タイトルコード |
1000101148604 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
神戸文芸文化の航路 |
書名ヨミ |
コウベ ブンゲイ ブンカ ノ コウロ |
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画と文から辿る港街のひろがり |
叢書名 |
鹿ケ谷叢書
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叢書番号 |
004 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
大橋 毅彦/著
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著者名ヨミ |
オオハシ タケヒコ |
出版地 |
京都 |
出版者 |
琥珀書房
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出版年月 |
2024.3 |
本体価格 |
¥2800 |
ISBN |
978-4-910993-54-6 |
ISBN |
4-910993-54-6 |
数量 |
10,277p |
大きさ |
21cm |
分類記号 |
910.29
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件名 |
文学地理-神戸市
日本文学-作家
日本文学-歴史-昭和時代
日本文学-歴史-平成時代
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内容紹介 |
大正から昭和にかけて“港街神戸”が育んだ多彩な文化。有名無名の詩人にギャラリー文化、プロレタリア芸術、陳舜臣、そして小田実。開かれた航路がもたらした文化空間のひろがりを伝える。 |
著者紹介 |
東京都生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。関西学院大学文学部教授。博士(文学)。「昭和文学の上海体験」でやまなし文学賞(研究・評論部門)受賞。 |
目次タイトル |
一章 一九二〇年代の関西学院文学的環境の眺望 |
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はじめに 一、多層的な内部-『関西文学』・『想苑』・海港詩人倶楽部 二、外部との交通-同人誌間ネットワーク・梁山泊としてのカフェ 三、『木曜嶋』の中を走った力線 |
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二章 竹中郁の詩の才気 |
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一、小さなミラクル-白秋的感覚を越えて 二、詩の培地となる神戸 三、曲芸と室内-竹中郁と川西英が見た景色 四、「飛躍の足つき」-マン・レイ作品「ひとで(海の星)」から学んだもの 五、コクトーの<闘牛>・郁の<闘牛> |
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三章 <貧民窟>出身の詩人・井上増吉の文学活動とその周辺 |
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はじめに-井上増吉への視角 一、活動拠点としての『労働文化』 二、二つの詩集『貧民窟詩集日輪は再び昇る』と『おゝ嵐に進む人間の群よ』をめぐって 三、井上増吉を取り巻く活字メディア環境 |
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四章 <こわれた>街・<騙り>の街への遠近法 |
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はじめに 一、自由にこわれてあるということ-石野重道『彩色ある夢』の一面 二、「欺瞞者」から<騙り>へ、そして<贋造>へ-能登秀夫と井東憲 三、間奏曲-水彩画家別車博資と「神戸画廊」という文化装置 四、ふたたび「毀れた街」へ-衣巻省三の詩集『こわれた街』の一面 |
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五章 神戸モダニズム空間の<奥行き・広がり・死角>をめぐる若干の考察 |
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はじめに 一、「雑草園」・『おほぞら』・関西学院の近接度 二、もう一つの<アイルランド>イメージ 三、『ユーモラス・コーペ』が伝える郷土色の内実 四、神戸画廊にとっての<東京> 五、神戸と上海の間を行き来するもの |
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六章 一九五〇年の二つの文化的イベントから展望する芸術家たちの協同 |
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一、グランド・バレエ「アメリカ」と中国現代版画展覧会を取り上げる理由 二、<協同>の視点から『グランドバレエ“アメリカ”』パンフレットを読む 三、「グランドバレエ“アメリカ”」と呼応する催し 四、小牧正英と朝比奈隆の上海での出会い-<協同>の発端 五、小牧と朝比奈の<協同>の種々相 六、絵画と音楽と舞踊の橋渡し 七、持続する<協同>作業-「たそがれコンサート」 八、<協同>そして<共闘>-神戸及び東京を起点とした中国木刻普及運動 九、神戸の生んだアマチュア版画家川西英の中国木刻評価 十、版画創作をめぐる<人民派>と<芸術派>との論戦 十一、潜性力としての<協同> |
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七章 陳舜臣が描き出す“落地生根”の行方 |
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一、<落地生根>を地で行く者・そうでない者 二、構成と計算の妙 三、黙劇と潜熱-探偵と犯人の心理上の対決 四、人物造型への意志-分泌物をどう語り明かすか 五、火種としての上海・「愛撫」する視線-『枯草の根』のその後 |
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八章 <共生>と<連帯>に向けての小田実からの問いかけ |
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一、小田実と韓国 二、「ある手紙」から見えてくる小説「冷え物」の世界 三、「河」そして「終らない旅」が切り拓くもの |
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九章 剣呑さを生きる小説 |
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はじめに-作品との出会い 一、文字資料に現れる歴史と、登場人物が体現する歴史と 二、「河」における<アイルランド>と一九二〇年代の神戸 三、「商人の革命」ヴィジョンでつながる広州と神戸 四、もう一つの「アヘン戦争」に巻き込まれる人々-「戦争」の発源地としての神戸 五、神戸の中の<朝鮮>-呉林俊の発言を再度問う 六、「逆」に動くということ 七、「流れて来た」人たち 八、アンビバレントな「海」の表象 九、「大阪弁英語」のポテンシャル・エネルギー 十、重夫の思考と感性 |