タイトルコード |
1000101055487 |
書誌種別 |
図書 |
書名 |
語用論的方言学の方法 |
書名ヨミ |
ゴヨウロンテキ ホウゲンガク ノ ホウホウ |
叢書名 |
ひつじ研究叢書
|
叢書番号 |
言語編第191巻 |
言語区分 |
日本語 |
著者名 |
小林 隆/著
|
著者名ヨミ |
コバヤシ タカシ |
出版地 |
東京 |
出版者 |
ひつじ書房
|
出版年月 |
2023.2 |
本体価格 |
¥8800 |
ISBN |
978-4-8234-1150-2 |
ISBN |
4-8234-1150-2 |
数量 |
19,567p |
大きさ |
22cm |
分類記号 |
818
|
件名 |
日本語-方言
語用論
|
注記 |
文献:p547〜555 |
内容紹介 |
方言学に語用論的な見方を導入し、新たな方言学を切り拓く試み。言語行動、談話に留まらず、オノマトペや感動詞の運用、文法論との接点なども取り上げ、「言語的発想法」の地域差をあぶり出す。 |
著者紹介 |
新潟県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程退学。同大学大学院文学研究科教授。博士(文学)。著書に「方言学的日本語史の方法」など。 |
目次タイトル |
序章 語用論的方言学への誘い |
|
1.本書が提示したいこと 2.本書の構成と内容 |
|
Ⅰ 原理・方法論 |
|
第1章 語用論的方言学の目的と方法 |
|
1.「語用論的方言学」とは何か 2.本書における語用論的な視点 3.本書の対象とそのとらえ方 4.語用論的方言学の意義 |
|
第2章 語用論的方言学の視点 |
|
1.言語態度への注目 2.「言語的発想法」について 3.「言語的発想法」の社会的側面 4.「言語的発想法」の地理的傾向 |
|
第3章 語用論的方言学の資料(1) |
|
1.本書の資料概説 2.『生活を伝える方言会話』の制作 |
|
第4章 語用論的方言学の資料(2) |
|
1.言語行動の全国調査 2.調査の目的 3.調査の方針 4.調査の概要 5.調査項目の設計 6.本書のデータ 7.調査データの研究上の射程 |
|
第5章 語用論的方言学の調査法 |
|
1.会話の特徴に迫る調査法 2.「擬似会話型面接調査」とは 3.調査内容 4.この方法の有効性と限界 |
|
Ⅱ 各論 |
|
(1)言語行動・談話 |
|
<挨拶・儀礼> |
|
第6章 挨拶における定型性の地域差 |
|
1.挨拶研究の新たな視点 2.資料と方法 3.朝の訪問の挨拶の地域差 4.挨拶の重層性と定型性 5.挨拶の反復性 6.まとめ |
|
第7章 挨拶表現と発想法の地域差 |
|
1.本章のねらい 2.柳田の考察と課題 3.新たな調査から見えてくるもの 4.入店の挨拶の方言形成 5.発想法から見た方言形成 6.まとめ |
|
第8章 儀礼性と心情性の地域差 |
|
1.弔問の会話と言語運用 2.資料と方法 3.会話の部分構成を見る「弔意の表明」に対する遺族の応答のあり方 4.発話要素の現れ方を見る 5.儀礼性と心情性の地域差 6.おわりに |
|
第9章 婉曲表現と発想法の地域差 |
|
1.語彙的な要素と「言語的発想法」 2.加工性から見た語彙 3.死ぬことを表す婉曲表現 4.婉曲表現の発想法 |
|
<依頼・受託> |
|
第10章 会話に見る依頼と受託の姿 |
|
1.会話から見た言語行動 2.『生活を伝える方言会話』の分析 3.「擬似会話型面接調査」による考察 4.先行研究との比較 5.まとめ |
|
第11章 依頼・受託の言語行動の特徴 |
|
1.本章のねらい 2.調査の概要 3.調査の結果 4.言語行動の特徴 5.おわりに |
|
第12章 依頼・受託の言語行動の地域差 |
|
1.全国的な視野から見た依頼と受託 2.分析のための考え方と方法 3.配慮性について 4.主観性について 5.まとめ |
|
第13章 依頼の言語行動における配慮性の地域差 |
|
1.配慮表現の方言学 2.資料と観点 3.要求表現における配慮 4.依頼表現の要素から見た配慮 5.表現の構造から見た配慮 6.社会的な地域差との関連 7.まとめ |
|
<全般> |
|
第14章 東京と関西の言語行動の違い |
|
1.本章のねらい 2.十返舎一九の観察した上方の喧嘩 3.谷崎潤一郎の見た関西人の言語行動 4.おわりに |
|
(2)オノマトペ・感動詞 |
|
第15章 オノマトペの地域差と歴史 |
|
1.オノマトペ研究の課題 2.本章ねらいと資料 3.オノマトペの種類と分類 4.オノマトペの地理的分布と通時的解釈 5.オノマトペの使用と発想法 6.まとめ |
|
第16章 オノマトペへの志向性の地域差 |
|
1.方言形成における地域特性の問題 2.言語的発想法から見たFPJD 3.オノマトペへの志向性 4.オノマトペ志向がもたらしたもの 5.まとめ |
|
第17章 オノマトペの機能の地域差 |
|
1.オノマトペの機能への着目 2.オノマトペの描写性 3.オノマトペの種類と生産性 4.オノマトペの定型性 5.汎用的オノマトペの演出性 6.オノマトペの機能の東西差 7.まとめ |
|
第18章 感動詞の地域差と歴史 |
|
1.指示系感動詞と動物 2.猫の呼び声の種類と発想法 3.猫の呼び声の成立過程 4.グロットグラムによる推定 5.まとめ |
|
第19章 感動詞の性格の地域差 |
|
1.本章のねらい 2.感動表現に対する志向性の地域差 3.感動詞の定型性と語形成の地域差 4.感動詞の性格と機能オノマトペとの並行性 5.まとめ |
|
第20章 感動詞の運用の地域差 |
|
1.感動詞の地域差を探る視点 2.本章の目的と資料 3.対象とする感動詞の認定 4.調査項目の解説 5.得られた感動詞と量的特徴 6.感動詞使用の場面的特徴 7.まとめ |
|
(3)文法 |
|
第21章 文法的発想法の地域差とその成立 |
|
1.『方言文法全国地図』の作業現場から 2.文法的発想法の地域差 3.発想法の観点から見る方言量 4.発想法の地域差と日本語史 5.おわりに |
|
第22章 擬似的文法表現の地理的傾向 |
|
1.語用論から見た文法 2.「は」の使用について 3.とりたて助詞全般の傾向 4.擬似的文法表現の方法 5.擬似的文法表現の発想法 6.まとめ |
|
Ⅲ 総論 |
|
第23章 東北方言の特質 |
|
1.本章のねらい 2.東北方言の言語的発想法 3.自己と話し手の関係について 4.躍動する感性・感情オノマトペと感動詞 5.言語の構造面と言語的発想法 6.東北的特質の背景にあるもの 7.まとめ |
|
第24章 発話態度の地域差 |
|
1.本章のねらい 2.自分本位と相手指向 3.関連して扱うべき現象 4.自己と話し手の分化 5.自己と他者の同一性 6.まとめ |
|
第25章 言語的発想法の歴史 |
|
1.歴史的視点の導入 2.日本語史と言語的発想法 3.言語的発想法の方言形成 4.都市型社会と言語的発想法 5.まとめと課題 |
|
終章 結論と課題 |
|
1.本書の試み 2.本書の結論 3.本書の課題 |