タイトルコード |
1000101068512 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
降り坂を登る |
書名ヨミ |
クダリザカ オ ノボル |
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春山行夫の軌跡一九二八-三五 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
脇田 裕正/著
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著者名ヨミ |
ワキタ ヒロマサ |
出版地 |
京都 |
出版者 |
松籟社
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出版年月 |
2023.4 |
本体価格 |
¥4500 |
ISBN |
978-4-87984-438-5 |
ISBN |
4-87984-438-5 |
数量 |
607p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
910.268
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個人件名 |
春山 行夫 |
注記 |
文献:p572〜588 |
内容紹介 |
詩を詩とする条件を、文学を文学たらしめる条件を、厳密に定義しようとする春山行夫。文芸批評家として活動した1928年から1935年までの膨大なテキスト群を渉猟しつつ、春山の批評の独自性を明らかにする。 |
著者紹介 |
立命館大学大学院文学研究科修士課程修了。博士(学術)。専攻は比較文学。慶應義塾大学法学部、中央大学商学部・法学部非常勤講師。 |
目次タイトル |
序章 |
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一 本論の目的 二 物故した人 三 本論の構成 |
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第一部 モダニズムとアヴァンギャルドの間で-『詩と詩論』時代の春山行夫の詩論について-一九二八-三一 |
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第一章 モダニズムの詩人の肖像-春山行夫の「ポエジイ」と言語の実験 |
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はじめに 一 「ポエジイ」とは何であるか-主観と客観の間で 二 新しい詩人像と「ポエジイ」-革新としての詩論 三 詩論の言語-「ポエジイ」を逃れるポエジイ |
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第二章 ユージン・ジョラス-V・F・カルヴァートン-春山行夫-モダニズム文学とプロレタリア文学の間で |
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はじめに 一 『詩と詩論』の中の「トランジション」-反ジョラス的モダニズムとは何か 二 『トランジション』『モダン・クオータリー』『詩と詩論』 三 カルヴァートン・「人本主義」・「確信の十年間」 四 「人本主義」-文学的ファシズム 五 「確信の十年間」-アメリカの「地方主義」 |
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第二部 詩人から文芸批評家へ-一九三一-三三 |
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第三章 「全部が一度に僕達の世界に流れこんできた」-文芸批評家としての春山行夫 |
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一 小説の勃興-『詩と詩論』終刊と『文学』創刊 二 批評家の条件と二つの『詩の研究』 三 「造語」と「新語法」-岩野泡鳴のモダニズム 四 春山行夫の世界文学-文学を思考する |
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第四章 文壇の批評家としての春山行夫-ジェイムズ・ジョイスと「「意識の流れ」と小説の構成」 |
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はじめに 一 「ポエジイ」の喪失 二 「文学の擬浪漫主義的傾向について」-文学の自然主義と自然主義の文学 三 「「意識の流れ」と小説の構成」-『ユリシーズ』の衝撃 四 一九三一年の「意識の流れ」と一九三四年の「意識の流れ」の相違点について-書き直されるテキスト |
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第五章 印象批評の一典型-小林秀雄の文芸批評と龍胆寺雄のロマン論 |
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はじめに-「小説の詩学」 一 小林秀雄批判-一九三一年 二 龍胆寺雄の「ロマン論」-一九三二年 三 春山行夫の「ロマン論」-一九三二年 四 ジョイスの新しさとモダニズムの可能性 五 共鳴する二人の詩人-保田與重郎と春山行夫 |
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第三部 世界と日本の批評の間で-一九三三-三五 |
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第六章 「砂漠の小説論」-日本文学と世界文学の間で |
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はじめに 一 「モダニズム」と第三項としての知識階級 二 文芸批評家の条件 三 再びプロレタリア文学について 四 逃避と精神-反ヒューマニズムとしての「人間論の輪郭」 五 春山行夫特集号 六 「ジヤン・コクトオ」の海 七 政治の季節-転向作家について 八 批評的立法者として-自由の擁護としての文芸批評 |
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第七章 危機のなかで「人間」に逆らう-春山行夫の反時代的考察 |
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はじめに 一 自我について-日本の自我と西欧の自我 二 裁断なき文学-文芸批評の限界 三 「作家倫理」について-語れることと語れないこと 四 詩人と文芸批評家のスタイル 五 「谷川・小林・河上-ポオズの批評家とその批評のポオズ」-反日本の近代文学としてのモダニズム 六 文芸批評の原則論-文芸批評家の存在論 |
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第八章 田舎と都会-V・F・カルヴァートンと春山的モダニズム |
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はじめに 一 「新地方主義小説論」-別の形のプロレタリア文学 二 カルヴァートンの「地方主義」と春山行夫の「新地方主義小説論」 三 ジョラスの「地方」、カルヴァートンと春山行夫の「地方」 四 「新プロレタリア主義文学の動向」とモダニズムの後の文学 五 不消化物から消化物へ-読まれる文芸批評への変化 六 行動主義文学論と新知識階級文学論-二つの文学の間 七 またしてもカルヴァートン 八 モダニズムの終わり 九 小林秀雄との対話 |
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おわりに-モダニズムの肖像としての春山行夫 |
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はじめに 一 局外批評家と局内批評家 二 日本のモダニズムと春山行夫 三 二重化されたモダニズム 四 モダニズムの/への自覚 五 複数のモダニズム 六 「モダーニズム文学」とモダニズムの文学の間で-「新人」としての春山行夫 |