タイトルコード |
1000100737145 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
数論・論理・意味論その原型と展開 |
書名ヨミ |
スウロン ロンリ イミロン ソノ ゲンケイ ト テンカイ |
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知の巨人たちの軌跡をたどる |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
野本 和幸/著
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著者名ヨミ |
ノモト カズユキ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
東京大学出版会
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出版年月 |
2019.8 |
本体価格 |
¥14800 |
ISBN |
978-4-13-010135-6 |
ISBN |
4-13-010135-6 |
数量 |
22,705p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
410.9
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件名 |
数学基礎論-歴史
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注記 |
文献:p673〜695 |
内容紹介 |
数とは何か? 数論や論理、そして言葉の意味理解を巡る知の解明に挑んできた「知の巨人たち」。19世紀後半から始まり100年以上続くその戦いを、彼らが遺した著作・講義録・遺稿等の読解を通じて追跡する。 |
著者紹介 |
1939年東京都生まれ。京都大学大学院文学研究科・西洋近世哲学史博士課程単位取得退学。文学博士。東京都立大学名誉教授。創価大学名誉教授。著書に「フレーゲ哲学の全貌」など。 |
目次タイトル |
序論 数論・論理・メタ数学の誕生と真理論・意味論の展開 |
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1 論理主義の誕生と現代論理学の創始(第1章から第4章) 2 数学基礎論とメタ数学(第5章から第8章)-ヒルベルトからゲーデルまで 3 真理・モデル・意味の理論の誕生と展開(第9章から第12章) 4 補論 |
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第Ⅰ部 論理主義の誕生と現代論理学の創始-デデキント,ブール-シュレーダーからフレーゲへ |
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第1章 デデキントの数論-論理主義の一つの出発点 |
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1 第1期の集合論的論理主義 2 デテキントの無理数と連続性の問題-その背景 3 デデキントの『無理数論』(1872) 4 無理数から自然数へ 5 デデキントの自然数論 6 「数の理論」の公理的構成再論D(7) 7 連鎖と完全帰納法についてD(8) 8 「綜合」-数論の公理的展開の開始D(9) 9 基数論 付論1 デデキント,フレーゲ,ペアノ 付論2 「カントル-デデキント往復書簡」 |
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第2章 ブール-シュレーダーの論理代数的論理主義 |
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1 現代論理学の二つの源流 2 シュレーダーの論理代数 |
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第3章 フレーゲの論理主義-「判断優位説」と「文脈原理」 |
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1 『概念記法』の概観 2 『概念記法(BS)』と判断優位テーゼ(PJ) 3 序数論から基数論へ 4 フレーゲ『算術の基礎』における「文脈原理」と「ヒュームの原理」 5 『算術の基本法則』におけるフレーゲの論理と数学の哲学 6 フレーゲの算術の哲学(B)-実数の理論と形式主義批判(『基本法則』第Ⅱ巻(1903)第Ⅲ部) |
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第4章 ラッセルの論理主義と知識論抄 |
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1 ラッセルの生涯と初期ラッセルの哲学 2 『数学原理』(PM)におけるラッセルの論理主義 3 知識の理論 4 政治社会倫理思想 |
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第Ⅱ部 数学基礎論とメタ数学-ヒルベルトからゲーデルまで |
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第5章 ヒルベルトの数学基礎論-メタ的形式主義への歩み |
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1 諸パラドクスの発見-数理論理学に向けて(1899-1917) 2 ヒルベルトのパリ講演(第2回国際数学者会議,1900) 3 論理学とメタ数学(1917-1920) 4 論理学から証明論へ(1920-1925) 5 初等有限性定理(1925-1931) 付論 集合論のパラドクスと公理的集合論の展開 |
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第6章 完全性前史-ポスト-ヒルベルト-ベルナイスとヒルベルトの問題提起 |
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1 背景-命題論理の完全性 2 ヒルベルトとベルナイス 3 ベルナイスの完全性,無矛盾性,決定可能性 4 完全性に関する謎 5 ヒルベルト-アッケルマン『理論的論理学の基礎』初版(1928)での完全性問題の提起 6 ベルナイスの貢献とヒルベルト講義 |
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第7章 ゲーデル完全性定理および不完全性定理への予示 |
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1 ゲーデルの完全性定理-その生成 2 「完全性定理」の証明(1929) |
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第8章 不完全性定理の概要 |
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1 いわゆる「不完全性定理」の提示を巡って 2 「不完全性定理」の概略 3 「不完全性定理」とヒルベルト形式主義の評価再論 |
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第Ⅲ部 真理・モデル・意味論の誕生と展開-タルスキの真理論とモデル理論 |
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第9章 タルスキの真理定義-メタ理論の構築 |
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1 絶対的真理概念の定義 2 モデル論的意味論への歩み 3 「真理概念」論文とその前後 4 「真理概念」論文の読解 5 絶対的真理とモデル相対的な真理概念 6 相対的真理-要約 7 無限層の言語 8 意味論的アンチノミー 9 「真理の構造的(統語論的)定義」と「再帰的枚挙可能性」,および「真理の一般的な構造的規準」と「一般的再帰性」-無限帰納法 10 まとめと後記 |
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第10章 内包的意味論の展開-カルナップ・チャーチ・モンタギュからクリプキ・カプランへ |
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1 カルナップの転向 2 内包論理の意味論-様相論理 3 モンタギュ文法 4 デイヴィドソンの意味理論瞥見 5 様相とモデル |
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第11章 直接指示,意味,信念 |
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1 知・信の論理 2 直接指示-単称名辞の意味論 3 信念帰属の統語論的・意味論的考察 |
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第12章 フレーゲ再考-意味・意義・真理 |
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1 フレーゲ-ラッセル往復書簡(1902-1903) 2 フレーゲの意味・意義論再考 3 フレーゲによる意義の公的な導入-「意味と意義について」(SB)読解 4 『算術の基本法則』の意味・真理・思想 5 判断・文の優位性と固有名の有意味性 6 フレーゲ的意義の諸相とその射程 7 認知的意義再論-フレーゲ的アイディアのさらなる展開可能性 8 発話の力と発語内行為遂行,判断・主張と推論 9 色合い・陰影の論理-論理学と修辞学 |
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補論1 言語と哲学-言語的転回の射程 |
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1 数の存在とフレーゲの文脈原理-言語的転回(1) 2 認識価値と意義-言語的転回(2) 3 真理条件的意味論の先駆-言語的転回(3) 4 体系的意味理論のプログラム-言語的転回(4) 5 指示と真理-言語的転回(5) 6 信念帰属の意味論-言語的転回(6) |
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補論2 ことばと信念序説-デイヴィドソンとダメットを手引きに |
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1 行為と信念 2 信念帰属に関わる予備的問題-公共性と個人的側面 3 フレーゲの意義(Sinn)における乖離 4 信念の対象について 5 背景(1)言語的転回-言語の優位テーゼ 6 背景(2)-共通言語と個人言語 7 背景(3)-意味と理解 |