タイトルコード |
1000100846131 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
中国土地私有化論の研究 |
書名ヨミ |
チュウゴク トチ シユウカロン ノ ケンキュウ |
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クライシスを超えて |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
高橋 五郎/著
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著者名ヨミ |
タカハシ ゴロウ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
日本評論社
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出版年月 |
2020.10 |
本体価格 |
¥5000 |
ISBN |
978-4-535-55989-9 |
ISBN |
4-535-55989-9 |
数量 |
16,396p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
611.3
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件名 |
食糧問題
中国-農業
土地制度-中国
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内容紹介 |
新中国成立以来の発展を多元的に支えてきた食料供給モデル(農業・農産物加工・物流)がさまざまな点でクライシスに直面していることを述べ、その行方と改革の方向性を、中国土地私有化論に焦点を当てて考察する。 |
目次タイトル |
序章 クライシスのフレームワーク |
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1 本書のねらい 2 食料供給モデル 3 中国食料供給モデルのフレームワーク 4 研究方法 |
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第1章 世界発クライシスと中国への影響 |
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1 最大の弱点 2 『成長の限界』は間違ったのか 3 「二〇一七年・FAOレポート」が提起したもの 4 続く世界の人口増加 5 世界温室効果ガス(GHG)排出と中国の責任 6 「石化資本主義」への岐路 7 急上昇する北半球の気温 8 深刻化する降水量と洪水 9 受粉者(マルハナバチ)のクライシス 10 分断 11 土地生産性と土の限界 12 土地生産性格差 13 上昇する穀物価格 |
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第2章 中国発クライシスと食料インフラ |
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1 農業発GHGクライシス 2 猶予なき環境激変への行動 3 食料供給モデルとエントロピー・クライシス 4 ワン・ベルト(一帯一路)とラスト・ベルト(錆地帯) 5 生産費の高騰、利潤の悪化 6 食料供給モデルの蹉鉄 7 中国四億人の人口減少 8 水害と旱魃で被災する耕地 9 水害と旱魃被害の実態 10 台風被害の推移 11 地下水枯渇の現実と汚染 12 大都市で進む地盤沈下と過揚水 13 止まぬ黄河・松花江の汚染 14 森林面積・森林率クライシス 15 沙漠化クライシス 16 家畜・家禽・ヒト感染症クライシス 17 今後の見通し |
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第3章 世界と中国の食料供給クライシス |
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1 中国食料見通し論争 2 世界と中国の穀物生産 3 10か国独占 4 固定化する穀物貧困国 5 小麦生産の長期推移 6 コメ生産の長期推移 7 トウモロコシ生産の長期推移 8 大豆生産の長期推移 9 畜産物生産独占と中国 10 低下する中国の食料自給率 |
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第4章 中国式食料供給モデルの主役と脇役 |
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1 土地所有制度 2 農民による土地投資の過少と過多(主役) 3 育種改良技術の特徴と成果(重要な脇役) 4 農業機械化の発展と消えた農民(重要な脇役) 5 農薬の功と罪(重要な脇役) 6 中国的灌漑の重責(重要な脇役) 7 化学肥料が救った食料(重要な脇役) |
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第5章 土地生産性分析 |
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1 マクロ農業経済とリセッション 2 農業就業者数の均衡と敗北 3 小麦生産性 4 水稲生産性 5 トウモロコシ生産性 6 大豆生産性 7 鶏肉生産性 8 豚肉生産性 9 牛乳生産性 10 牛肉生産性 11 生産性が低い理由 |
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第6章 国際競争力分析 |
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1 食料供給国から輸入国へ 2 国際価格変動を左右 3 失われゆく国際競争力 4 中国人は何を食べているのか 5 青年の食事 6 穀物需給 7 穀物備蓄 8 穀物ロスの実態と背景 9 野菜需給 10 肉類・魚介類需給 11 増える飼料需要と自給の限界 12 飼料のカロリー代謝率 |
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第7章 拡大する入超品目分析 |
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1 世界食料貿易における急激な地位変化 2 入超拡大する食料貿易 3 品目別貿易の変化 4 農林水産物の国別付加価値輸出の構造 5 食品・飲料・タバコの国別付加価値輸出の構造 6 農林水産物の国別付加価値輸入の構造 7 食品・飲料・タバコの国別付加価値輸入の構造 |
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第8章 拡大する中国の入超先の世界化 |
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1 国別数量貿易を見る意味 2 輸入優遇関税措置等 |
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第9章 閉じられた自立 |
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1 中国経済成長と農民経済への影響 2 農民家計所得 3 純収入と収益率の変化 4 農村貯蓄の向上と金融市場への貢献 5 農業固定資産投資の拡大の限界 6 農業所得水準の低迷 7 農業可処分所得はアメリカの数十分の一 8 農業労働人材の不足または欠如 9 セーフティ・ネットなき農民 10 農民工の社会保険 11 不十分な保険金給付額 12 統一性乏しき社会保険制度 |
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第10章 土地公有制のクライシス |
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1 均田制・永佃権制の伝承 2 共有地の悲劇(Tragedy of the commons) 3 土地収用(征地)制度の確立 4 一九九八年土地管理法の意味 5 二〇一九年土地管理法改正の要点 6 失地農民 7 土地収用補償制度の問題点 8 土地収用の連鎖 9 地価上昇と収用補償 10 農村土地の権利保護問題 11 複雑な土地流動化の進展 12 農業・農村の開放と混住化 13 家族経営と農業竜頭企業 14 「農業産業化」と農業竜頭企業 15 農業竜頭企業が直面する二つの競争 16 土地制度の歪みの構造 17 農と村からの逃走 |
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第11章 「土壌」資本クライシス |
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1 土地と土壌 2 農業と土 3 土と地力 4 土と土壌 5 肥料革命と二つの要因 6 土から見える中国食料供給モデル 7 中国における土論 8 中国「土資本論」 |
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第12章 土地私有化論の導因 |
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1 「集体」の実体 2 土地所有者と村民委員会 3 農業再編政策の失敗 4 農家一戸当たり三〇万元の資産形成 5 土地紛糾問題 6 「仲裁法」の背景 7 土地紛糾の実態 8 土地紛糾の類型化 9 土地所有制度と現実の不整合 |
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第13章 土地私有化への準備 |
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1 クライシスとその克服の方向 2 三農「問題」から三農「発展」へのあぜ道 3 専業農業経営体制の創出 4 温暖化抑制のための農民的取り組み |
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終章 中国土地私有化論の嚮導 |
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1 農民的土地所有の法的根拠 2 中国土地所有の社会的責任 3 土地私有化のドア 4 土地私有化肯定論・批判論・中立論 5 土地私有化論についてのコメント |