誕生 2 翻訳集『色情文化』という文化戦略 3 中国語短編集『都市風景線』による実践 |
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第六章 越境する言葉とカメラアイ-横光利一「蝿」と鍾理和「蒼蝿」 |
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1 「言語を越えた世代」の受容 2 『新版鍾理和全集』にみる横光利一と日本文学 3 許されぬ恋愛・結婚というモチーフ 4 カメラアイとしての蝿 |
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第七章 孤独な受容-戦時下における龍瑛宗「邂逅」「ナポレオンと横光利一」による横光利一の受容 |
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1 大東亜文学者大会前後に登場した龍瑛宗の「借り物」 2 「邂逅」における横光「頭ならびに腹」のパロディ 3 「ナポレオンと横光利一」に見る龍瑛宗の「ナポレオンと田虫」批判 4 龍の文学観および横光の「近代の超克」への反響 |
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第八章 李箱「童骸」における横光利一の受容-横光利一「頭ならびに腹」「皮膚」との比較を中心に |
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1 朝鮮人モダニストによる横光受容の再考 2 汽車に乗り込んだ「子供」の蘇生と敗北 3 「唯物論」という触角-李箱の「準唯物主義」的芸術論と、横光の「唯物的文学論」 4 分身としての女とデッドマスク-矛盾する欲望を描く遺書 |
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第九章 東アジアにおける横光利一「皮膚」受容の射程-劉吶鷗「遊戯」、翁鬧「残雪」、李箱「童骸」をめぐって |
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1 はじめに-横光利一の「恋愛もの」における「皮膚」作品群 2 モダンガールが反射したナンセンスの射程 3 モダンボーイの恋愛論の敗北とモガの他者化 4 結社による宣伝と越境する言語 |
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終章 「台湾新感覚派」の系譜-文体と題材の受容と変容 |
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付録論文一 『定本横光利一全集』未収録随筆「台湾の記憶」その他-『台湾日日新報』における横光利一 |
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1 横光利一にとっての台湾 2 資料の初出と本文の翻刻 3 初出紙『台湾日日新報』と横光利一 4 執筆時期と内容概要 5 台湾における「天使」の連載と「純粋小説論」論争 |
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付録論文二 「雅歌」「盛裝」「天使」における「純粹小説論」の実践他-横光利一にとっての外地「台灣」の視点から |
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1 横光利一の台湾表象 2 「純粋小説論」における新ジャンルの実験 3 『台灣日日新報』に純粹小説「天使」を連載する必要性 4 「雅歌」「盛裝」における、台湾というシンボル |