タイトルコード |
1000100446435 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
対ソ国交回復交渉の軌跡 |
書名ヨミ |
タイソ コッコウ カイフク コウショウ ノ キセキ |
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戦後日本の政治風土 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
佐瀬 昌盛/著
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著者名ヨミ |
サセ マサモリ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
南窓社
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出版年月 |
2016.10 |
本体価格 |
¥3700 |
ISBN |
978-4-8165-0435-8 |
ISBN |
4-8165-0435-8 |
数量 |
439p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
319.1038
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件名 |
日本-対外関係-ロシア-歴史
ドイツ-対外関係-ロシア-歴史
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内容紹介 |
武力攻撃事態対処法の成立、集団的自衛権など、時代の諸相について語った文章と、日ソ国交回復交渉を、そのほぼ1年前に実現した(西)独ソ国交回復と比較しつつ振り返った、安全保障問題研究会会報での連載を収録する。 |
目次タイトル |
末次一郎氏のことども |
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第一部 時代の諸相 |
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イラク危機についての私見 「武力攻撃事態対処法」の成立に想う 中曽根康弘元総理の国会議員引退に想う 国際安全保障学会年次大会での経験 高坂正堯氏指摘の「詭弁」は存続している ある決断 十一月ごろには… やがてプーチン大統領が来るが… 半世紀前、一九五六年という年 国後への「長期少人数」訪問団を率いて 「政治と新聞」徒然草 NHK番組の集団的自衛権論議 小沢一郎の国際政治観を論じる 注目を要するDK層低減傾向 外交における「言うべきこと」について 政治が正視を避けてはならない事柄 アハティサーリのノーベル平和賞受賞に思う 祖父と孫-鳩山ケースと岸・安倍ケース ウィーン会議と米機関によるメルケル首相盗聴事件 集団的自衛権をめぐる二題 ヘルムート・シュミット追悼 |
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第二部 日独の対ソ国交回復交渉を比較する |
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第Ⅰ章 |
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1 はじめに 2 二つの『回顧録』 3 『回顧録』を書くことへの執念 4 異なった政権状況 5 反発的分業 |
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第Ⅱ章 |
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6 ドムニツキーを受け入れた鳩山首相 7 不透明な事後説明 8 鳩山流の問題点 9 アデナウアー政権の場合-交渉開始以前 |
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第Ⅲ章 |
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10 目標先決、経路後回しの鳩山流 11 「交渉の目標」はどう記述されていたのか 12 「領土」を交渉でどう扱うのか? 13 アデナウアーにとっての交渉環境 |
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第Ⅳ章 |
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14 天真爛漫な鳩山-国際情勢分析の欠如 15 「弱い立場のソ連」-アデナウアーの診断 16 断片的情報に至るまで-アデナウアーの手法 |
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第Ⅴ章 |
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17 アデナウアーが選んだ方式 18 モスクワが国交樹立交渉を提案した 19 三カ月間の覚書往復 |
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第Ⅵ章 |
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20 片肺だった鳩山代表団 21 同行の外務官僚たちは全権たちとどう付き合ったか 22 超党派、かつ「ベスト・アンド・ブライテスト」のアデナウアー代表団 |
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第Ⅶ章 |
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23 鳩山一郎とコンラート・アデナウアー-高齢での訪ソ 24 七十九歳のアデナウアーの体力と気力 25 鳩山全権団の交渉軌跡をどう整理するか 26 鳩山全権団の「融通無碍」、または「行き当たりばったり」 |
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第Ⅷ章 |
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27 日ソ漁業交渉の含意 28 河野・ブルガーニン会談-日本側通訳なしの非常識 29 河野提案とアディルハーエフ証言 30 罪と不信義 31 「アデナウアー方式」への注目 32 「アデナウアー方式」でなく「鳩山方式」 |
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第Ⅸ章 |
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33 アデナウアー流の直言主義、日本流の円満主義 34 激論の記録 35 「抑留者」帰還問題 36 「署名したのは貴方か、私か?」-ヒトラー台頭と大戦の開始 37 モロトフの立場-アデナウアーの観察眼 38 「ドイツ民主共和国(=東ドイツ)」をめぐる応酬 39 交渉決裂の瀬戸際 |
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第Ⅹ章 |
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40 前座(?)としての重光流「隔意ない意見の交換」 41 「円満なる交渉」願望の登場 42 冒頭陳述文の原案と加筆修正版 43 加筆修正版の決定過程をめぐる推理 |
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第ⅩⅠ章 |
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44 関連外交文書の未開示 45 『政治記者OB会報』による河野会談記録の公開 46 無邪気な鳩山回顧録 |
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第ⅩⅡ章 |
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47 松本俊一『秘録』の鳩山賛美 48 松本『秘録』の重光批判 49 松本『秘録』の河野評 50 河野はなぜ「円満主義」に同意したか 51 説明省略で河野称賛 |
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第ⅩⅢ章 |
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52 河野『今だから話そう』の「今だから話せない」 53 世間は鳩山全権団の交渉「眼目」を「誤認」「誤解」したのか 54 「一番妥当性がある」方式は、誰の提案? 55 「中間方式」ということだけでは無意味 56 河野一郎の「円満主義」 |
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第ⅩⅣ章 |
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57 一九五二年九月の鳩山「日比谷演説」 58 日比谷演説以降のソ連動向に無頓着 59 眼前のマレンコフ解任にもフルシチョフの「スターリン批判」にも無頓着 60 怪しかった松本俊一全権の国際情報センス 61 ハンガリーとチェコを取り違えた松本 62 河野の独善的強弁 |
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第ⅩⅤ章 |
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63 問題は、成果不足でなく、外交鉄則の軽視である 64 ソ連側の日本情報はどうだったか 65 フルシチョフ回想録の問題 66 フルシチョフの日ソ交渉回顧 |
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第ⅩⅥ章 |
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67 フルシチョフの独ソ交渉回顧 68 フルシチョフ回想録が無視しているもの-抑留者問題 69 反事実と悪罵 70 敵ながら天晴れ |
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第ⅩⅦ章 |
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71 突如示された「国際問題及び原子力問題」 72 松本本の叙述の混迷 73 「国際問題及び原子力問題」をめぐる松本・グロムイコ間のやりとり 74 「ダメモト」でも粘るソ連側 |
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第ⅩⅧ章 |
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75 「日本人抑留者」とは? 76 「抑留者帰還」の手順問題 77 鳩山全権団は「抑留者」概念論争を断念した? |
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第ⅩⅨ章 |
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78 「会談記録」で判明した口頭でのやりとり 79 そもそもからの虚偽ではなかったか 80 松本はなぜ沈黙に転じたか 81 抑留者問題の後日譚 82 半世紀前の渡辺善一郎論文 |
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第ⅩⅩ章 |
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83 鳩山外交は米国にとり望ましかったか、うとましかったか 84 米国の五六年九月七日付・対日「覚書」 85 アデナウアーは米国の信用を得ていた 86 ボーレン米大使の罵倒とアイゼンハワー大統領の理解 |
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最終章 |
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87 帰国前のアデナウアー「記者会見」 88 連邦議会による承認-SPDも民意に逆らえず 89 補足-東ドイツの役割 90 鳩山帰国と批准国会の結果 91 批准国会の倒錯した光景 92 中曽根「賛成」演説の全文削除 93 「日ソの季節」はそそくさと去った |