タイトルコード |
1000101144550 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
ロシア啓蒙主義の迷景 |
書名ヨミ |
ロシア ケイモウ シュギ ノ ミラージュ |
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エカチェリーナ二世時代の官僚作家が目指した「近代」 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
金沢 友緒/著
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著者名ヨミ |
カナザワ トモオ |
出版地 |
横浜 |
出版者 |
群像社
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出版年月 |
2024.2 |
本体価格 |
¥3700 |
ISBN |
978-4-910100-34-0 |
ISBN |
4-910100-34-0 |
数量 |
417p |
大きさ |
20cm |
分類記号 |
980.2
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個人件名 |
Kozodavlev Osip Petrovich |
注記 |
文献:p400〜410 |
内容紹介 |
ドイツ文化圏で啓蒙主義にふれたのち、君主エカチェリーナ二世のもとでロシアの啓蒙に努めた官僚作家コゾダヴレフ。専制強化と自由の希求の間で揺れ動くロシアの近代化の一時代を、ひとりの啓蒙主義者の仕事を通じて考察する。 |
目次タイトル |
序章 ロシアと啓蒙主義 |
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1 ロシアにおける作家と啓蒙 2 啓蒙主義と地域性 3 エカチェリーナ二世時代の啓蒙主義 4 エカチェリーナ二世のドイツ留学政策とО・П・コゾダヴレフ 5 先行研究 6 研究の方法と本書の構成 |
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第一章 ドイツ留学が拓いた啓蒙主義への道 |
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1 一八世紀後半ロシアのドイツ留学と都市ライプツィヒ 2 ライプツィヒ大学への留学 3 ドイツでの修学事情 4 同時代の若き啓蒙主義者達-ラジーシチェフとコゾダヴレフ 5 帰国後の活動開始-官僚として、作家として |
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第二章 異文化対立を通しての西欧理解 |
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1 コゾダヴレフの最初期の文学活動 2 『ヴィルヘルミーネ』の翻訳と女帝のドイツ・フランス理解 3 ロシアにおけるゲーテ受容の始まりと悲劇『クラヴィーゴ』の翻訳 4 ボーマルシェ「スペイン旅行の断章」とゲーテ『クラヴィーゴ』 5 ゲーテ『クラヴィーゴ』との出会い 6 コゾダヴレフにとってのドイツ 7 翻訳『クラヴィーゴ』の序文-ゲーテとボーマルシェ 8 ゲーテ『クラヴィーゴ』にみる異文化対立の問題 |
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第三章 翻訳と啓蒙 |
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1 翻訳に使用した原作の版について 2 コゾダヴレフの訳文に対する評価 3 啓蒙主義者の翻訳 |
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第四章 ロシア啓蒙主義と感情の表現 |
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1 ロシアにおける啓蒙主義の変容 2 『クラヴィーゴ』の翻訳に見る感情表現(三つの形容詞) 3 ロシア文章語の確立へ向けて-雑誌『ロシア語愛好者の友』の試み 4 センチメンタリズム(感傷主義)と『ロシア語愛好者の友』 |
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第五章 『ロシア語愛好者の友』に掲載されたコゾダヴレフの作品 |
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1 小説「心地よき旅」と感受性 2 詩「クレリーへ」と「わたし」の恋の苦しみ 3 「わが友へ…」こと「きみ」の恋の苦しみ 4 連作に見る「成長の物語」 |
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第六章 論文「ヨーロッパの国民教育についての考察」とコゾダヴレフの教育論 |
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1 近代ロシアにおける教育システムとコゾダヴレフ 2 論文「ヨーロッパの国民教育についての考察」の背景と構成・概要 3 ヨーロッパ諸国の文化的変遷 4 一八世紀のドイツ・モデルに見るフランスからの脱却 5 コゾダヴレフの教育構想-『ロシアの大学設立計画』 6 実現しなかった『ロシアの大学設立計画』 |
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第七章 コゾダヴレフの啓蒙活動がもたらした新しい時代 |
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1 『北方郵便、または新サンクト・ペテルブルク新聞』(一八〇九-一九) 2 児童雑誌『子供博物館』の紹介記事 3 ベルトゥフの百科事典『子供のための絵本』とヨーロッパの児童教育の系譜 4 『子供博物館』とコメニウスの『世界図絵』 5 ペテルブルクの風俗を伝える挿絵雑誌『幻灯』 6 一八世紀から一九世紀へ-ロシア性を伝える新しい出版文化 |
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終章 ロシア啓蒙主義の迷景 |
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1 啓蒙主義者が繫いだロシア近代化の夢 2 同時代人の評価-保守かリベラルか 3 ロシア啓蒙主義の迷景-啓蒙と愛国主義 |