タイトルコード |
1000101059126 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
日本軍政下ジャワの華僑社会 |
書名ヨミ |
ニホン グンセイカ ジャワ ノ カキョウ シャカイ |
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『共栄報』にみる統制と動員 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
津田 浩司/著
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著者名ヨミ |
ツダ コウジ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
風響社
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出版年月 |
2023.2 |
本体価格 |
¥6000 |
ISBN |
978-4-89489-331-3 |
ISBN |
4-89489-331-3 |
数量 |
780p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
334.424
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件名 |
中国人(インドネシア在留)-歴史
軍政
日本-対外関係-インドネシア-歴史
太平洋戦争(1941〜1945)
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注記 |
文献:p659〜685 |
内容紹介 |
総力戦の占領地ジャワにあって、日本軍はいかに華僑を巻き込み、統治したのか。彼らはいかにそれに応じたのか。厳しい情報統制下で刊行された華僑紙『共栄報』を緻密に読み解き、軍政期の華僑社会の実像を再構築する。 |
著者紹介 |
東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。同大学大学院総合文化研究科教授。博士(学術)。著書に「「華人性」の民族誌」など。 |
目次タイトル |
序章 ジャワの華僑社会と日本軍政 |
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1 20世紀前半の蘭印の華僑社会 2 日本軍政下ジャワの華僑社会に関する先行研究 3 本書の構成 |
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第Ⅰ部 資料としての『共栄報』 |
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第1章 日本軍政開始以前の蘭印の華僑社会と新聞 |
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1 ジャワにおける華僑紙の系譜 2 日本側による華僑紙調査 3 黄長水と『洪報』 4 戦前の華僑系以外の主要紙 |
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第2章 日本軍政と新聞統制 |
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1 新聞統制と邦語紙『ジャワ新聞』の創刊 2 軍政開始後のオランダ語紙・インドネシア語紙 3 軍政開始後の華僑紙(華語紙)-『新新報』から『共栄報』華語版へ 4 軍政開始後の華僑紙(マレー語紙)-『洪報』から『共栄報』マレー語版へ 5 ジャワ新聞会を通した統制と『共栄報』の社内体制 6 日本の敗戦、インドネシアの独立と『共栄報』の終刊 |
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第3章 『共栄報』の紙面の特徴 |
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1 使用言語をめぐって 2 暦表記の変遷 3 発行元の記載の変遷 4 『共栄報』華語版の紙面の特徴 5 『共栄報』マレー語版の紙面の特徴 |
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第Ⅱ部 日本軍政の開始と華僑社会の混乱 |
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第4章 動揺するジャワの華僑社会 |
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1 三好俊吉郎の回想 2 1942年3月の混乱 3 横行する略奪 4 「僑領」の利用-民生安定のために 5 救済事業の立ち上げ-バタヴィア華僑救済会 6 救済事業の統合 7 救済事業の諸展開 |
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第5章 外国人居住登録制度の導入と華僑社会の対応 |
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1 「敵性外国人」としての華僑 2 布告第7号「外国人居住登録ニ関スル件」の公布 3 バタヴィア市内の外国人居住登録-華僑社会が直面した課題 4 登録料問題への華僑社会の対応 5 登録期間の延長-登録料の分割納付・納付延期の容認 6 バタヴィア市の登録者数をめぐって 7 未登録者の炙り出し 8 華僑からの金銭徴収 9 外国人居住登録料の支払い免除化 10 各地の華僑登録の模様 11 「外国人居住登録宣誓証明書」の記載をめぐって-トゥガル県の事例 |
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第6章 三A運動への参加 |
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1 「アジア人」としての華僑 2 三A運動の概要 3 三A運動の華僑側担い手-バタヴィア中華総商会 4 三A運動委員会の立ち上げとその構成 5 組織化面で先行した華僑社会 6 バタヴィア中華総商会の解散 7 三A運動の破綻-プートラへの移行 8 各地の華僑社会の組織化-一元化への模索 |
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第Ⅲ部 華僑総会の成立と展開 |
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第7章 バタヴィア華僑総会籌備委員会 |
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1 バタヴィア中華総商会の解散、その後 2 バタヴィア華僑総会籌備委員会の発足 3 華僑総会籌備委員会の構成の拡充 4 華僑総会籌備委員会の活動 |
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第8章 華僑学校の再開・展開と教育の実態 |
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1 解消されなかった教育の「複合社会」的状況 2 華僑学校再開に至るまで 3 バタヴィア(ジャカルタ)市内の華僑学校 4 華僑学校再開初期の混乱-教科書をめぐる問題 5 首都ジャカルタにおける華僑教育の展開 6 バンドゥン市における華僑教育の実態 |
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第9章 華僑総会の成立と生活の場における動員 |
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1 プートラの成立と並行する華僑総会の整備 2 各地における華僑総会の成立と活動の概要 3 ジャカルタ特別市華僑総会の成立 4 ジャワ奉公会の成立と華僑総会 5 華僑総会を通じた動員(1)-生活の場における動員体制の構築 6 華僑総会を通じた動員(2)-貯金奨励運動 7 華僑総会を通じた動員(3)-宝石収集運動 |
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第Ⅳ部 強まりゆく統制・動員の諸相 |
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第10章 移住・旅行取締令の導入と撤廃 |
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1 蘭印時代の旅行制限の復活? 2 外国人居住登録を前提とした移動の制限 3 治政令第4号「移住及旅行取締令」の公布 4 ジャワにおける華僑の抗日活動-「ピート・ファン・ダム」と「復興社」 5 移住・旅行取締令の対象からの華僑の除外 |
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第11章 字常会・隣組の活動と華僑社会 |
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1 字常会・隣組制度の導入 2 華僑住民に対する行政管理-大都市部における華僑区長制度 3 字常会・隣組制度の導入-生活領域に浸透する軍政 4 「アジア人」としての協働の経験 |
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第12章 華僑の警防組織 |
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1 「華僑も戦列へ」 2 華僑と警防組織、初期の展開-夜警組織と警防団 3 オランダ軍側資料に見る華僑の警防組織の概要 4 日本軍側資料に見る華僑の警防組織の概要 5 参謀部別班による華僑の防衛動員工作-遊撃戦体制の構築 6 『共栄報』に見る華僑の警防組織の錬成開始過程-ジャカルタを中心に 7 ジャワ防衛華僑委員会の立ち上げ 8 華僑の警防組織の錬成強化と防衛動員の徹底化 9 華僑の警防組織の面的展開と各組織間の関係-スラバヤ市の事例を中心に 10 オランダ軍側資料に見るスラバヤ華僑社会内部の軋轢 |
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終章 『共栄報』から見えること/見えないこと |
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1 日本の無条件降伏前後の数か月間 2 日本軍政後の記者たち、それぞれの歩み 3 『共栄報』から見えること 4 『共栄報』からは見えないこと |