タイトルコード |
1000100372273 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
平安密教彫刻論 |
書名ヨミ |
ヘイアン ミッキョウ チョウコクロン |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
津田 徹英/著
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著者名ヨミ |
ツダ テツエイ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
中央公論美術出版
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出版年月 |
2016.2 |
本体価格 |
¥17000 |
ISBN |
978-4-8055-0751-3 |
ISBN |
4-8055-0751-3 |
数量 |
797p 図版16p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
718.021
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件名 |
仏像-歴史
密教
日本美術-歴史-弘仁時代
日本美術-歴史-藤原時代
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内容紹介 |
平安密教造像について、それぞれの時期の特徴と傾向を示す作例を取り上げ、その造形のうちに関与した密教僧の宗教的意図・構想を解明。事例研究を重ねることで、400年に及ぶ平安密教彫刻のありようを明らかにする。 |
著者紹介 |
1963年滋賀県生まれ。慶應義塾大学大学院後期博士課程単位取得満期退学。独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所企画情報部室長。博士(美学)。 |
目次タイトル |
総論 平安密教彫刻への視座 |
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はじめに-平安密教彫刻研究の課題- 一、研究の手法と視点 二、本書の構成 |
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第一部 密教図像の受容と木彫による再現 |
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第一章 高野山金剛峯寺旧金堂所在 焼失七尊像 |
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一、空海による講堂の造営と尊像の造立・安置 二、講堂七尊像と空海の構想 三、金剛薩埵・金剛王菩薩像へのまなざし |
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第二章 承和期真言密教彫刻の展開 |
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一、観心寺如意輪観音坐像(金堂所在) 二、神護寺五大虚空蔵菩薩坐像(多宝塔所在) 三、広隆寺阿弥陀如来坐像(講堂所在) 四、承和期以後の九世紀真言密教彫刻の展開 |
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第三章 室生寺金堂本尊私見 |
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一、金堂創建当初の安置尊像 二、中尊像を「薬師如来」とすることへの疑義 三、金堂中尊像の尊名をめぐる再検討 四、三尊造立の時機 五、金堂創建期安置の三尊像造立の意義 |
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第四章 醍醐寺如意輪観音像考 |
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一、伝来 二、上社安置の如意輪観音像 三、図像学的考察 四、醍醐寺如意輪観音像と十世紀彫刻へのまなざし |
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付論Ⅰ 寛治三年の上醍醐清瀧宮造営とその意義 |
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一、上社造営以前の清瀧神の祭祀形態 二、清瀧神の託宣 三、義範・範俊による成尊正嫡争いと上醍醐延命院をめぐる攻防 四、清瀧権現の勧請 |
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第五章 滋賀・神照寺千手観音菩薩立像 |
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一、概要と作風 二、図像表現をめぐって 三、神照寺千手観音菩薩立像へのまなざし |
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第六章 醍醐寺五大明王像(霊宝館所在)の伝来とその造像 |
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一、概要と作風 二、伝来 三、図像学的検討 四、観賢の中院構想とその造像 |
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付論Ⅱ 醍醐寺伽藍整備期の造仏工房 |
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一、醍醐寺の造仏工房と朝廷 二、醍醐寺の造仏工房と会理 |
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第二部 造像と規範 |
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第七章 書写山円教寺根本堂伝来 滋賀・舎那院蔵薬師如来坐像をめぐって |
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一、概要と作風 二、伝来 三、性空と円教寺根本堂「身金色薬師像」の造立 四、十世紀の天台系金色薬師如来坐像への視座 |
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第八章 滋賀・錦織寺不動明王立像の周辺 |
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一、概要と作風 二、図像表現の特色 三、不動明王彫像の展開と錦織寺像の位相 四、錦織寺像の造立環境 |
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第九章 滋賀・錦織寺天安堂毘沙門天立像と天台系所伝『北方毘沙門天王随軍護法真言』 |
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一、概要と作風 二、託腰型の毘沙門天像 三、天台系における『北方毘沙門天王随軍護法真言』の受容 四、鞍馬寺毘沙門天立像へのまなざし |
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第十章 飛天光背の展開 |
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一、平安後期における展開 二、飛天光背をめぐる二、三の問題 |
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第十一章 神奈川・宝樹院阿弥陀三尊像へのまなざし |
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一、『審海修理願文』が伝える棟札銘 二、常福寺の景観 三、像の概要と作風 四、図像表現をめぐって 五、宝樹院阿弥陀三尊像の意義 |
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第十二章 茨城・五大力堂五大力菩薩像(治承二年銘) |
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一、概要 二、作風 三、図像表現とその特異性 四、造像の背景 五、在地における密教造像へのまなざし |
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第三部 新たな密教尊像の出現 |
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第十三章 北斗曼荼羅の展開と「星宿之明鑑」 |
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一、星の信仰前史 二、寛空の北斗曼荼羅 三、慶円の北斗曼荼羅 四、寛助の北斗曼荼羅 五、北斗曼荼羅と平安密教造像の分岐点 |
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第十四章 寺門の尊星王 |
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一、尊星王-像容と修法- 二、図像表現の検討 三、尊星王の出現 四、平安密教造像における尊星王の位相 |
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付論Ⅲ 禹歩・反閇と尊星王、六字明王の図像 |
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一、中国における「禹歩」・「反閇」 二、日本における「禹歩」・「反閇」の受容 三、「禹歩」・「反閇」と尊星王・六字明王 |
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第十五章 千葉・東光院本尊 伝「七星七仏薬師」坐像の図像表現 |
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一、概要と作風 二、図像学的考察 三、伝来 四、「七星七仏薬師」坐像顕現の意義 |
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第十六章 十一面観音像が戴く異形の頂上仏面 |
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一、異形の頂上仏面の表現-福島・法用寺十一面観音像二軀を手がかりにして- 二、異形の頂上仏面を戴く十一面観音像の先行作例 三、頂上仏面の効能 四、異形の頂上仏面へのまなざし |
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第十七章 白河・鳥羽両院の白衣観音信仰とその造像 |
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一、白衣観音-初期の修法とその本尊- 二、白河・鳥羽両院時代の白衣観音造像 三、白衣観音像の印鑰をめぐって 四、院政期白衣観音像の行方 |
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第十八章 六字明王の出現 |
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一、六字経法とその本尊 二、六字明王の造像 三、六字明王の成立 四、範俊と鳥羽離宮 五、法勝寺薬師堂への六字明王像の安置をめぐって |
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結語 平安密教彫刻の地平 |
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一、平安密教彫刻四百年の展開 二、平安密教彫刻の地平 |