タイトルコード |
1000100495203 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
<犠牲者>のポリティクス |
書名ヨミ |
ギセイシャ ノ ポリティクス |
|
済州4・3/沖縄/台湾2・28歴史清算をめぐる苦悩 |
叢書名 |
プリミエ・コレクション
|
叢書番号 |
78 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
高 誠晩/著
|
著者名ヨミ |
コウ セイバン |
出版地 |
京都 |
出版者 |
京都大学学術出版会
|
出版年月 |
2017.3 |
本体価格 |
¥3200 |
ISBN |
978-4-8140-0076-0 |
ISBN |
4-8140-0076-0 |
数量 |
5,258p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
221.07
|
件名 |
済州島四・三蜂起(1948)
沖縄県-歴史
太平洋戦争(1941〜1945)
二・二八事件(1947)
|
注記 |
文献:p235〜245 |
内容紹介 |
反共体制下の韓国で語ることもタブーとされた「済州4・3事件」。国家が謝罪し、真相究明と補償がなされたが、そこで生じたのは、誰を慰霊するかを巡る新たな差別だった-。国家による「犠牲者」認定のポリティクスに迫る。 |
著者紹介 |
1979年済州島生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(文学)。立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員。専攻は歴史社会学、文化人類学、東アジア研究。 |
目次タイトル |
はじめに 「犠牲者」の創出と研究者の責務 |
|
序章 「移行期正義」と「大量死」の意味づけ |
|
1 「移行期正義」論を越えて 2 「死者の犠牲者化」をめぐる議論 3 本書の対象と方法 |
|
第1部 済州4・3事件 |
|
第1章 死者から「犠牲者」へ |
|
1 民主主義体制への移行と「過去清算」 2 済州4・3事件とその後 3 「過去清算」の法制化に向けて 4 誰が「犠牲者」なのか-「犠牲者」の審議・決定プロセス 5 「死者の犠牲者化」がもたらすもの 6 「過去清算」が生み出す「未清算の過去」 |
|
第2章 記念施設をめぐる記憶のポリティクス |
|
1 「過去清算」の空間化 2 記念施設「済州4・3平和公園」 3 慰霊・追悼の領域から 4 再現・表象の領域から 5 記憶闘争の場 |
|
第3章 公的領域における「大量死」の意味づけ |
|
1 媒介としての申立て 2 書き直される済州4・3事件以後 3 虐殺の事実を「申告」する 4 再構成される死者の体験 5 捻じ曲げられる記述 6 戦略としての二律背反性 7 行間を読み解く |
|
第4章 家系記録から読み直す虐殺以後 |
|
1 国家権力に抗する民衆の経験知 2 家族・親族集団の記録資料 3 民間人の死の多重性と死後処理の複雑さ 4 家系記録に書かれた虐殺の記憶 5 ローカルな場における死の意味づけ 6 経験知の生成と実践 |
|
第2部 沖縄戦と台湾2・28事件 |
|
第5章 沖縄戦の「戦後処理」と「戦死者の戦没者化」 |
|
1 戦場体験を記述することの困難さ 2 「一般住民」に対する援護法の拡大適用 3 「運命共同体的な関係」への転換 4 強いられる戦場体験の書き換え 5 戦死の意味づけをめぐる工夫 6 「戦没者化」をめぐるせめぎあい |
|
第6章 台湾2・28事件を書き残す営み |
|
1 行方不明以後の家系記録 2 台湾2・28事件と「過去清算」 3 国境をまたいだ南西諸島出身者の移動 4 負の連鎖を乗り越えて 5 家系記録に書き残された台湾2・28事件 6 継承される行方不明の記憶 |
|
終章 過去克服への取り組みとローカル・リアリティ |
|
1 再編される死者間の構図 2 せめぎあう国家のナラティブと民衆の経験知 |