タイトルコード |
1000101182503 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
歴史物語が物語であること |
書名ヨミ |
レキシ モノガタリ ガ モノガタリ デ アル コト |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
辻 和良/著
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著者名ヨミ |
ツジ カズヨシ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
武蔵野書院
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出版年月 |
2024.8 |
本体価格 |
¥9000 |
ISBN |
978-4-8386-0796-9 |
ISBN |
4-8386-0796-9 |
数量 |
250,5p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
913.393
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件名 |
大鏡
栄華物語
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内容紹介 |
<歴史物語>作品の表現に<客観性>を求めることは極めて困難であり、その記述内容が正当であるという保証はない。「大鏡」と「栄花物語」を取り上げ、歴史物語が<物語>であることを改めて問う。 |
著者紹介 |
滋賀県東近江市出身。名古屋大学大学院文学研究科博士(後期)課程満期退学。博士(文学)。専攻は物語文学(平安朝)。名古屋女子大学文学部教授を務めた。著書に「源氏物語の王権」など。 |
目次タイトル |
序章 「歴史」ではなく、「物語」であること |
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一 「歴史」と「物語」 二 「物語」への言及 三 物語と事実 |
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第一編 『大鏡』論 |
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第一章 歴史を<カタル>-物語史の中の『大鏡』- |
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一 世継のひとり語り 二 語りの<場>-記者の眼 三 語りの<場>-今 四 <語り>と歴史 |
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第二章 花山院の姿-『大鏡』の<カタル>方法- |
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一 「内劣りの外めでた」 二 花山院の<文化>的側面 三 花山院の政治的側面 |
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第三章 <道長隠し>、粟田殿道兼-『大鏡』の<カタル>方法- |
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一 道兼の姿と【シ】子への情 二 道兼と道綱、道隆、道長 三 道兼一族 四 <道長隠し>の方法 |
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第四章 『大鏡』「兼通伝」を考える-「流布本系増補記事」の存在を契機として- |
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一 『大鏡』、古本系と流布本系 二 宇多紀の「流布本(八巻本)系増補記事」と雑々物語記事 三 朱雀紀の「流布本(八巻本)系増補記事」と雑々物語記事 四 「兼通伝」世継語りの様相 五 侍語り(流布本系増補記事)の主題性 |
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第五章 『大鏡』における兼家像-流布本からの視線- |
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一 兼家への批判-問題の所在 二 流布本増補記事からの解釈-兼家像と「怪異」 三 相関する評価-兼通と兼家 四 兼通/兼家-摂関の画期 |
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第六章 侍語り「小一条院東宮退位事件」をめぐって-いわゆる『大鏡』の「批判性」、の主題論的理解- |
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一 「批判性」論について 二 東宮退位事件までの経緯-「小一条院東宮退位事件」の語り口 三 小一条院と道長との対談-「小一条院東宮退位事件」の語り口 四 「権力者」道長と小一条院 五 「侍語り」の位相 |
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第七章 『大鏡』は何を語っているか-時平と道真- |
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一 時平と道真-創られる構図 二 「道真怨霊」の祟りとは-「身代わり」時平 三 『大鏡』の語る「時平/忠平」という対立構図 四 『大鏡』の語る「忠平贔屓」の背景 五 『大鏡』の語っていること |
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第二編 『栄花物語』論 |
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第一章 『栄花物語』の理論-「情趣性」にもとづく物語- |
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一 主題論的考察-「情趣性」を手掛かりに 二 為平親王と安和事件との関係把握 三 兼通の造型 四 兼家の「別の顔」 |
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第二章 『栄花物語』、固有の<歴史>語り-小一条院東宮退位をめぐる延子・顕光の恨み- |
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一 小一条院敦明像-『栄花物語』と『大鏡』 二 「恨み」の胚胎-小一条院東宮退位事件 三 「恨み」の増幅 四 遠景としての『大鏡』-物語表現史 |
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第三章 『栄花物語』の「彰子」像-<ミウチ>に囲繞される彰子- |
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一 称賛される「彰子」像 二 敦康親王、立坊問題についての『栄花物語』の叙述-彰子の「美徳」 三 伊周側への彰子の対応 四 彰子の役割と「ミウチ」 五 新たな彰子像に向けて |
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第四章 道長の眼 |
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一 権力者道隆 二 高二位及び伊周兄弟 三 道兼像から見えること 四 道兼女及び伊周女の女房出仕-道長の姿 |
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第五章 「宮の君」形象の空白と転位-『源氏物語』と『栄花物語』- |
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一 はじめに 二 語られず、見えなくされる「宮の君」像 三 薫の<歪み>と「宮の君」像 四 式部卿宮の姫の「出仕」-『栄花物語』の姫たち |
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終章 付、初出一覧 |