テーマ 「新歌舞伎座!~受け継がれ そして世界へはばたけ~」
4月2日、東京・銀座に新たな歌舞伎座が3年ぶりに開場しました。明治22年の初代開場以来、歌舞伎の中心であり続けた殿堂。その125年にわたる歴史を受け継ぎながら、伝統はどのように次代に伝えられていくのか。
今回は歌舞伎座の落成を祝して歌舞伎を取り上げた展示を企画しました。「歌舞伎」という芸能名の由来は、「傾く(かぶく)」という動詞にあります。この動詞には、並外れている、常軌を逸しているという意味があります。安土桃山時代から江戸時代初期にかけて、当時の流行の最先端を行く奇抜な服装や髪型をし、世間の秩序に反して行動する人々は、「かぶき者」とよばれました。歌舞伎の歴史は、出雲の阿国(いずものおくに)の「かぶき踊り」にまでさかのぼることができますが、このよび名は当時を象徴する最先端の「かぶき者」の扮装を舞台上でまねたことによります。ここから、「かぶき」とよばれるようになったのです。歌舞伎は、この発祥時の精神を受け継ぎ、約400年の歴史の中で、様々な時代の困難を乗り越えながら、他の芸能やそのときどきの流行などを貪欲(どんよく)に取り入れ、たくましくまた柔軟に発展してきました。その結果、歌舞伎は、演劇・舞踊・音楽の各要素を備えた「総合芸術」として現在に受け継がれています。
今回の展示では、県立図書館の資料の中から歌舞伎の様々な様相を表した資料の一部をご紹介させて頂きます。展示をきっかけに、まだ書庫に眠っている関連本にご興味をお持ちいただけたら、どうぞ職員にお声がけください。
千葉県立中央図書館長
<1階受付前掲示棚>
<展示コーナー>
<2階カウンター横展示コーナー>
期間
平成25年4月20日(土)~平成25年8月15日(木)
場所
千葉県立中央図書館 1階 展示ホール / 2階 中央カウンター横展示書架
問い合わせ
千葉県立中央図書館
千葉市中央区市場町11-1 TEL043-222-0116