千葉県立図書館では、世の中で話題になっているニュース等について、考えるためのヒントを得られるような資料情報を紹介するために「図書館から世界(ニュース)が見える」を発行しています。
今回は、「ブルーカーボン」をテーマに資料を紹介します。
海洋、特に沿岸域に分布する植物が光合成により取り込んだCO₂(二酸化炭素)に由来する、海底や深海に蓄積された炭素のことを、「ブルーカーボン」と呼び、森林などが吸収・貯留する「グリーンカーボン」としばしば対比して使用されます。炭素を数十年貯留するグリーンカーボンに対し、ブルーカーボンは数百~数千年単位で炭素を貯留するとされています。しかし、環境の変化や海洋汚染によってブルーカーボン生態系は年間平均2%~7%が失われており、このままでは今後20年以内にほとんどの生態系が失われてしまうと、国連環境計画(UNEP)の報告書で警告されています。これに歯止めをかけるべく、産官学によるブルーカーボン生態系の再生・維持への方策がとられています。
本紙では、ブルーカーボン生態系やその再生と維持のための取組について、また海洋汚染や海の環境変化について知るための資料や情報を紹介します。